Wilma's Diary

2005年いきなり始まった認知症介護生活。その時々の思いを忘れないために,自分のために書き留めています。

◇◆◇ お知らせ ◇◆◇

2012年11月11日午前10時
義母は,息子である私の夫に見守られて
天国に旅立ちました。


老いの重荷は神の賜物
古びた心に、これで最後のみがきをかける
まことのふるさとへ行くために
おのれをこの世につなぐくさりを
少しずつはずしていくのは、真にえらい仕事

介護認定

2011-04-06 10:16:48 | 介護保険・制度

ちょっと前になりますが,
近所の会場で来年改定予定の介護保険制度についての市民講座というのがあって,
聞いてきました。

具体的に目新しい情報というのはなかったのですが,いくつか興味深い資料を目にしました。

介護認定調査の方法・流れについて,今まで見たことのないデータ。
一次判定は,言わずとしれたコンピュータによる機械的なもの。
そして,二次判定は,「介護認定審査会」によって,
人間の目をとおして行われるのだけれど,
一次判定と異なる結果になるのは20~25%だそうだ。
重くなるか軽くなるかというところまでは示されていなかったけれど,
思っていたより高い割合。
そういう意味で,ちゃんと二次判定が行われるというのが
とても意味のあることではある。
しかし,その委員会の運営実績というのがあって,
その数字にちょっとびっくり。

自治体によって差はあるけれど,概ね
4~7人で,
約2時間で
30~40人
の判定が行われるそうである。

単純計算して,一人3分強。
病院の3時間待ち3分診察,と同じだ~

そして,何よりびっくりしたのは,
その委員に支払われる「報酬」の額。
私の住む自治体とその周辺のデータだけれど,
一人1回20000円前後。
高いところでは23000円というのもあった。
時給10000円!
そういうのが年間何百何千回も行われ・・・
大阪府の合計が
13億700万円!

全国で人口の多いところ少ないところ,
報酬額の多い少ないもあるだろうけれど,
単純に10億を40倍したら・・・
40,000,000,000!
400億でっせ~

さすがにこのデータは,一般には知らされていないようで,
講演後の質疑応答で,ケアマネをしていると言う方が,尋ねていた。
「この費用は,介護保険料に含まれているのか?
一人あたりにすると,どれくらいかかるものなのか。」
「介護認定を一応受けておいて,サービスを利用しないと言う方も多いですが,
そういう方の為にこの費用が使われているのは無駄ではないか。
急にサービスに必要が生じても,さかのぼって介護保険を利用できる,
ということをもっと広く知らせる必要があるのでは。」

答えは「一人あたり,というのは今はお答え出来る資料がないけれど,
予算としては,介護保険料とは別立てではある。
しかし,トータルで見ると利用者や市民一般からの負担をしてもらっていること
になるかもしれない。」



認知症と家族の会が,
「介護度」でサービスを区別する必要はない,
介護度を撤廃すべきだ,
と主張されておられるけれど,
本が出たらしい
このお金の使い方からを見ても,
細かく7つ(要支援1,2 要介護1~5)に分ける,
というのはやっぱり無駄だと私も思う。
無駄,と言うとちょっと語弊があるかもしれないけれど,
食事だとか移動という行為の「介護にかかる時間」が基準で
コンピュータ判定。
その後一人3分の二次判定。

要は,財源の問題が根っこにあって,サービスを割り振り・制限するために
存在するのが介護「度」ではないかななんて,うがった見方もしたくなる。
それなら,二次判定にかかるお金をサービスに回したほうがよくないですか?
来年度からの新しい制度になって,
お泊まりデイとか,24時間サービスだとか,
新しいものはいくつかあるようですが,
認定制度そのものは,変わらないのかなぁ~


スクワットで認知症は防げないかもしれないけど・・・

2010-09-02 10:07:54 | 介護保険・制度

死因が直接息子の暴行だとは断定できないものの,
認知症の母親にイライラし,日常的に虐待していたと認めている。
その事件を受けて,同じような事件(息子が親を介護していて起こった)を
いくつか紹介し,専門家のコメント。
「男性の場合は,仕事を優先することなどから,
女性に比べて地域とのつながりが希薄で,
SOSが出せないまま,重大な事件に繋がることがある」

そして,男性介護者と支援者の全国ネットワーク」の津止さんが
技術や覚悟のない男性も介護をする時代になった。
介護を受ける人への行政サポートはあるけれど,
介護する側への支援が不十分

