明日につなぎたい

老いのときめき

3・15を想う

2018-03-15 17:32:55 | 日記

 今日は3月15日。テレビから流れるニュ―スは、評価額9億円弱の国有地が森友学園に1億円余で売却された件の再燃である。今はともかく、籠池学園理事長と安倍首相夫妻とは”お友達”だったようだ。国有地を8億円も値下げしたのはそんな関係からなのか。財務省の元々の決裁文書には安倍首相夫妻や複数の政治家の名前が挙がっていたそうである。だが、後日に財務省の手で改ざんされた文書には、それらは消えていたとか。昨日の国会で、安倍首相は「関与していない」と断言していたが、私は信じ難い思いでそれを聞いていた。いずれにしても次元の低い話題ではあった。

 

 私が生まれて間もない90年前の3・15を想った。小林多喜二は、小説『1928・3・15』を書いた。「プロレタリアのアバンガルド(前衛部隊)の戦ひと迫害とを描いた作者は、この作品において、プロレタリア大衆の血みどろの記録を私たちに提供した・・・前衛を描いた文学としては、たしかに日本では画期的な作品であった」「小林多喜二の死によってわれわれは、進歩と自由のために誠実に、勇敢にたたかった近代日本のもっともすぐれた作家の一人を失った」(蔵原惟人)。ここを読み直してわが生き様をみつめた。わが余生も誠実で勇敢でなければ・・・。

 

 念のために『3・15』の概要を記す。「1928年3月15日午前5時、30数班の特高警察官らが家宅に踏み込み、全国で千数百名の共産党員を逮捕、労働農民党、労働組合評議会本部と支部、無産者新聞社、産業労働調査所、マルクス書房など54カ所の一斉検索」。警察も拘置所も満員。488名が起訴された。「国体を変革し又は私有財産制度を否認する行為を罰する」という治安維持法によるものだった。かっての日本は相当に野蛮な国だったのだ。不肖、私も戦後、変革をめざした。死ぬまでそのつもりだ。この志、安倍首相らには分かるまい。「3・15」の歴史、知ってるだろうか。