老猿のオットット人生

石橋を叩いて渡れずオットットと転んで渡って七転び八起きならぬ七転八倒の人生

武田惣角

2015年11月10日 14時52分32秒 | Weblog
俺さん今津本陽著「鬼の冠・双葉文庫刊」について   何度目かの読み返しをしている
実は俺さん   7年ほど前まで主人公の武田惣角についてまったく知らなかった
中学時代の同窓会でどこやらの温泉に行った帰りのバス   ある同級生に近況を聞かれた

俺さんの話しを聞いた同級生   オマエの生き方は武田惣角みたいだなとこの時云われた
「誰その人?」   俺さんの問に同級生はるる語ってくれた
実はこの同級生   講釈師もかくやと思うほど語りが上手でおまけに歌もうまかった

学校の授業が終わる ガダルカナルがどうしたアッツ島の玉砕は等々
講釈師ばりの同級生の話しは面白かった   同級生は歌も上手だった
特に三橋美智也のモノマネは絶品で   素人物真似合戦などで何度もテレビ局から呼ばれていた
同級生の自慢は   三橋美智也本人から一度会いたいと電話があったということだった

ところで「鬼の冠」だが   超人か鉄人のように書かれている武田惣角の人物像が
何故か俺さんには今一つピンとこない   その理由は武田流合気術にあった
俺さん他流試合の経験から   そもそも合気術とか合気道の武道性を信じていない

俺さん高校生の時   喧嘩して日本刀で斬られそこない40日の停学
だから日本刀の怖さは知っている   武田惣角は日本刀に囲まれ
鉄砲を向けられても闘いに勝ったなんて   話し半分にしても信じられない

鬼の冠には千葉周作がその著書で語った言葉として次のような一文が紹介されいている
  「神業を使う名人といえども、手合わせをしてみれば、いうほどのことはないものだ。軽んずべき
  ではなかろうが、恐れるべきでもない。人の噂には偽り多く、いってたしかめてみれば、さほど眼
  をおどろかすことには、遭わなぬものだ」

時代が違うから   行って確かめるわけにいかないが千葉周作の言葉には納得できる
俺さん空手を知る前は   恐ろしい術のように思っていた
今では他流試合のよき獲物くらいにしか思わない   所詮人間のやることはたかが知れている
それを承知で   実益の伴うよりよいものを求めるのが人間の知恵というものだろう


   



1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
合気の武田惣角 (池月映)
2015-12-19 16:34:43
誰も調査しなかった武田惣角の歴史小説を発表しました。双子兄妹、目の不自由な妹、生家に同居した会津藩士、合気を教えた天才易者、合気を創始した夫婦愛など新たな事実をもとに書いてみました。
返信する

コメントを投稿