「タイムバール」少年探偵団の時代

元少年探偵団、現ダメ社長が「記憶と夢」を語ります。

究極の防犯

2009年12月04日 | Weblog
朝まで作業をしていると4時半のNHKニュースに続いて「まちかど情報」が始まります。洒落や皮肉もない「律儀」な内容から「真面目な早起き」を相手にしているのは明らかで、先日こんな「情報」がありました。泥棒対策です。監視カメラを付けたり、鍵の位置を隠したり、割れないガラスだったり・・・要は「入られない」工夫の数々ですが、泥棒はそんな事は百も承知です。逆に「うちには金目のものがありますよ」と知らせているようなものです。「素人の泥棒」なら多少の「抑止力」になるかも知れませんが、プロには通用しません。鍵や防犯システムの知識はもとより、狙いをつけた家は時には数年かけて「観察」をしているのがプロです。「しゃらくさい防犯装置」なんか見せられたら「チャレンジ精神」に火を点けるだけです。元少年探偵団ならこんな「甘い」装置は考えません。何しろガキ時代から「良い子はここで遊ばない」と書かれた看板を見て「俺っちは悪い子だから遊んでいいのさ」と解釈する「柔軟な頭」の持ち主だからです。

注目したいのは「入られたくない側」と「入りたい側」の立場です。守る側は泥棒から「特定→観察」されていますが、泥棒を事前に特定することは出来ません。よって、全ゆる状況に備えてガチガチに防御するしかありません。一方、泥棒側から見れば「手ごわい防御」なら自分の意思で諦めることができます。つまり泥棒には「主導権」がある訳です。その「主導権」を奪ったらどうなるか・・・「この家は入れませんよ」ではなく、「この家は入ったら出れません」となると事態は一変します。

銀行や企業で「退路を絶つ」仕掛もありますが、警察に捕まった段階で「出る」ことが出来ます。しかし「入ったら出られない」とは・・・少なくとも泥棒を「待ち構えている」ような相手はまず「普通」ではありません。想像力に富んだ泥棒なら・・・室内には「内臓標本」や「血を拭いた跡」や得体の知れない「装置」があって・・・自分が何かに「加工」される場面を想像するかも知れません。何が怖いかと言えば、それに気付いた時にはもう「手遅れ」だと言う意識です。人間の心理とは不思議なもので幽霊が「いつ出るか」と怖がっている時はまだ「希望」が残されています。誰かが「出た!」と叫べば「わっ~!」と逃げる「権利」があるからです。しかし「もう出ている・・・」と呟かれたら・・・重い「絶望」が待っています。泥棒も同じです。「家」に入った・・・この段階では泥棒は加害者です。しかしそれは「狂気の館=加工場」だった・・・この段階で泥棒は「物質」として扱われます。「缶詰」「肥料」「標本」・・・何に加工されるにしても被害届も失踪届けも出されることはありません。合掌。

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