明日につなぎたい

老いのときめき

ある男の品格

2013-06-16 14:51:08 | 日記・エッセイ・コラム

 漫才師・西川のりお氏の”橋下評”を14日の毎日新聞で見た。「この先、都構想も、市営交通の民営化も、全部 Ing(進行形)で終わるでしょう。完全にやりとげたことはこれまでもほとんどない。(だが)発信力はもっている・・おばちゃんがキャーと言える見栄えと若さ、石原慎太郎と渡り合い、総理大臣に会う。こんなヤツ今までおらんかったやんけ。現時点でもそう思っている人多いと思う。でももうちょっと冷静に・・大阪に何してくれた?と思うかどうかでしょう」。私の要約ではこうなる。この評の是非を問うつもりはない。

 早速、橋下徹氏が例のツイートで反撃に出る(15日)。「府政、市政は何一つ完了していない」といわれたのがよほど頭にきたのだろう。「任期中になんでもかんでもは困難」だと弁明しながら、めざすは「大阪に人が訪れる気になる環境づくり、その切り札はカジノを内包する統合型リゾートだ」と本音をぶちあける。そして、府政、市政、教育の改革を実行してきたことをあげ「これまで全く改革できなかった敬老パスにも3千円の負担を求める改革を完了した」という。私も先日、3千円を払ったばかり。これが改革になるのか。唖然とした。

 15日に放送されたテレビ大阪の『たかじんNOマネー!』(VTR)を見せてもらった。何人かのコメンテーターと橋下氏を交えた従軍慰安婦問題についてのトーク番組である。とにかく橋下氏がぺらぺらよく喋る。彼はこれまでの発言に反省することはないと言い切る。「従軍慰安婦制度が国家の意思によるものとの事実は確認されていない」。これ一点張りの主張を繰り返す。「日本がホロコースト(ナチス・ドイツのユダヤ人大虐殺)と同じだたと云われていいのか」とまくしたてる。問題のすりかえ、責任転嫁、彼の巧みな作戦のようだった

 どんな問い方をしたのかは不明だが、視聴者の電話投票では8割近くが橋下発言問題なしだったとか。これを受けて橋下氏が「有権者は冷静。小金稼ぎのためのコメンテーターとは違う」と侮辱発言。一人のコメンテーターが憤然として番組からの降板を宣言、生放送の場から退席というハプニングが起こった。橋下氏はしばしばツイートで持論を批判する大学教官らに「バカな有識者」「変な化粧のオバハン」「役立たず」などの悪罵を放つ。品性下劣の自己証明だ。社会は閉塞しているが、誰がつくりだしたのか上滑りの世相も。こんな人物にも支持が集まる土壌がまだあるのだろうか。