goo blog サービス終了のお知らせ 

「タイムバール」少年探偵団の時代

元少年探偵団、現ダメ社長が「記憶と夢」を語ります。

恍惚のブルース

2011年02月20日 | Weblog
颯爽とバイクに跨って葉山の海岸を疾駆する・・・なんてウソで走行距離10万キロを越えたバイクはボコボコ。操縦している老少年(高齢者)もガタガタ・・・人車共に恍惚のブルースを奏でながら三浦台地をヨタヨタと彷徨っています。尤もスピードが遅い分だけ視界が広がる・・・と言うより「東に東京湾」、「西に相模灘」を一望する三浦台地を堪能するにはゆっくり走るのがハイカラなのです。当然ながら脇見運転は危険この上なく、後続車の迷惑にもなるのですぐ農道に入ります。日が傾く頃には広大な台地には人影もなく右下のようなうっとり風景が広がります。どこへ続くとも知れない小路を海に向かってくねくねと走るとやがて行き止まり・・・左下の風景はそのひとつです。木々が鬱蒼と茂って視界を遮っているのは防風林に違いなく、すぐ下は海・・・磯や岩場に降りる「目立たない道」がある筈です。



探検すること約1分、ありました。蔦が絡んだ木々が覆いかぶさる獣道のような崖を降りた風景がこれです。無人の磯には海苔の匂いを含んだ冷たい風と、複雑な岩場が楽器のように奏でる波音と、何の痕跡なのか朽ち果てたコンクリートの塊・・・ここには「誰もいない贅沢」と「何もしなくてもいい贅沢」と「何もない贅沢」があります。


人はちょっとした努力と感受性さえあれば「何気ない日常」の向こうに「官能的な非日常」が潜んでいるのを見つけることが出来ると言う話しですが、残念ながらここにもジュースの缶やペットポトルが捨ててあります(漂着かどうかは人目で判ります)。「ブタに真珠だな」なんて悪態をつきながら極力回収しますが、量が多いとそうはいきません。交通違反者から反則金を取る替わりに、或は犯罪者を刑務所に閉じ込めておく替わりにこうゆう場所を清掃させた方が費用や税金の節約にもなるし、本人にも社会貢献を実感させる効果があるのに・・・利権と保身しか頭にない連中にはまあ無理か・・・なんて自分の金のなさを世間のせいにして今日も「うっとり探偵団」は三浦半島の妖しを求めて「活動」しているのでした。