助手 「所長、マツダのMPVが新しくなりました。結構いいんじゃないですか。」
所長 「最近のマツダのアイデンティティーに沿ったスポーティーでクリーンなデザインじゃな。」
助手 「ですよね。アテンザ辺りからマツダのクルマってどれもいいですよね。」
所長 「当たり外れがないって言うか、無難な感じのデザインじゃな。」
助手 「無難でもいいじゃないですか。僕は結構好きですよ。」
所長 「誰も悪いとは言っとらんわ。実際それで業績を伸ばしとるし、ヨーロッパでも高く評価されとるようじゃからな。」
助手 「それにしては、なんかトゲのある言い方ですね。」
所長 「なんて言うんか、面白味がないんじゃな。前のMPVにアテンザのデザインテイストを加えたら、想像出来てしまうカタチじゃろ。まあ、今の路線を気に入ってるモンからすれば、安心して見てられるモデルチェンジなんじゃろうけどな。」
助手 「確かにホンダなんかと比べたら安心して見てられますよね。ホンダの新型車にはいつもハラハラさせられますしね。」
所長 「じゃが、ホンダには意外性を期待出来るのも事実じゃろ。」
助手 「それはありますね。」
所長 「そういう意味では、今のマツダは保守的というか、守りに入っとるようで面白くないんじゃ。」
助手 「まあ、それが成果となって表れてますから、無理はしたくないんでしょうね。」
所長 「じゃが、モーターショーのコンセプトカーなんかを見てると、開発陣はかなり意欲的に見えるんじゃがな。03年のデトロイトで発表された鷲羽なんて、新しいミニバン像を提案しとったじゃろ。多くのヒトが鷲羽のデザインテイストを取り入れた新しいMPVを待ち望んでたと思うんじゃがな。」
助手 「鷲羽ですか、ありましたね。塊り感の強いデザインでカッコよかったですね。」
所長 「そうじゃろ、そうじゃろ。張りのある面構成で、いかにも硬そうな感じのするとこなんか、アウディなんかのドイツ車と比べても遜色ないデザインじゃった。お蔵入りさせるにはもったいな過ぎるわ。」
助手 「でも、この間出たCX-7とか最近のマツダのコンセプトカーは、もっとエモーショナルでスポーティーなデザインですし、今回のMPVもその流れなんでしょうね。」
所長 「そうなんじゃろうけど、残念でならんのじゃ。」
助手 「まあ、カッコの話しはそれぐらいにしといて。僕が気になるのは大きさなんですよ、今までのMPVでもオデッセイなんかと比べて大きかったのに、今度はさらに大きくなりましたね。」
所長 「そうじゃな、全長、全幅は国内のミニバンで最大じゃ。アルファードやエルグランドよりも大きいんじゃからな。」
助手 「そうなんですか、と言うことはやっぱり輸出がメインになるんですか。」
所長 「いや、今度のは国内専用らしいぞ。将来的に輸出するかもしれんが、安全基準の違う北米は難しいという話じゃ。」
助手 「じゃあ、どうしてこんなに大きくしたんでしょうね。日本市場メインで考えてるんなら、もっと小さい方が需要があると思うんですけど。」
所長 「どうなんじゃろうな。マツダの思惑とすれば、少ない車種で広く売っていきたいから、オデッセイからアルファードまでカバー出来るようにしたかったんじゃろうな。オデッセイの価格でアルファード並みの快適性、そんなとこじゃないか。それと他メーカーよりもモデルサイクルを長くしたいから、先を見据えたモンかもしれん。」
助手 「先代は長かったですもんね。鷲羽が出たあといつモデルチェンジをするのかって思ってましたけど、結局7年近くも売ってましたしね。」
所長 「そうじゃな、マイナーチェンジを上手く繰り返して、最後まで根強く売れとったようじゃしな。」
助手 「最近のマツダの傾向のようですね。目立って売れてる感じはしないんですけど、堅実に長く売れるっていうのは。そう考えると先代のデザインを周到して、より利便性を上げてるのは正解かもしれませんね。カラクリシートも進化したみたいですし。」
所長 「そうかもしれんな。装備なんかも、もうやり尽くした感じじゃからな。」
助手 「あと、今度のMPVはマツダらしくスポーツカーみたいな走りも売りみたいですね。ターボエンジンまであるらしいですね。」
