no.198

・俺さん普段あまり組手やったことのない弟子だと、組手の前に仕事の内容を聞く。

・でまあ仕事に影響ないだろうと判断すると、ローキックをドカドカと蹴りこむ。

・自分では配慮が行き届いているつもりだけど、だれもそう言ってくれない。

・この時とは違うけど、ある弟子は稽古の帰りに酒を飲んで帰宅したとか。

・なんで？って聞いたら、蹴られてダメージを受けた筋肉を酒の力でほぐすのだとか。

・酒の飲めない俺さん、分かったような分からないような説明に？！。

・酒は気違い水だって聞いたことあるけど、ローキックの特効薬とは知らなかった。



ローキックをやったら膝頭でガツン！と受けられた



もう一度ローキックをやるふりして膝頭を手で押さえ



右パンチをドスッ！



続いて左のパンチを打ったらローキックを合わされた



ならばとこちらもローキックをドスッ！



かなり効いたらしい上を向いて苦悶の表情



ぼ～と見ていたら片足を引きずって戦線離脱で組手終了

no.197

・彼は息をするようにハイキックを出す。俺さんは溜息をつくようにハイキックを出す。

・何でため息かって、本人はハイキックのつもりなのに現実はミドルキック。

・だから普段はため息ハイキック。まぐれで一年に一度ヒットしたら、七夕ハイキック。

・昔、ムリムリ開脚したら、グキッという音と共に夢が羽を付けて遠くに飛んでいった。

・以来、軽々と股関節が開く人は、股関節が壊れているんだと思うことにした。

・ハイキックが出来なくたって、出来るふりをしろ！武道は演技だ！そう言ってた時もあった。

・最後の写真は男の背中、哀愁は漂わない。奇跡が起きた現実に思考が伴わないだけの男の背中。



ハイキックの苦手な俺さんが



たまに



やるから



ご利益が



人はこれを



七夕キックと呼ぶ……一年に一度……

no.196

・一回の組手で20回善後はぶん殴られ、10回前後は投げ飛ばされている彼。

・俺さんの手の内は知り尽くしているから、同じことをやっていたのでは付け込まれる。

・今回は一本背負いの失敗で体が密着していたのもあり、バックブローのように打ち込んで投げた。

・新種発見には命名権あるから、敢えて命名すればバックブロー投げ。冗談の命名になぜか笑える。

・実戦だったら肘打ちにしているところなので、肘打ち喰らえ投げなどと悪乗り。




しばし揉み合った後



強引に一歩背負い



体が浮きかけたけど粘られた



一本背負いを諦めた



いつものパターンで後ろに回り込もうと



ドッコイ今回はいつもの俺さんじゃない



クルリと回りながら首にバックブロー

no.195

・闘道は下克上組手、先輩であろうと何であろうと食えるものは食う！！！悪食の世界。

・過日会った時、弟子は言っていた。今までの人生で、組手で勝てないと思ったのは二人。

・その二人とは俺さんとＭ一級師範らしい。Ｍ師範は納得だけど、俺さんかい？と？！の状態。

・いつも俺さんを追いつめて、ギリギリの綱渡りでウッチャリ人生を歩ませてくれた…今回も。

・彼と組手をやる時は、俺さんも下克上の炎をメラメラ。

・いつも組手の映像を見ながら、これだけ激しく殴られ、投げられながらも・・・と思う。



足払いから



払腰…この連携はいわゆる柔道で云うところの連絡技



の積りだったんだけど…引き付けが甘かった



スルッと後ろに付いて足を取りにきた



油断もスキも見逃さない弟子



ほんのちょっと距離ができたので咄嗟に肘を極めた



咄嗟のひらめきで弟子に倒されるという恥をかかずに済んだ……………ホッ

no.194

・前回の続き。一発のボディブロー、さらにローキックでヨレヨレなのに必死で反撃してくる。

・まさに、心に焼きが入寸前。打たれたら、蹴られたら痛いということを身をもって教える。

・次のステップは、ダメージを受けない防御。痛い思いをした人間は一度で覚える。

・蹴りには脛受け、パンチには押さえ前蹴り。たったそれだけだから教えられたらすぐできる。

・闘道では下段払いだとか上段受けとかは、特に教えたことないなァ。

・俺さん武道を学ぶ上で一番大切なのは、科学的合理性だと考えている。

・と言いつつ軟鉄を鋼になんて…でもね、心の科学ならそんな化学反応も…と思う俺さんがいる。




ボディブローでふらふらだけど今度はローキックを蹴りこんだ



グラグラの足で頑張っている



目が獲物を狙う目になってきた



必死で真っ直ぐ立つと



ローキックで



攻撃してきた



その後も必死で蹴っていた