この8月、いつもの台風が少ないと思っていたら、前半は熱中症の恐怖にさらされる酷暑の連続、後半はゲリラ豪雨で全国各地に土砂被害、誰もが異変を感じたことだろう。自然現象だけではない。日本社会に異変が起こっている。燃油代の高騰である。割りが合わないといって漁師が船を出さない。ストライキである。びっくりした。ガソリン代値上がりの原因は、巨額の投機マネーが原油や穀物の世界市場に流れ込んだことにあるといわれる。農・漁業、中小企業はたまったものではない。”新自由主義”なるものによる規制緩和のなせる業か。
北京オリンピックの月であった。いろいろ取り沙汰されることもあったが、この国際行事は終わった。衝撃だったのは、アフガンで農業、民生支援に活躍していた日本人青年が殺害された事件だ。背景には最悪の治安状況がある。テロにたいする報復戦争で罪なき民間人の多くが犠牲に。これが外国人への憎悪を募らせているという。それでも日本政府は、米軍のアフガン武力作戦を応援する給油活動を続ける。戦争によるテロ対策は明白に失敗。これが分からないのか。周りの声を紹介しよう。「アホとちゃうか」。
福田改造内閣がこの月に発足、途端に太田誠一農水相の事務所費疑惑だ。同氏の政治団体事務所を秘書官の自宅とし、2年間で2345万円の事務所費を計上、しかし家賃を払っていない、専用スペースもない、専任職員も雇っていない、架空の事務所だったという疑惑である。4代目の灰色農水相である。この人物、中国製ギョーザ事件のとき「消費者、国民がやかましいから(安全対策を)徹底していく」との発言で物議をかもしている。「農水省って何をするところなんでしょう」。こんな記事をネットで見た。福田内閣は何をするのだろう。
8月は平和記念の特別の月。”京橋空襲”の犠牲者を祀る慰霊碑の前で手を合わせた。あの戦争目的は何だったのか、支配層が目論んだ降伏は国民のためだったのか天皇制・国体護持のためだったのか、こんなことを改めて考えてみた。戦争体験者の一人としてもの言う場にも恵まれた。各地では原水爆禁止世界大会、”赤紙(召集令状) ”を配る8・15宣伝、平和のための戦争展・・。多くの人が尊い汗を流している。非核・平和、戦争なき世界をめざす運動が根をはっている。