所長 「前にも言うたが、ミニバンの走りがスポーツカー並みなんていうのは、単なる宣伝文句に過ぎんわ。」
助手 「そうなんですか。」
所長 「そうじゃ、居住スペースを犠牲にせん限りスポーツカーのようには出来んのじゃ。もっともそうなるとミニバンとは呼べんがな。あとターボにしてもアテンザに乗せてるエンジンの流用じゃろ、V6を積むより安くて軽い、っていうぐらいのモンじゃろ。お客もアクセルを踏んだときに期待以上の加速が得られれば、文句は出んじゃろうしな。」
助手 「そんなモンですかね。」
所長 「それに誰もミニバンにスポーツカーみたいな走りなんて求めとらんのじゃ。お客が欲しいのはミニバンらしくないしっかりした走りなんじゃ。」
助手 「それは、そうかもしれませんね。」
所長 「まあ、高速なんかで追い越し車線を飛ばしまくってる輩にとっては、ターボエンジンは魅力的かもしれんがな。」
助手 「そうですね。ところで所長、MPVはあんまり気に入っておられないようですね。」
所長 「そんなことないわい。オデッセイやエスティマなんかのライバルの中では一番気に入っとる。ただ先に鷲羽を見せられとったから、期待が大きかっただけじゃ。」
助手 「そうなんですか。で、売れると思いますか。」
所長 「正直、大ヒットモデルにはなりにくいじゃろうな。スポーツイメージにオットマン付きのリラックスシートが売りなんじゃろ。どっちつかずな感じがするし、他社の後追いのイメージもあるしな。もっとMPVだけの個性を持たんと駄目じゃな。プレマシーなんかもそうじゃが、ライバル車と比べてお客に選んでもらえる材料が不足しとるような気がする。」
助手 「確かに市場で売れてるクルマって良くも悪くも個性が強いですね。」
所長 「そう思うとやっぱり鷲羽の存在感を生かせんかったのが残念じゃな。」
参考資料
マツダMPV(マツダ株式会社)
マツダ鷲羽(マツダ株式会社)
Yahoo!グループ 轟クルマ文化研究所
所長 「最近のマツダのアイデンティティーに沿ったスポーティーでクリーンなデザインじゃな。」
助手 「ですよね。アテンザ辺りからマツダのクルマってどれもいいですよね。」
所長 「当たり外れがないって言うか、無難な感じのデザインじゃな。」
助手 「無難でもいいじゃないですか。僕は結構好きですよ。」
所長 「誰も悪いとは言っとらんわ。実際それで業績を伸ばしとるし、ヨーロッパでも高く評価されとるようじゃからな。」
助手 「それにしては、なんかトゲのある言い方ですね。」
所長 「なんて言うんか、面白味がないんじゃな。前のMPVにアテンザのデザインテイストを加えたら、想像出来てしまうカタチじゃろ。まあ、今の路線を気に入ってるモンからすれば、安心して見てられるモデルチェンジなんじゃろうけどな。」
助手 「確かにホンダなんかと比べたら安心して見てられますよね。ホンダの新型車にはいつもハラハラさせられますしね。」
所長 「じゃが、ホンダには意外性を期待出来るのも事実じゃろ。」
助手 「それはありますね。」
所長 「そういう意味では、今のマツダは保守的というか、守りに入っとるようで面白くないんじゃ。」
助手 「まあ、それが成果となって表れてますから、無理はしたくないんでしょうね。」
所長 「じゃが、モーターショーのコンセプトカーなんかを見てると、開発陣はかなり意欲的に見えるんじゃがな。03年のデトロイトで発表された鷲羽なんて、新しいミニバン像を提案しとったじゃろ。多くのヒトが鷲羽のデザインテイストを取り入れた新しいMPVを待ち望んでたと思うんじゃがな。」
助手 「鷲羽ですか、ありましたね。塊り感の強いデザインでカッコよかったですね。」
所長 「そうじゃろ、そうじゃろ。張りのある面構成で、いかにも硬そうな感じのするとこなんか、アウディなんかのドイツ車と比べても遜色ないデザインじゃった。お蔵入りさせるにはもったいな過ぎるわ。」
助手 「でも、この間出たCX-7とか最近のマツダのコンセプトカーは、もっとエモーショナルでスポーティーなデザインですし、今回のMPVもその流れなんでしょうね。」