折しも,介護保険改正,概算要求,消えた高齢者問題等々で,
一人暮らしや,老老介護のお年寄りへの
介護を手厚く!という動きが日々論じられているところ。

どちらも必要なんだけど,

シングルで(男性に限らず!)介護されている方々の
ブログを読んでいると,
この津止さんの
「介護する側への支援を!」
というのが
本当に必要なのに,見過ごされがちと実感する。

私の所は,オットと2人で看ていて,
オットも協力的ではあるけれど,
実際の介護保険の利用や,
いろんな情報を得て,
実際に動くのは私。
もっと言えば,
私が居なければ,
ここまで来れなかった,と思う。

そして・・・
夕刊。

大阪の事件の続報が出ていた。
見出しに大きく
「介護制度 利用せず」
「『スクワットさせた』」供述も

母親は08年に認知症と診断されていたのに
介護認定も受けず,
デイサービスなどを利用していなかった
と。

この論調に,ちょっと怒りを憶えたワタシ。

認知症と診断されたら
介護認定を受けないと罪になるかのよう。
デイサービスに行かないと
認知症がひどくなるかのよう。

この息子は
「進行を抑えるためにスクワットをさせたり,
新聞を読ませていた」
らしい。

もちろん,虐待はいけないし,
この男性のやり方が正しかったとは
思わないけれど,
彼は,それなりに
努力はしていたのだろうと思う。
それが,
まるで「スクワットをさせた」ことが
「虐待」みたいに取れなくもない。

独居とか老老介護で
なかなか介護サービスに結びつかない方への支援,
それも確かに必要なんだろうけど,
この男性だって
適切な手が差し伸べられていたら・・・
自分からSOS出さない限り
見過ごされてしまう
しかも,まだ働き盛り,
分別もあると思われそうな
フツーの市民も,
男女問わず,
支援は必要。

話しはちょっと変わるけれど,
友人Mさんから,昨日電話で,
最近認知症で要介護2の認定が出た
お父様をデイサービスに行かせるのに
今いろいろ動いていると。
その時に,彼女に質問された。
ケアマネ事業所とは契約したけれど,
そのお金は?
そして,デイサービスに行くようになったら?
それぞれの事業所と契約が必要で,
その事業所へ払うのは一日1500円前後だけど,
それは1割負担であって,その事業所には
あと9割が市町村とか国から支払われる,
だけど,ケアプランのお金は,
全額出るので利用者負担はない,
などなど,その利用の仕組みが
(ワタシも完ぺきに理解しているわけではないけれど)
よくわかってない,と。

そういうフクザツな制度とか手続き・・・
そんなことも含めて,
利用者はもちろん,
「一般の」介護者側への支援が
もっともっと必要だと思った。


ちょっと短すぎ~

2010-06-03 16:08:49 | 介護保険・制度

天候がやっと安定したので,延び延びになっていた,
冬物を片付けをしに,実家に帰ってきた。

すると,ちょうどケアマネさんが来られた。
介護保険の更新のため,
医師の意見書をもらうにあたり,
ちょっとした問診が必要なのだという。

今の認定有効期間は7月まで。
2か月前から更新手続きができるから,
6月に入ったからそろそろだな~,とは思っていた。
要支援から要介護になったので,半年での見直し。

しかし,
申請(区分変更)したのは1月5日なのに,
調査が行われたのは,2月始め。
そして,通知が来たのは,(書類の日付こそ3月4日となっているけど)
退院の直前,3月半ば。
さらに,実際サービスを使い始めたのは,
ベッドのレンタルが3月18日で,
ヘルパー利用は4月に入ってからだし,
訪問リハは,連休直前から。
1月5日から7月31日なので,半年より1か月多いけれど,
それでも,実質は4か月半
ちょっと短すぎ~
せめて,認定結果通知書の日付の3月4日から半年有効とかに
ならないものだろうか。
こんなことなら,入院前じゃなく,
退院前に申請すればよかったのかと思ってしまう。
そうなれば,それで,介護度は低かったかもしれないけど・・・

