車検整備と修理でお預かりしたGPz750で、申告内容として4年程乗っていなかったのでキャブが不調なのと、フロントフォークがフワフワした感じて安定しないという事でした。
キャブは一度お客様がフロートチャンバーまで分解して、軽く清掃とスロージェットを交換したけれど始動後アイドリングしなくなるとの事で、分解して点検です。
フォークはシールが抜けており若干オイル漏れが発生している状態なのと、フロントブレーキを掛けながらフォークに荷重を掛けてみたところ、リバウンドが一度で収まらずアメリカンのセッテングの様で分解し点検が必要です。
車両画像は完成画像で、これもお預かりした時点での画像を取り忘れてしまいました。
先ずはフォークの方から分解してみました。
組んであった状態を再現します。
リバウンドスプリングがインナーチューブの外に組まれており、ボトムのオイルロックピースの下にスプリングシート(3枚の薄いカラー状のシート)が入っていました。
フォークスプリングも組み方が逆向きでした。
正常な組み方 インナーチューブ画像下のロッドが中に入ります。
比較する為、正常時と間違えて組んだ状態で比べてみます。
上が間違えて組んだ状態で下より10mm長い。
下が正常に組んだ状態。
間違えて組んだ状態ですと、インナースプリングを入れた時にスプリング長が10mm足りずテンションが掛かりません。これがフワフワとして安定しない原因でした。
正常に組立てて完了です。
シリンダーにリバウンドスプリング強弱のを2個組みます。
シリンダーをインナーチューブに入れた後、シリンダーにスプリングシート3枚を付け、その下にオイルロックピースを入れます。
因みにフォークスプリングは密巻側を上にして組みます。
組立て画像は撮り忘れてしまいましたが、これで通常のセッテングに戻りました。
キャブのオーバーホールは後程。