goo blog サービス終了のお知らせ 

チリチリリン

風にゆれる風鈴のように
こころ休まる音を届けたい

空飛ぶタイヤ

2018年06月22日 | 映画の話


池井戸潤のベストセラー小説を実写映画化。トラックの脱輪事故で整備不良を疑われた運送会社社長が自社の無実を証明すべく、製造元の自動車会社の欠陥車のリコール隠しを暴いていくという話。

こういう企業関係の社会派ドラマが好きなので、封切られたら観ようと決めていました。

社会派ドラマは好きだけど、ドロドロした騙し合いや蹴落としあいは見るのがきついので、連続テレビドラマになるとどうしてもそんな場面が増えて苦手なんですが、映画だとサラッと過ぎてしまって、その点では楽に見ることができます。

中小企業の運送会社社長に長瀬智也、汗臭い熱い男を演じていました。大企業のエリート社員にディーンフジオカ、取引銀行社員に高橋一生と旬の男優を揃え、面白い映画でした。

 

私が唯一実際に見たことがある芸能人は長瀬智也です。表参道の裏通りでナナハンバイクにまたがり写真撮影をしていました。人混みもなく普通に横を通ってしまったのですが、大きくてカッコいい男でした。

長瀬は声はいいけど歌はさほど上手いと思わないし、鉄腕ダッシュではぶきっちょなところばかり目につくから、今後は俳優でやっていけばいいのではと思っています。

 

 


レディ・プレイヤー1

2018年04月28日 | 映画の話

子供達が大絶賛するので見てきました。

『現実世界が厳しく生きづらいために、人々は思い通りに何にでもなれて好きなことができるヴァーチャルの世界に生きている。』ヴァーチャルなゲームとかやったことがなくてちょっととっかかりが掴みにくいのですが、前に流行った日本の「サマーウォーズ」というアニメーション映画を思い出しました。

「サマーウォーズ」では、人は現実の世界で暮らしていて、ヴァーチャルな世界でバトルゲームを楽しむという話でしたが、この「レディプレイヤー」では現実世界よりもほぼヴァーチャルの世界で生活しているといった具合でしょうか。全員が、寝て食べる以外はヴァーチャルの世界に入り浸っているようです。

この巨大なバーチャルの世界の創始者が、謎を解いて3つの鍵を手に入れたものにヴァーチャルの世界と巨額の遺産を譲ると宣言したので、ヴァーチャルの世界だけでなく現実の世界でも争奪戦が始まるのです。

争奪戦の間には昔の映画のヒーローやアメコミヒーローが、日本映画のゴジラやガンダムまで飛び出します。映画好きにはたまらないかもしれません。 大監督のスピルバーグだからできたことでしょう。

最後に勝利した主人公は、このヴァーチャルワールドを火曜と木曜は閉鎖することにします。人々に現実の世界を取り戻してほしいからです。これがスピルバーグの本心なのでしょう。

 

 


『ペンタゴン・ペーパーズ』

2018年04月13日 | 映画の話

 

「ベトナム戦争は失敗」と記した政府の最高機密文書がニューヨークタイムスにすっぱ抜かれる。政府は最大限の圧力をかけてニューヨークタイムスを抑え込む。同じ文書を手に入れたワシントンポストは?という映画です。

冒頭はどの人が政府の人間か、誰がニューヨークタイムスか、わからなくて、丁々発止のやり取りも今ひとつ理解できなかったのですが、本題に入る頃からグイグイと引き込まれて、結果はわかっているのに胸が痛くなるほど緊張しました。

ジャーナリストは真実を書きたい、経営陣や顧問弁護士は会社の存続を優先したい、その攻防の中で刑事告訴を覚悟の上で新聞掲載が決定され印刷機がうねりを上げて動き出した時、その振動を全身に感じて感慨に耽る記者の気持ちに思わずうるっとしてしまいました。

映画の中では、当時の大統領のニクソンを名指しでクソミソに言っている上、ウォーターゲート事件発生のエピローグまで付いていました。スピルバーグは次はウォーターゲート事件でニクソン失脚を撮るのでしょうか。

米国の司法は、報道の仕えるべきは国民で国家権力ではないという判決を下しましたが、日本の報道は、加計文書といいイラク派遣報告書といい、隠し通す政府の真実を暴くことができ、日本の司法は真に国民のための判決を下せるでしょうか?

 

 


グレイテスト・ショーマン

2018年03月05日 | 映画の話

 

とても良い映画でした。夢を追い求めて綱渡りのような人生を歩む男と、それを怖がらず、楽しみながら支える妻の愛情物語も良かったし、ハンデを見世物にするようないかがわしい興行師と思ったのが、ハンデを負った人もすべて平等に扱い尊敬するといった、LGBTが話題になる今の時代にあった話になっていました。ショーの場面は華やかで、実際にサーカスを見ているように楽しかったです。

ヒュー・ジャックマンは夢みる男の可愛らしさと夢を叶える男の頼もしさをうまく表現していて、とてもカッコ良かったです。歌も踊りも抜群にうまいし、X-MENなんかやらせておくのはもったいない!

相棒になるザック・エフロンはハイスクールミュージカルの美少年からずいぶん年とった感じがしましたが、伸びのある声で、ダンスもキレッキレ、オッ!ザックくん、まだまだやるじゃないか!といった感じでした。

悪人が出てこない、明るく華やかなエンターテイメントで楽しめました。

 


はじめてのおもてなし

2018年01月26日 | 映画の話

 

「はじめてのおもてなし」と言う邦題は少し変です。原題の「Welcome to Hartmanns」というのも芸がないけど...

家族の問題でバラバラになりかけているハートマン家が、受け入れた善良な難民青年のおかげで結びつきを取り戻すという、よくある話でした。

コメディなので面白くしてあるのですが、ドイツ語なので、字幕以上の面白さのニュアンスが伝わってこないで少し残念です。

悪い人が出てこない、気持ち良く観られる映画でしたが、ドイツが国家としては難民を受け入れても、個々人にはまだまだ差別と偏見がなくなっていないという問題提議がされていました。きっと世界中どこの国も同じですよね。