Wilma's Diary

2005年いきなり始まった認知症介護生活。その時々の思いを忘れないために,自分のために書き留めています。

介護認定

2011-04-06 10:16:48 | 介護保険・制度

ちょっと前になりますが,
近所の会場で来年改定予定の介護保険制度についての市民講座というのがあって,
聞いてきました。

具体的に目新しい情報というのはなかったのですが,いくつか興味深い資料を目にしました。

介護認定調査の方法・流れについて,今まで見たことのないデータ。
一次判定は,言わずとしれたコンピュータによる機械的なもの。
そして,二次判定は,「介護認定審査会」によって,
人間の目をとおして行われるのだけれど,
一次判定と異なる結果になるのは20~25%だそうだ。
重くなるか軽くなるかというところまでは示されていなかったけれど,
思っていたより高い割合。
そういう意味で,ちゃんと二次判定が行われるというのが
とても意味のあることではある。
しかし,その委員会の運営実績というのがあって,
その数字にちょっとびっくり。

自治体によって差はあるけれど,概ね
4~7人で,
約2時間で
30~40人
の判定が行われるそうである。

単純計算して,一人3分強。
病院の3時間待ち3分診察,と同じだ~

そして,何よりびっくりしたのは,
その委員に支払われる「報酬」の額。
私の住む自治体とその周辺のデータだけれど,
一人1回20000円前後。
高いところでは23000円というのもあった。
時給10000円!
そういうのが年間何百何千回も行われ・・・
大阪府の合計が
13億700万円!

全国で人口の多いところ少ないところ,
報酬額の多い少ないもあるだろうけれど,
単純に10億を40倍したら・・・
40,000,000,000!
400億でっせ~

さすがにこのデータは,一般には知らされていないようで,
講演後の質疑応答で,ケアマネをしていると言う方が,尋ねていた。
「この費用は,介護保険料に含まれているのか?
一人あたりにすると,どれくらいかかるものなのか。」
「介護認定を一応受けておいて,サービスを利用しないと言う方も多いですが,
そういう方の為にこの費用が使われているのは無駄ではないか。
急にサービスに必要が生じても,さかのぼって介護保険を利用できる,
ということをもっと広く知らせる必要があるのでは。」

答えは「一人あたり,というのは今はお答え出来る資料がないけれど,
予算としては,介護保険料とは別立てではある。
しかし,トータルで見ると利用者や市民一般からの負担をしてもらっていること
になるかもしれない。」



認知症と家族の会が,
「介護度」でサービスを区別する必要はない,
介護度を撤廃すべきだ,
と主張されておられるけれど,
本が出たらしい
このお金の使い方からを見ても,
細かく7つ(要支援1,2 要介護1~5)に分ける,
というのはやっぱり無駄だと私も思う。
無駄,と言うとちょっと語弊があるかもしれないけれど,
食事だとか移動という行為の「介護にかかる時間」が基準で
コンピュータ判定。
その後一人3分の二次判定。

要は,財源の問題が根っこにあって,サービスを割り振り・制限するために
存在するのが介護「度」ではないかななんて,うがった見方もしたくなる。
それなら,二次判定にかかるお金をサービスに回したほうがよくないですか?
来年度からの新しい制度になって,
お泊まりデイとか,24時間サービスだとか,
新しいものはいくつかあるようですが,
認定制度そのものは,変わらないのかなぁ~



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