
「題名」とピアノ調律の関係がわからなかったのですが、ピアノの弦が鋼、弦をたたくハンマーには羊毛フェルトが使われている、それで羊と鋼ということです。主人公は調律された美しいピアノの音に”森”を見る、その森の風景がそれはそれは綺麗です。
私的にはここ1年で見た映画の中で1番好きと思いました。ストーリーは調律師を目指す青年の成長過程を描いた地味なもので、淡々と静かなのですが、森の風景とピアノの音がすごく素敵で、いつまでも浸っていたいと思わせました。
原作は全国の書店販売員が選ぶ「本屋大賞」に選ばれているので、地味な話にも惹きつけるものがあったのでしょう。コメントとかで見ると、本では聞くことのできない”音”の描写が素晴らしかったようです。
先輩調律師を演じる三浦友和さん、鈴木亮平さん、光石研さんもすごく素敵でした。
今回の主人公の山崎賢人くん、主人公の弟、出てくる青年や、他の映画の予告編に出てくる若者を見て、前に比べ男の子の体格が良くなったと感じました。テレビでは中性的に甘い顔で、痩せてヒョロヒョロみたいな子ばっかりだったのに、映画では違っていたのでしょうかね。男ぽい方がいいですよね。
ピアノの音がとても懐かしかったです。我が家の3人の子供もピアノを習っていたので、一時期は家に毎日ピアノの音が聞こえていたのに、聞けなくなってからどれだけ経つでしょう。ピアノの音にはその時々の精神状態があらわれるので、イライラして弾いているときは、「今日はやめてちょうだい」と言いたい時もあったのですけどね。懐かしいです。