その介護度・・・

今度は,多分下がりそうな気配。
それはそれで,元気になったということで
喜ばしいことではあるけれど,
問題は,ベッドのレンタル。
要介護2以上でないと,ベッドのレンタルが出来ない。
それも納得がいかない。
同じ要介護度でも,人によって必要なサービス,ヘルプは様々。
それを一様に,ダメというのは納得いかない。
医師の意見書とかいろいろ書類を出せば
認められる場合もあるらしいけれど,
一般には,要介護1以下だと,自費レンタルになり,
今の費用月1000円ほどが3倍くらいになるらしい。

そのことも含めて,せめてあと2か月は更新せずに
今のままいけたらいいのに・・・
密かに願ってきたけれど,
やっぱりその時が来てしまった・・・

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水際作戦

2010-05-14 16:18:50 | 介護保険・制度

先日の,布団もネグリジェもセーフだったというのは,
年に何度かという珍現象。
つまり,洗濯が欠かせず,布団干しも必要というのが常。

義母がお世話になっている小規模多機能ホームでは,
洗濯は,家でではなく,ホームへ持ち帰ってして下さる。
なので,ホームを利用し始めてからは,家で洗濯する回数は激減。
大変ありがたい。
しかし,さすがに布団まで持ってはいってくれない。
可能な限り,外で干す(ファブリーズしまくって)ことにはしているけれど,
天気や義母宅滞在時間によっては,家の中で広げておく程度のことしか
できないこともしばしば。

で,その「布団」でありますが・・・

ここまで読んで,当然'敷き'布団をのことと思われる方がほとんどだと
思うのでありますが,
ここで言っているのは'掛け'布団なのです。

以前記事にしましたが,敷き布団は,ミルフィーユ状にして,
しっかりガードしていて,布団が濡れることは滅多にありません。

掛け布団が濡れる要因としては,
(1)例え仰向けにおとなしく寝ていても,パッドや紙パンツでは吸収しきれないくらいにあふれ出すように漏れる。
(2)寝返りを打つなど,掛け布団側に濡れた寝間着や身体が当たる。
(3)シーツや敷き布団だけが濡れていたはずなのに,
義母が布団から出ると,濡れた部分が掛け布団に触れる。
などなど考えられるのですけれど,

とにかく我が家では,汚れるのは掛け布団

今使っているのは古い布団なので,今度取り替えようかと考えていたところ,
市の布団丸洗いサービスの話しがケアマネさんを通じて来ました。

一人暮らし,高齢世帯,要介護者,などの老人の布団(敷,掛)及び毛布
を一枚200円で丸洗いしてくれるというもの。
年に2度行われているサービス。
介護保険を使っている人は
ケアマネを通じて申し込むようにとのことで,ケアマネさんが連絡してくれました。
早速,掛け布団の丸洗いをお願いしようと,申込書に記入し,渡しました。
敷き布団は上記の通りですが,
毛布も家で洗えるものを使っているので,
お願いする必要はありません。

申込書を提出した翌日が締め切り日で
翌朝
早速ケアマネさんが役所に行って下さいました。

が,

すぐに電話がかかってきました。
受け付けてもらえなかったと。

市の財政事情が厳しく,サービスの利用をことごとく制限しているとのことで,
いろいろ聞かれて,結局受け付けてくれなかったと。
それが,家庭の経済状況が理由なら納得もできるのですが・・・・

もう笑っちゃいましたよ~。
文句言う気にもなりません。

まず「ベッドで寝ておられるのですか」と訊ねられたらしいです。
掛け布団だけの洗濯をお願いしたので,そう聞かれたのだと思われます。
畳に布団を敷いて寝ていると答えたところ,
「なんで掛け布団なのか」と。
ケアマネさんも,
「なんでと聞かれても・・・掛け布団が汚れているから」
としか答えようがなく,
あきれてました。

区役所の窓口の人は,上(市)から,なるべく受け付けないようにと
指導されているらしく,マニュアルがあるのかどうかわからないけれど,
とにかくなにやかんや言って,非常に制限をしているようだと。
生活保護の申請に訪れた人を追い返す水際作戦と同じです。


ケアマネさんは,せっかく急かして申込書をだしてもらったのに,
申し訳ない,と誤っておられましたが,
同時に,役所の対応にあきれ顔。

それにしても,
掛け布団だけが汚れるというのが理解できないから
受け付けられない,とも取れる市の対応,
介護の現場・現実がちっともわかってない。
だったら,敷き布団も出せばよかったのか?
あるいは,敷き布団だけだったら受け付けてくれたのか?

私も窓口に行って,その担当者の顔が見たかったです。

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