goo blog サービス終了のお知らせ 

Wilma's Diary

2005年いきなり始まった認知症介護生活。その時々の思いを忘れないために,自分のために書き留めています。

おかあちゃんのあさがお(2)

2012-11-19 02:05:19 | 義母

11月11日(日)

朝7時からの「宇宙兄弟」 ついつい寝坊して見忘れるのですが,
今日は見るぞ!と心して早起きしました。

そして,朝ご飯を食べ,洗濯をして,
今日のお昼はどうしようかな~などと考えながら,
片付けをしていると,
昨日搬入されたエアマットのマニュアルが紛れ込んでいました。
何気に見ていると,
ベッド上で着替えなどの介助を行うときには,
マットをパンパンに固く膨らませる「クイックモード」というのがあるということに気づきました。
で,オットにも教えてあげよう,と電話をしました。
「今朝はどう?」
「う~ん,なんかおかあちゃんおかしいねん。
ご飯はちょっと食べたけど,血圧が低すぎるのか,測られへんねん」
そういえば,以前も似たようなことがありました。
でも,そのときは測れないというより,測れたけれど下の血圧が30台とかだったような・・・
なので,私もそう深刻に受け止めることもせず,
「電話したのはね,エアマットのマニュアル見てたら,クイックハードモードってのがあったわ。
もう済んだかもしれんけど,着替えとかおむつ替えのときこれにするとやりやすいみたい」
「それは,昨日業者の人も説明してた」と,オットはちゃんと聞いていました。
そのときは,それで電話を切りました。

なぜか,すぐに出かけよう,とは思わず,
本を読み始めました。
そろそろ義母の看取り,最期のことを考え始めたここ2週間ほどのあいだに,
「平穏死10の条件」(長尾和宏)
「平穏死という選択」(石飛幸三)
「思い通りの死に方」(中村仁一×久坂部羊)
の3冊を読みました。
人が旅立つ間際,どういう呼吸状態になるか,と言うことがどこかに書かれていましたが,
血圧はどうなんだろ??と。
また,むくみについてはどうなんだろう??
そして,痰の吸引のこと・・・
何か参考になることはないかなぁと。

と,
オットから,電話がかかってきました。

「おかあちゃん,死んじゃったみたい。
息してない・・・」

大急ぎで出かけようと,玄関を開けると,
なんと!
昨日の朝顔が,まだ咲いていました。


最後の力を振り絞って足かけ2日間咲き続けました。
義母が土曜日にホームから帰ってきて,
息を引き取るまでの間,
愛する息子と過ごした最後の2日とぴったり重なります。

*************************************
私が電話したときまでの様子は
次のようだったそうです。

朝起こして
「おかあちゃん,おはよ~」
と声をかけると
「はーい」と大きな声で返事をしたそうです。
着替え,おむつ替え,床ずれの手当をいつも通り行い,
車いすに移乗。
朝ご飯は,
蒸しパンをエンシュアリキッドに浸したものを,
スプーンで口に運んで食べさせた。
2口くらいは自分から口を開けて食べてくれたので,
今日は調子いいのかな,と思った。
ところが,それ以上はなかなか口を開けてくれなくて,
無理矢理入れたものが口の横から垂れて出てきた。
そこで,ちょっと血圧でも測ってみようとしたけれど,
エラーが出て測れない。
測り方が悪いのかと,腕を変えたり,何度か試みたけどダメ。
でも,その時点でまさか死んでるとは思わないので,
呼吸を確かめるとかはしなかった。
そして,ケアマネさんに連絡をして来てもらい,
救急車を呼んだ。

とのことでで,私が到着したときは,
ちょうど救急車で病院に向かうところでした。

全く苦しまず,かっくんといくこともなく,
いつ息を引き取ったのかわからないほど,眠るようだった 
とオットは言います。

住み慣れた自宅の畳の上での
ソフトランディング でした。
傲慢かもしれませんが,
私としても,満足です。
一つ,後悔するのは,
前日の予定が狂って,
泊まらなかったこと。
予定通り泊まっていたら,
私も最後に立ち会えたかもと思うのですが,
でも,最後は親子水入らずで,ということになったのも,
神様の思し召しなのかもしれません。

よろしければポチっとおねがいします。
にほんブログ村 介護ブログ 認知症へ







おかあちゃんのあさがお(1)

2012-11-13 06:52:46 | 義母

11月10日(土)



まだ放置していた朝顔に小さな花が咲いていました。
小さい分,色がとても濃く,しっかりした花でした。

この日は,義母が水曜日からのお泊まりから朝帰りする日。
先日から、ミキサー食になり、お昼ご飯はどうするべ~?と
アタマをかかえながら,とりあえず,
トマトジュース寒天に豆腐,柿のすりおろし,煮込んだ野菜スープの残り,バナナに牛乳などとともに,
バーミックスを持って出かけました。

