碧空の下で

人生の第四コーナーをまわって

日本はイスラエルにはめられたか

2015-01-21 21:11:58 | 日記風雑感
天下大乱の序奏がフランスで奏でられたようで、嫌な予感がしていたおり、この度の、イスラム国で日本人の人質殺害予告がおきました。我国の安倍さんは、なんでこの時期に中東へお出かけしたのかよく知りませんが、少なくともこれは、彼の意思であり、政治家としての仕事というより、個人的な趣味だと思います。そう言って悪いなら、今回の重要性のない外遊でなにを得たのかを考えざるをえないのですが、得たものより失ったものが大きいのではないか、と考えるのです。何千年の長きに渡りイスラムとキリストの対立は、安倍さんがのこのこしゃしゃり出てもどうにもならないのは高校生でも分かりそうなもんです。あえて、そんな場所へ、行く理由はなんでしょか。しかも、イスラム国を敵に回すと宣言したのと同じような、200億円の援助表明は何のためでしょうか。人質の命より、ええカッコしいの安倍はアメリカに恩を売る方が大事と考えていると思います。これは、ワシの推測ですが、なぜイスラエルに行ったのかを考えれば、興味深い深層がうかぶのです。中東は日本にとっては確かにエネルギーの重要な供給地なんですが、エジプトやヨルダンやイスラエルは直接石油を供給する国ではないし、むしろ産油国とは立場の異なる国です。とりわけイスラエルはアラブ諸国とは対立すらしております。そんな国と深いコミットをもつ理由はなんでしょうか。これは対中国と対韓国への外交の延長線にあると想像しております。安倍さんは国家主義的な行動原理をもつ人ですから、いずれアメリカからお墨付きを得て、普通の国になることを考えていると思う。そのためにはアメリカに大いに胡麻を摺っておかなければならない。その分アジアでのプレゼンスを強くすすることを、多めに見て欲しいと思っている。アメリカへの過剰な接待で、商談をうまく運びたいという魂胆でしょう。沖縄基地はそのための捧げもので、例えて言えば、戦後の慰安婦です。沖縄の人には腹の立つ言い方ですみません。そいう基本戦略だと思います。そこでイスラエルなんですが、アメリカとイスラエルの関係は世界中の人が知ってるように、アメリカのユダヤ人協会の政治力に逆らえる政治家はまずいないほど深い結びつきです。そのユダヤ人協会なんですが、サイモン・ヴィーゼンタール・センターという組織があります。ナチスハンターとして有名なサイモン・ヴィーゼンタールが立ち上げたシオニストの人権団体です。この団体がアメリカにおける韓国の慰安婦問題のバックにいるらしいのですね。この団体が安倍を歴史修正主義だと批判的になっているのです。

SWC(サイモン・ヴィーゼンタール・センター)は、安倍首相の靖国参拝について「道徳的に間違っている」との声明を出しています。声明の内容は至極当然のことであるものの(A級戦犯のみを問題にしている点は微温的に過ぎますが)、その意図するところについてはイスラエルが国家ぐるみで進めている「ハスバラ」の一環として考えた方が良いでしょう。「ハスバラ」とは、イスラエルが国外で、大使館や諜報員、種々のシオニスト組織を通じて、自国の政策(とりわけ対アラブ・対パレスチナ政策)に賛同する世論を形成し、イスラエルの国際的イメージを向上させるために行う広報活動のことです。この場合、ターゲットとされているのは日本においてイスラエル批判の声が比較的浸透しているリベラル・左派層です。もし、SWCが日本の右傾化を本当に懸念しているのであれば、1990年代から「新しい歴史教科書をつくる会」による歴史修正主義運動の実働部隊を担い、小泉の靖国参拝(もちろん安倍のも)を称賛してきた 宗教右翼組織 とイスラエルとの長年にわたる癒着関係を断ち切るよう、働きかけるべきでしょう。「アンネの日記」を切り裂く行為が許されない行為であるのと同様に、サイモン・ウィーゼンタール・センターによるパレスチナ人に対する排外主義も許してはいけません。

泣く子も黙るSWCに睨まれたら安倍さんといえど、震え上がったのかもしれません。「アメリカではこの件では勝ち目はない。」と知日派のジョセフ・ナイすら言うのだ。アメリカ中に慰安婦の像が立つ事態になってきた。そしてそれが世界に広がっていくようなことになれば、国辱総理に成り下がることは目に見える。韓国の朴大統領が強気なのは理由があるのだ。それで、安倍さんは今までの日本外交の中立性という大きな財産をかなぐり捨てて、イスラエル詣でを決意した。それは戦後70年という節目にあたり、中国と韓国に対する布石のつもりなんでしょう。そこでなにを取引したのか知りませんが、イスラエルの首相は、うまくいったとほくそ笑んでいるだろう。長年日本を釣り上げるチャンスを狙っていたのになかなかできなかったのが、慰安婦問題という疑似餌に食らいついたのだから、笑いが止まらない。イスラエルは今回の人質事件をすでに以前から掴んでいたはずです。そして、今回のフランスの事件でイスラム国が動くことは予想していたと思われる。ネタニヤフ首相が「日本にもテロの危険がある」 といった翌日に人質事件が起きたのは出来過ぎだ。これで安倍さんは完全にロックされたわけだ。日本人の人質の開放はたぶんないでしょう。裏金を積んで開放するという選択肢はなくなったのだから。安倍さんの趣味はいつまで続くか知りませんが、外務省の無能もお家芸になってきたわ。イスラエルに接近するのは中東イスラムの情報を得るにはもっともてっとり早いかもしれません。それは中国のウイグル族の反乱に見られるように、中国の西域の情報をつかむ意味がある。中国の弱点を探る意味であろう。しかし、そのためには、なにを失ってしまうのか危惧せざるをえないのです。何かに固執すれば、何かを失うのは世の中の道理です。
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