碧空の下で

人生の第四コーナーをまわって

女郎蜘蛛2

2005-10-08 18:11:34 | 日記風雑感
女郎蜘蛛は雄と交尾した後、
雄を食い殺してしまうというので
偏見をもたれているのですが、
雄は命を捨てて交尾するのですが
それは、雄にとっては、悲劇というより、
歓喜極まる瞬間だろうと思うのです。
昆虫というのは無駄がない生き方をしておりまして
交尾できない雄は子孫を残せないし、晴れて交尾できた雄は
雌に自分の生命を託すことができるので、その雌が、子孫を
増やすためには、自分の体を餌にしてしまう雄は、合理的な役割を
はたしております。恐らく雄は恋焦がれた雌と交尾するためには
命もなにもかなぐり捨てて、極限の状態で射精する強烈な快感に
一瞬で脳神経が破壊されるのかもしれません。
これを人に当てはめて考えると、大して違わない
のではないですか。夫は妻や家族のために働いて、気がついたら棺おけに
片足を突っ込んでいたというのが、人生でありまして、
一瞬の腹上死を遂げたかの雄蜘蛛には、羨望すら覚えるのだす。
谷崎潤一郎なんか、いつもそればっかり思って励んでいたと
勝手に思っておりますが、死にいたる生の高揚こそエロチシズムの
本質であると、かの ジョルジュバタイユがのたもうていましたが
女郎蜘蛛の雄つまり野郎蜘蛛こそそれを地で行く生き物なので
男は、女郎蜘蛛には、なぜか、頭が上がらないような思いがあります
バタイユの「マダムエドワルダ」に出てくる街の娼婦は、自分の女陰を
指で開きなら「ほらね、あたしが神様よ」と欲情した男に言うと、
男は射精したいのに、絶頂にのぼりつめられず。
ヘーゲルの絶対知なんかを思い起してしまう。そしてその間にエクスタシー
を味わったのは娼婦だった。という話がありますが
日本人でしたら「ほらね、あたしが観音様よ」と男に言うと
男は、釈迦の手のひらの孫悟空なんか思い出してしまうかも知れません。
色即是空とはこうゆう事ですか?
くれぐれも、お体はたいせつに

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