私は,オットより一足遅くお昼ご飯時に到着したのですが,
すでに帰宅していた義母は,ちょっとお疲れモードで,車いすに座っていました。

インスタントのスープパスタに,煮込んだ野菜スープの具を入れて牛乳粥のようにしたものを
さらにバーミックスでつぶしてみました。
味は悪くなかったと思うのですが,2口くらいしか食べてくれませんでした。
なんとか,少しでもエネルギーチャージせねば・・・と,
水分補給も兼ねて,エンシュアリキッドを飲ませてみたり,
ゼリータイプのものを口にくわえさせたりしましたが,
ほとんど口にしてくれませんでした。
朝ご飯は,ホームでそこそこたべていたようなので,
あまり無理じいはせずに,適当なところで切り上げました。
お昼は食後の薬もないので。

ほどなく,福祉用具のレンタル会社の方が来られました。
先週借りた車いすなどの点検と,
この日は,エアマットの説明をして下さることになっていたのです。

ところが,エアマットやってきたお兄さん,エアマットの現物を抱えて入ってきました。
2つ候補があったのですが,より機能の高い方を持ってきて下さったようで,
さっそく設置。

義母の仙骨部分の床ずれが,少しずつひどくなっていってるので,
これ以上悪化させないために,早い目の対応を考えて下さってのことです。

ついでにベッドの点検。
一番高いところまで上げると,1メートル以上高くなるのですね!
そのとき,ベッド下の掃除をしたかったのですが,車いすの点検もあり,
義母をとりあえず,ベッドに移動させなければならなかったので,
掃除機かけるのは後ですることに。

エアマットでふかふかになったベッドの寝心地は
なかなか良さそうです。
が,人によっては,船酔いしたようになる場合もあるそうです。
今度義母がお泊まりに行っている間に寝てみよう~♪

車いすも,リクライニング&チルトの居住性のよいものに1週間前に取り替えてもらいました。
とってもコンパクトながら,ヘッドサポートもついて,足のせも角度を変えることができます。
ホームの軽のリフトカーにも乗ります。


要介護5になったとたん,もうフル装備です。
そうそう,おパンツも,フラット式のおむつに変えました。

ずっと便がダラダラダラダラ出ていて,床ずれの場所とビミョーなので,
こまめな交換が必要です。
やっとオットも,ウンチ始末と床ずれの手当,できるようになりました。
脱臭機能付き空気清浄加湿器も買いました。

福祉用具の業者が帰られた後,
義母をベッドに寝かせたまま,ベッド下を掃除しようと,
さっき業者の方がベッドを最高位置まで上げたのと同じところまで上げてみました。
義母は,声を上げたり,怖がったりはしませんでしたが,ちょっと(*゜ロ゜)していました。
天井がどんどん近くなっていくのですから。
オットは,
「おかあちゃん,あぁこれで天国が近づいた,と思ってるんちゃうか~」
などと冗談を言ってました。
しっかりベッド下のそうじができて,私もさっぱりした気分。

でも,ちょっと予定が狂いました。
本当はこの日は,私はお昼過ぎにいったん家に帰って,夕食時から再び来て,
夜は泊まろうかと思っていたのでした。
が,掃除が終わると,今度はおむつ替え(ウンチ始末と床ずれの手当のおまけつき)。
朝の報告では,おしっこが出ていないとのことだったのですが,
今回はパッドがずっしりしていました。

しかし,義母の手足のむくみは半端じゃありません。
両足はもとより,なぜか,左手だけがパンパンにはれています。
そして,お昼ご飯の時,車いすの下が,濡れているのに気づきました。
おしっこがもれているわけでもなく,
水をこぼしたわけでもありません。
義母の腫れた足から,出てきた水分でした。

夕食は,我々は昼に続いて,適当に出来合いのもので,
義母には,昼食べなかった牛乳粥と,豆腐とトマトジュース寒天,
柿のすり下ろし,を用意しました。
昼よりはマシでした。ほんの少し取り分けて入れた豆腐とトマト寒天は完食。
柿も2口くらいは食べてくれました。
でも,水分は拒否。
ストロー,吸い飲み,どちらも口を開けてくれないので,くわえさせることすらできません。
先日からストローで自分の力で吸うこともできにくくなっているようでした。
薬は,前日から血圧も低いので,中止しており,
抗生剤(子供用ドライシロップのクラリス)のみ。
なぜかこの安物の苺ジュースみたいな味が好きなのか,少量の水で溶かしたクラリスは
スプーンで少しずつ飲ませることができました。
しかし,ほとんど水を飲んでいないので,口に入れたものが舌にへばりついています。
買ってきたばかりの,口腔ケアスポンジで,舌をきれいにしようとするのですが,
なかなか口を開けてくれません。
いい加減のところであきらめて,
着替えとおパンツ替え。
エアマットの上での作業は,結構きついものでした。
そういうときは,クイックハードというモードがあって,
パンパンにふくれてくれるのですが,
それに気づいたのは翌朝でした。

今度はおしっこが出ていませんでした。
幸いなことに,1週間前泊まったときには,痰が絡んで絡んで
夜中もとても苦しそうだったのですが,
この日は,帰ってきてから夜になっても,
ほとんど痰で苦しそうにするという場面がありませんでした。

というわけで,後はオットに託して,家路につきました。
11時頃家に着いたのですが,
なんと!
朝のあさがおがまだ咲いていたのです!!

to be continued...

よろしければポチっとおねがいします。
にほんブログ村 介護ブログ 認知症へ