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CBR250R リアブレーキ焼き付き 修理

2012-11-18 17:35:52 | 整備

RG400ガンマのお客様から、他に所有するバイクのリアブレーキ修理の依頼がありました。

持参して頂き症状を伺うと

乗り始めは何ともないが走っているうちいつの間にかスピードが落ちてしまいそのうち止まってしまい、バイクを押すにもリアがロックした様に重く、暫く時間が経つと軽くなり何事もなく走れる。

車両をお預かりし、リアキャリパーの固着かマスターの油圧系統の不良と判断し早速分解してみる事に。

キャリパーマウントからキャリパー外しピストンの出方を確認、圧を掛けるとピストンが迫り出して来ますが押し戻そうとするとビクとも戻りませんので、マスターのリターンポートが詰まって減圧出来ないと判断しました。 パッドも真ん中付近が青く焼けてしまっているので要交換です。

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ロックし動かなくなるとすると、ディスクローターも相当過熱され歪む事があるので、キャリパーを外したあと念のため測定してみました。

ローター面が過熱で茶色に変色してます。 ダイヤルゲージの測定子をローターにセットします。

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ダイヤルゲージを0に合せ、ローターを一周させて一番振りの多い数値を読み取ります。

計測すると歪みは約0.13mmで、使用限度まで達していませんでした(限度0.2mm以下)。     

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次にリアマスターのポートの確認で、リザーブタンクホースを外します。

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リターンポートの詰まりの確認しましたが清掃針が入りません、キャブクリーナーで固形物を柔らかくした後清掃針で突っ突くと簡単に貫通しました。

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次にシリンダ内の清掃をします。

フルードなど固まったのが内部に固着してますから、研磨しスムーズに仕上げておきます。

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キャリパー側は全く問題なく、修理に必要な部品を注文し部品が入荷するまで箱にいれて保管です。

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3日程で部品が届きましたので、各部清掃し組立にはいります。

キャリパーのゴム部品は過熱により硬化しますから全て交換となります。

組む際にピストンとシリンダー面、オイルシールにメタルラバーを少量塗り組み立てます。

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カップにメタルラバーを塗りピストンに組込み(画像上が新品です)、シリンダー内にメタルラバーを少量注ぎ潤滑させておきます。

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プッシュロッドのゴムブーツとサークリップを交換し、マスターにピストンを押し込みプッシュロッドでさらに奥に押し入れます。

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サークリッププライヤーでサークリップを押し込み、サークリップ溝に入っているか確認します。

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ポート側にOリングを入れタンク側ホースを組みます。

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キャリパーマウントのスライドピンと、キャリパー取り付けボルトのスライド部に少量のブレーキグリスを塗り、ブレーキパッドシムの取り付け向きに気を付けて組み立て、マスターシリンダーーホースを組みブレーキフルードを充填しエアー抜きをします。

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最後にローター表面焼けを馴らす為、荒目のペーパー当てをして完了です。

定期的にフルードの交換を怠っていると、フルードと水分が混じり合い乳化し固形化します。その固形物がポートを目詰まりさせ、最悪減圧出来なくなりブレーキが利いた状態になりロックを引き起こします。

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