所長 「そうなんじゃろうけど、残念でならんのじゃ。」
助手 「まあ、カッコの話しはそれぐらいにしといて。僕が気になるのは大きさなんですよ、今までのMPVでもオデッセイなんかと比べて大きかったのに、今度はさらに大きくなりましたね。」
所長 「そうじゃな、全長、全幅は国内のミニバンで最大じゃ。アルファードやエルグランドよりも大きいんじゃからな。」
助手 「そうなんですか、と言うことはやっぱり輸出がメインになるんですか。」
所長 「いや、今度のは国内専用らしいぞ。将来的に輸出するかもしれんが、安全基準の違う北米は難しいという話じゃ。」
助手 「じゃあ、どうしてこんなに大きくしたんでしょうね。日本市場メインで考えてるんなら、もっと小さい方が需要があると思うんですけど。」
所長 「どうなんじゃろうな。マツダの思惑とすれば、少ない車種で広く売っていきたいから、オデッセイからアルファードまでカバー出来るようにしたかったんじゃろうな。オデッセイの価格でアルファード並みの快適性、そんなとこじゃないか。それと他メーカーよりもモデルサイクルを長くしたいから、先を見据えたモンかもしれん。」
助手 「先代は長かったですもんね。鷲羽が出たあといつモデルチェンジをするのかって思ってましたけど、結局7年近くも売ってましたしね。」
所長 「そうじゃな、マイナーチェンジを上手く繰り返して、最後まで根強く売れとったようじゃしな。」
助手 「最近のマツダの傾向のようですね。目立って売れてる感じはしないんですけど、堅実に長く売れるっていうのは。そう考えると先代のデザインを周到して、より利便性を上げてるのは正解かもしれませんね。カラクリシートも進化したみたいですし。」
所長 「そうかもしれんな。装備なんかも、もうやり尽くした感じじゃからな。」
助手 「あと、今度のMPVはマツダらしくスポーツカーみたいな走りも売りみたいですね。ターボエンジンまであるらしいですね。」
所長 「前にも言うたが、ミニバンの走りがスポーツカー並みなんていうのは、単なる宣伝文句に過ぎんわ。」
助手 「そうなんですか。」
所長 「そうじゃ、居住スペースを犠牲にせん限りスポーツカーのようには出来んのじゃ。もっともそうなるとミニバンとは呼べんがな。あとターボにしてもアテンザに乗せてるエンジンの流用じゃろ、V6を積むより安くて軽い、っていうぐらいのモンじゃろ。お客もアクセルを踏んだときに期待以上の加速が得られれば、文句は出んじゃろうしな。」
助手 「そんなモンですかね。」
所長 「それに誰もミニバンにスポーツカーみたいな走りなんて求めとらんのじゃ。お客が欲しいのはミニバンらしくないしっかりした走りなんじゃ。」
助手 「それは、そうかもしれませんね。」
所長 「まあ、高速なんかで追い越し車線を飛ばしまくってる輩にとっては、ターボエンジンは魅力的かもしれんがな。」
助手 「そうですね。ところで所長、MPVはあんまり気に入っておられないようですね。」
所長 「そんなことないわい。オデッセイやエスティマなんかのライバルの中では一番気に入っとる。ただ先に鷲羽を見せられとったから、期待が大きかっただけじゃ。」
助手 「そうなんですか。で、売れると思いますか。」
所長 「正直、大ヒットモデルにはなりにくいじゃろうな。スポーツイメージにオットマン付きのリラックスシートが売りなんじゃろ。どっちつかずな感じがするし、他社の後追いのイメージもあるしな。もっとMPVだけの個性を持たんと駄目じゃな。プレマシーなんかもそうじゃが、ライバル車と比べてお客に選んでもらえる材料が不足しとるような気がする。」
助手 「確かに市場で売れてるクルマって良くも悪くも個性が強いですね。」
所長 「そう思うとやっぱり鷲羽の存在感を生かせんかったのが残念じゃな。」
参考資料
マツダMPV(マツダ株式会社)
マツダ鷲羽(マツダ株式会社)
Yahoo!グループ 轟クルマ文化研究所
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます