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Wilma's Diary

2005年いきなり始まった認知症介護生活。その時々の思いを忘れないために,自分のために書き留めています。

老いを受け入れること

2011-07-23 10:21:53 | Wilmaの思い~介護

月曜日の祭日に,半年以上ぶりに,義伯母のところに行ってきた。
祭日だったけど,義母にはいつもと同じようにデイに行ってもらい,
その送り出しにオットと二人で出かけた帰りに,
お中元(?)を持って尋ねていったのだ。

義伯母(義母の3歳上の姉)は,子供がなく,夫も亡くなった後,
いわゆる介護付き有料老人ホームにいる。
このホームに入れた時の顛末は,このブログを始めたきっかけにもなったけど,
結局あんまりの大変さに,そのことは中途半端なまま。
(Fuuのカテゴリにちょこっと書いてあります。)
とにかく,2008年1月から入所して,今に至りますが,
現在要介護4。骨折を繰り返し,今では車いす生活。
義母とは全くタイプが違うけど,認知症。
先日は,肋骨を折ったらしい。

義伯母は,「上等」「きれい」なものが大好きで,
それはそれはたっくさんの洋服,着物を持っていた。

公団のマンションで一人暮らしをしていたころは,
それなりにちゃんと料理もしていたみたいだし,
義母なんかより,ある意味ずっとまともな「主婦」ではあった気はする。

で,ホームに入るときに,それらの衣装のほとんどを処分せざるをえず,
また,夫が残したものも含め,それはそれは,立派な本(高尚な全集ものなど)
もたくさん持っていたけれど,それらも処分。
そのときは,そういう「モノ」にとても執着心が強く,
私たちが勝手に処分しなければもうどうしようもなかった。

で,今は,夫の年金で経済的には全く心配なく
それなりの生活サポートを受けて暮らしているわけだけれど,
身体の自由もままにならず,
尋ねてくれる人もほとんどいなくて,
私の目には,「幸せ」な老後には見えない。
あまり外出も(散歩とかすら)連れて行ってもらってないようで,
薄暗い部屋でぼ~ッと一日過ごしているのかも。
今となっては,本も新聞もほとんど読んでないみたいだし,
テレビを見ることもないみたい。
着るモノも,少し残した愛着のある洋服も同じ冬物がハンガーにかかったまま。
(最初は,私も,時々は行って,夏物冬物の入れ替えなどちょっと
手伝ってあげたこともあったけど)


だけど,彼女は,そういう暮らし自体に満足とまではいかなくても,
自然に受け入れているようなところがある。
ちょっとムズカシイ言葉を使うなら
「諦念」

そんな暮らしぶりを聞いて,我がオットは本気で憧れている風で
「ええやん。何もせんでも,ご飯が出来たら呼んでくれて,
好き勝手にゴロゴロしてたらええんやし・・・」みたいなことを言う。

私としては,これからの我々の生活が灰色にみえてきたよ~

と,我々夫婦の事はさておき・・・


    

その翌日,
私は実家に帰った。
私の母は,今要支援2。
そんなもんかとは思うけれど,
仮に要介護1とか2となっても,
多分,母は,今以上のサービス(週1の家事援助のヘルパー,週1の訪問リハ)は
受けないと思う。
一人で住み慣れた家に住んでいる限り,多少の援助は必要でも
現役主婦なのだ。

時々,そろそろ限界かな~
母にも,ケアハウスとか老人ホームに入って,ゆっくりしてもらいたい
私も安心だし~
と考える。

でも,義伯母の暮らしを見て,
もし,母がこういうところで暮らすことになったら・・・
と想像すると
やはりそれはムリムリ。
彼女から,
自分で食事の用意をすること,
少々の洗濯,
そのほかなにやかんやと,
一軒家の暮らしを維持していくこと自体が
母の人生そのもの
だと思うから。
そういうことを一切取り上げてしまったら,
それこそいっぺんに呆けてしまいそう。

母は,義伯母と違って,「あきらめる」ということが出来ない人だと思う。
欲深いのではないけれど,何か「しがみついている」ところがある。
損な性格だと思う。
(義伯母は,最初は「モノ」にしがみついていたけれど,
今は(認知症というのもあるかも)そういうモノから自由になっている。)

老い先短いからこそ,少々贅沢しても楽な暮らし,心地よく過ごしてほしい
と思うけれど,
「そんなもん買うても,命の方がさきになくなる」とか言って
お金を使うことをしない。
(別に金持ちではないけれど,それなりの蓄えはあるし,
それを私たちに残すくらいなら,自分のために使えばいいのに・・・
と思うけれど,だめなんだな~)


    


よく
「その人らしい暮らし」
と介護の世界で言われる。

なんなんだろうね~
「その人らしい」って。

その人らしくも,らしくなくも,
「老いの現実を(本能的に)受け入れられる」人が,
幸せなんだろうね,
きっと。


介護は,前向き?後ろ向き?

2011-07-01 12:09:31 | Wilmaの思い~介護

もう今年も後半に突入しちゃいました。

ここんところ,
あまりに後ろ向きのことに忙殺される日が続いたものだから,
敢えて,何もしない(かといって,前向きのことをしたわけではないけど)で
過ごすことが多かった。
だけど,どこかの洗剤のCMのコピー
「生きることは,汚すこと」のとおりで,
ついに,先日から,
冬物寝具を片付け(毛布の洗濯もしたよ),
コンロ回りの掃除(換気扇は未だ)など,
せっぱ詰まって,なんとか最低限のことをした。

そんな中,
「介護」って,
「前向き」なのか,
「後ろ向き」なのか
考えてしまった。

う~ん,
確かに,一つ一つの行為は,
後始末的なことが多くて,
「後ろ向き」なことがほとんど。
あのCMのコピー「生きることは,汚すこと」を
地でいくような義母の日々。

でも,義母と接していると,
つくづく認知症の人って,
その<瞬間><瞬間> を生きているのだな,と思う。
過去にした行為が,現在に続き,その結果が未来に・・・
というコンテキストがないのだ。
つまり,そのお世話をするのに,
「前向き」も「後ろ向き」もない。

だけど,それでも,
時間の経過とともに,
いやがおうなく,
認知症は進行し,
身体は老化する。
ある意味「後ろ向き」なことである。
そして,
その先にある介護は
今と比べたら,
やっぱり後ろ向き度は増すのだろうな。

しかし,自分たちの将来をも含めて考えるとき,
また,後手後手にならないように先を見通して考えることは
決して「後ろ向き」ではなく,
「前向き」なものにしなくてはいけないのだとも思う。

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6年経って・・・初めてのくぎ煮

2011-04-10 23:39:42 | Wilmaの思い~介護

この春で,大阪へ来て丸6年。
長いようで短かった。
オットの仕事の関係で,こちらへ来たのだけれど,
我々が帰ってくるのを待ってましたとばかりに,
義母の認知症が顕著に。
そんな心づもりの全くない私たち2人。
しかも,オットは,いくら故郷へ戻ってきたとはいえ,
全く初めての仕事。
私にとっても,出身地京都と同じ関西圏とはいえ,
全く初めての土地での生活。

義母は,当時,一気におかしくなっていて,
私たちが来て2,3日後,
夕方ふらっと出ていって帰ってこられなくなり,
警察のお世話になった。
一人では放っておけない・・・というものの,
私たちも,未だ,引っ越しの荷物は片付いていないし,
部屋にはカーテンすらついていなかった。
そんな中で始まったてさぐりの介護生活・・・

当初は,その前の年の秋頃からおかしくなり始めた義母を
隣県に住む義妹が,それなりにフォローしていてくれたけれど,
何せ,本人が医者嫌いで,
受診するとか,
介護サービスに結びつけるなんてことは,
聖書の例えを使うなら「ラクダが針の穴を通るより難しい」状態。

そういえば・・・と言うことは,後から思えば,いくつかある。
前年の秋,旅行中の私の携帯に義母から電話。
私の母に電話をするのだけれど,かからない。
最近番号が変わったのか,と。
そんなことはあり得ない。
で,結局その後何度かかけているうちにかかったらしいのだけれど,
そのときの言い訳が,ちょっと変だった。
「ダイヤルする(といってもプッシュホンだけど),区切りを変えたら
うまくいった」と。

その年の暮れ,マンションの契約でこちらに来たとき,
義母宅に泊まったのだけれど,
ふつう息子夫婦が帰ってくるというなら,
何かごちそうを作って待っているだろうに
「晩ご飯は済ませて帰っておいで」と。
そのころすでに,まともにご飯を作れなくなっていたのだろう。
そういえば,その翌朝の朝ご飯もなんだかなぁ~という感じだった。

で,引っ越してきて,義母宅に通うようになって,
ぐちゃぐちゃだった家の中を少しずつ整理し始めた。
最初は,私には,まだ「よその家」だったし,
義母もそれなりに自分が管理しているという意識もあったので,
あまり踏み込んだことは出来なかった。
それでも,台所や冷蔵庫はなんとしても,手をつけないと
こっちの健康にも関わる!

冷蔵庫の中身には驚いた!
前年の11月が賞味期限の卵。
(ひょっとしたら,暮れに来たときの朝ご飯にもこれ食べたのかも・・・)
そして,同じものがいっぱい。
「みりん干し」と「くぎ煮」のパック。
まったく同じ銘柄のパックばかりが,5つも6つも入っていた。
まだそのころは賞味期限内のものもあったけれど,
少しずつ捨てた。

義母のバッグから出てきたレシートや,
それらの賞味期限から逆算すると,
2月半ばまでは,それなりに,買い物に行ったり,
公共料金の支払いなどもしていた様子。
そして,3月の初め,
義妹が旅行に連れて行ったときに,
倒れて(といっても,重篤な病気ではなかったみたい),
それから私たちが来るまでの20日ほどが
最悪の状態だったと思われる。

ひょっとしたら,その間の義母の主な栄養源はくぎ煮だったのかも
なんて想像してしまう。

というわけで,「くぎ煮」というと,
ちょっとしたトラウマがあるわけなのです~

でも,この季節になると,
大阪でもスーパーで,くぎ煮を作りましょう~コーナーが出現する。
イカナゴがなかなか入荷しなくても,
鍋やら,調味料(醤油,ザラメ糖・・・),保存容器,そして,レシピ
などが並んでいて,
くぎ煮が作れてこそ一人前の主婦!みたいな雰囲気。
6年経って私もすっかりおおさかのおばちゃん然としてきたようだし,
そろそろくぎ煮くらい作れないと・・・
と,
挑戦してみたってわけ。

何せ,1kg単位でしか売ってないもので,
一度に炊ける大鍋がなく,
最初の煮立てるところまでを2度に分けてやって,
後半の煮詰める段階で,合わせて炊きあげた。

ビギナーズラックというのでしょうか,
なかなかうまく炊けましたよ



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サイテーの家族

2011-03-22 00:12:48 | Wilmaの思い~介護

連休中日,義母は水曜日から4泊して朝帰り。
通常は,水木金の3泊なのだけれど,
この連休にかけて,オットの仕事の関係で,
水木金土,と4泊のお泊まりをお願いしてあった。
結局,オットの仕事はキャンセルになり,一瞬,
土曜日のお泊まりをキャンセルしようかと思ったのだけれど,
それを言い出す間もなく,
義妹のところのお葬式が入ったので,
結局は元の予定が功を奏したのだった。

そして,翌日曜日。
私は,木曜日の実家行き,金,土の通夜・お葬式と,
家のことが何もできなかったので,
義母宅には,夜だけいくことにして,
オットに昼ご飯を持って行ってもらうことにした。
11時の帰宅に合わせ,オットは10時前に出かけていった。

私は,洗濯やら掃除をしていたのだが,
11時5分頃,ホームスタッフから電話がかかってきた。
「今日は,11時のお送りでしたよね?」
「はい,その予定で,夫は出かけていったので,もう着いているはずですが・・・」
「今お宅に着たのですが,お留守で・・」
「えぇっ!?すみません。もうそろそろ着くと思いますので・・・」
「わかりました」

大あわてで,オットに電話。

すると,のんびりした声で,「今○○。これから地下鉄に乗る」
「はぁ~?今ねぇ,家に帰ってきたら留守だけど,って電話かかってきた」
というと,
「11時半やろ?帰ってくるの」
「ちがう,11時。すぐホームに電話して!」

11時半と思いこんでいた彼は,多分本屋に寄っていたのだと思う。

先日の反省はどこに!?

ホームでもあきれられているにちがいない・・・
「なんだかんだえらそうなことや文句を言う割に
いい加減な家族やね~,Wilma家って・・・」て。
あぁ,くしゃみが出そうデス。

ここ何年か,オットのだらしなさにほとほとあきれている。
それが,最近,ますますひどくなってきていると実感。
私だって,完璧じゃないし,自分でもだらしないと思うことは多々ある。
だけど,オットの生活態度は目に余るものがある。
それに加え,家のこと(たとえば,最近のことでは確定申告)には
まったく関心を示さない,というか,頭にないみたい。
本当は,彼自身が動かなくちゃいけない事柄も,
私がイニシアティブを取らないと,何も始まらない,動かない。
だから,私ももう何も言わないし,通常の会話も最低限。

まぁ,そこそこのお給料を運んで来てくれて,
外で遊び歩いたりはしないだけマシか・・・という感じ。
子はかすがい,というけれど,子供のいない我々にとっては,
義母がかすがい となっている。


大学入試英語問題に認知症

2011-03-06 10:58:17 | Wilmaの思い~介護

いま世をにぎわせている,入試カンニング問題ではありません。

その問題が大きく報じられた日の朝刊に,
いくつかの大学の入試問題と解答が出ていた。
もと英語教師の私だけれど,昨今は,英語のエの字ともご無沙汰。
自分の英語力ってどうなんだろう・・・とちらりと目に入った長文問題を
ちょっとこわごわ見てみたら・・・


いきなり,書き手(I=Martha)にむかって,母親が


「庭で遊んでるMarthaを置いて出てきちゃったけど,心配だわ。
泣いてないかしら?」

と言い出す場面。

Martha
「私がMarthaよ。ここにいるじゃない!」

母親
「あなたじゃない!私の小さなMartha」

ここまでで,このブログをご覧の方なら,ピンと来るはず。
だけど,18,9の高校生とか浪人生が,入試という場面で,
しかももちろん英文で,これを読んで,どうだろう?

オットにも読んでもらったが,
「えぇっ!?どれがMarthaなん?これ書いてる人?」
と早くも混乱。

「あなたならわかるはずでしょ?普通の人には難しいかもしれないけど。
毎日似たような場面に出くわしてるでしょ?」とヒントを出して,やっと
わかったみたいでした。

読み進むと,この書き手Marthaの両親は結婚58年。父親が,骨折して,
緊急入院し,その病院に駆けつけたときの会話が冒頭の会話。
その数ヶ月前から,母親は認知症特有の混乱状態に陥っていたようで,
Marthaが訪ねていっても,「あなたのお母様はまだご存命?」などと
尋ねたりしている。そんな中,父親の入院手術という緊急事態で,母親の
混乱は増幅。

母親の頭には,幼い頃の娘のことしかなく,目の前の娘がMarthaだと
は認識されない。

混乱ぶりの描写が続き,最後,数日後にMarthaの兄弟Bobがやってきて,
やっと,Marthaが娘だと認識される(Bobのことは認識できたから,その
関係性からわかったのだろう)。

英文自体は,難しいのか普通レベルなのか,最近の入試英語というのが
どの程度のものかよくわからないのだけれど,簡易な文章ではない。
それに加えて,このややこしい状況。
というか状況がややこしいのではなく,
母親の頭の状況がややこしいのだ。

これは,超難問,と見た。

そして,一つ設問の中に,?と思うものが・・・

上記文章の概要に書かなかった,エピソード。
家に戻ってきた母親とMarthaであるけれど,母親にとってのMarthaが
家にいないわけで,
「何も言わずにどこかへ行ってしまうなんて・・・
ちょっとメモでも置いていってくれればいいのに」
と言う母親の言葉に,Marthaは,
<そうか!メモメモ!>とひらめいて,
「友達のMary Annのところに2,3日泊まってきます。心配しないで
と,母親に見つかりやすいようにメモを書いておいておきます。

とりあえず,その場はそれで母親は落ち着きます。
(でも,次の日には,また混乱するのですが)

内容に一致するものに○×をつけるという設問があり,
その一つに,
Martha tricked her mother by writing a note.
(Martha は メモを書くという方法を用いて母親をだました。)
とあり,正解は○でした。

これってどうなんでしょう?
英語のテストの答えとしては,○でもいいのだろうけれど,
この文章を本当の意味で理解した人には,「だました(trick)」というのは,
ちょっと違和感があるのでは?
事実,本文の最後に,母親がちょっと我に返ったところで,Marthaが
I wrote it to calm you when you were so anxious.
(おかあさんがあんまり心配するから,安心させるために,私が書いたのよ。)
とあります。
こういう状況で,trickという言葉を使うのかどうか・・・
なんとなくtrickというと,「悪意」のニュアンスを感じてしまうのです。
「だます」という意味の他の語
deceive とか delude あと beguileなんてのもあるけど・・・

どの言葉を使うにしろ,「うそも方便」的にやったMarthaの行為は,
「だました」のではない,と思うのですが。

このことを,英語のセンセイをしているMさんに意見を聞くと,
次のような英文を送ってくれました。
Martha managed  to  make  her  mother  believe  that  she  had  gone  to  stay  with  her  friend by   writing  a   false  note.
(Marthaは,ウソのメモを書いて,友達のところに行ったと母親に信じさせようとした。)
ちょっと冗長になってしまいますね,本当の意味を伝えようとすると。

この問題文は,医療・看護・福祉系の大学院(大学じゃなくて!)の入試問題にこそ
ふさわしいのでは?設問を工夫すれば,ものすごくいい問題だわ!

あっ,私も,Yahoo知恵袋に投稿してみようかしらん??(爆)


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今や義母は私の癒し

2011-02-16 11:44:20 | Wilmaの思い~介護

精神的に落ち込んで,夜も寝られず,風邪も治りきらず・・・おまけに雪が降ってくるという
最悪のコンディションの中,
いつも通り,月曜日朝の送り出しに出かけました。

玄関を一歩上がると台所が見えるのだけれど,
その床になにやら白い物が・・・

たっぷり吸水したパッドだった。でも,なんでこれだけがここに?
トイレを覗くと,汚れてはないけど行った形跡あり。
とりあえず,パッドを始末して,濡れた床を拭き掃除して,
部屋を覗くと,義母は布団の中。

しばらく様子をうかがっていたけれど,そろそろ起こさないと・・・という時間になったので,
近づいて声をかけると,
「あぁびっくりした~」
「ごめんな,びっくりさせて」
「いいよ~。ここに入ってくるのは,
ねえちゃん(義母の亡姉)かあれ,あれ,しかおらへんから」
「おにいちゃん(オットのこと)~?」
(義母の姉とオットは義母のもっとも信頼している2人)
「そうそう。ここは,それ以外は変な人は入って来いひんから,びっくりせんよ~。
変な人は鍵ももってないしね」
私は,その2人以外の人間なんだけど,それでも,
とにかくここに入ってこれる人は信頼に足りる人間
ということになるらしい。

以前の義母は,外から入ってくる人間には,ものすごく警戒心が強く,
ヘルパーさんも3年ほどきてもらったけれど,ついにひとりも最後まで受け入れなかった。

それが,この無邪気さ。人を疑わない純真さ。
innocent
naive

着替えるときも,パンツを履き替えるのに,前にかがんだ私の肩につかまらせるのだが,
100%力を私の肩にかけてくるのがわかる。
それが心地よい。
(結局,パンツだけはいていた。
パッドはずれ止めテープがないから重みで落ちたのかも・・・)

布団もぐちゃぐちゃで,ミルフィーユ崩壊状態。
布団のすぐ上の全面防水パッドまで濡れていた。
3回の洗濯。天気は雪。コインランドリーで乾燥2回。
でも,なんだか心は穏やかだった。
落ち込んだ気持ちが晴れやかになるということはなかったけれど,
私の肩に当てられた義母の手の重みが,
傷ついた心にじんわり染みるような感じ。


もちろん,こんな穏やかな時ばかりではないし,
拒否,拒否の日もある。
そう,翌火曜日はまさに拒否の日だったのでした。

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ためして・・・ガッカリ

2010-10-05 15:23:12 | Wilmaの思い~介護

2回とも途中で寝てしまいました。
前半は,最新の研究の成果ということで,認知症の人は,脳の中の扁桃体というところがすごく敏感になっていて,よかれと思って行う介護に対して,感情(嫌だとか悲しい)がどんどんそこに蓄積されていき,それが,介護拒否とか暴力に繋がるのだと。そのメカニズムの説明自体には,私もガッテン!
そして,
2つの困った事例(介護拒否とか,暴言暴力に悩む配偶者)が紹介されていて,その2人の方が,ある方法で画期的に介護がラクになったということだったのだけれど,その途中で私は記憶がなくなり,気がついたら,改善されたafterの姿が映ってた(^^;)。

その前半のメカニズムの説明から,改善例へのつながりがどうも理解できなかったのだ。寝てしまっただけではないというのが,昨夜,オットがビデオを見るというので付き合って,再度見たのだけれど,やっぱりわからなかった。

一つめの事例。奥様を介護するご主人。奥様は好きな料理が出来なくなってきたので,料理も含め家事一切をご主人がしていた。ところが奥様は本当は料理がしたいのにさせて貰えない,悲しいと言う気持ちが蓄積し,ご主人の介護を拒否するようになったということなのだけれど,その気持ちを理解するのに用いられたのがセンター方式。どうもそれが,「新技」だったらしい。センター方式自体は,何年も前からあるし,どうして「新技」なのか?「被介護者の心に寄り添った介護」がどれだけ大切かということを伝えたかったのはわかるのだけれど,センター方式の一端を紹介されたところで,それが認知症介護のマジックみたいに紹介されているのに違和感を感じてしまった。
もう一つ,この方の事例の中で,奥様が失禁するようになり,パンツを隠してたことにショックを受けたご主人。そこで,自分のことは自分でしたいという奥様の気持ちを推し量り,トイレに尿パッドと,その使い方を書いた紙を置いたところ,失禁がへって,「朝,シーツが濡れてないんですよ~」とご主人が感極まって言う場面。パッドを自分使えるうちはいいよな~,そのパッドが問題なんですけど・・・と1人突っ込んでたワタシ。

もう一つの事例。これは最悪だった。
ご主人を介護する奥様。暴言暴力がひどく,ダムに車ごと飛び込もうと思ったこともある,
などと語っておられた。それはそれは大変だったと思うのだけれど・・・

もうどうしようもなくなってきたときに,施設入所を決意された奥様。ところが,ご多分に漏れず,すぐには入所できない現実。でも,入所を決意(多分申し込みをされたのだろう)したら,それがお守りみたいになって「いつでも預けられるところがある」というのに安堵し,心に余裕が出来たのだという。以来,その余裕の心をもって,ご主人に接することができるようになり,自然と笑顔が出るようになった。すると,ご主人も穏やかに落ち着いてゆき,今では声を出して笑ってくれるようになった,と。

えぇ!?ワタシが寝ている間に,何かすごい「技」が披露されていたのかと思ったら,何のことはない,「入所を決意したことによって生まれた心の余裕」だったのだ。(としか,ワタシには読めなかった・・・違ってたらごめんなさい)

そして・・・
笑顔の効用が科学的に立証されたという実験データなどが紹介され,
認知症治療の専門家で,このご主人の主治医というセンセイ登場。
「介護者が必死で介護することで却って,介護者の状態が悪くなることがある。介護者が心の余裕を持つことがとても大切。それには,介護保険のサービスを利用して少しでも“自分の時間”を持ち、笑顔になれる余裕を作ることが、介護される人のためにも大切だ」と締めくくり,小野さんが,どんなサービスが受けられるかは地域包括センターにお問い合わせ下さいとだめ押し。

専門家まで登場させて,
それが落としどころですか~NHKさん
見ていて,ムカムカ来た。

全然認知症介護と縁のない人にすれば,[「へぇ~」とか「なるほろ~」
ということになるのであろうけれど,
最後は,
「介護保険を利用して,自分の時間を」
って,どこが新技ですか?

それでラクになる?そんな甘いもんじゃないよ,っつうの!

最後に,バリデーションを紹介していた。
これも「新技」の1つなんだろうけど,取り上げ方が中途半端。
数年前,これを実践している施設での様子を取り上げた番組を見たことがあるけれど,
そんな小手先のテクニックでできるものではないと思う。
実際,バリデーション協会のHPhttp://www.clc-japan.com/validation/ 見ると,
セミナーとか講習会が行われているみたいだけれど,指導者はアメリカ人2人が
わざわざ日本にやってくるみたいで,
日本人でteacher というのは2,3人しかいないみたい。
理論をしっかり勉強しふまえて,かつテクニックを身につけた人が実践するなら
うまくいくすばらしい方法だとは思うけれど,あんな付け足しのような取り上げ方を
されてもなぁ・・・
1)アイコンタクト
アイコンタクトを取ることで、安心感を持ってもらうことができます。
2)言うことをそのまま繰り返す
つじつまの合わない言葉であっても否定せず、そのまま疑問形にして繰り返します。すると「自分の言うことを聞いてくれた」と感じてもらうことができます。
3)思い出話をする
認知症になっても、昔の記憶は残りやすい傾向があります。昔の思い出を話すことで、感情的に落ち着くことが期待できます。
4)やさしく触れる
完全に会話ができなくなった人でも、やさしく手を握ったりして「ここに家族がいる」と知らせると安心できます


と一部のテクが紹介されていたけれど,これって,別にバリデーションじゃなくても,普遍的なことじゃないの?2)の「言うことをそのままくり返す」というのはバリデーション独自の方法かもしれないけれど。

この放送の翌週,あさイチ(8:00~の情報番組)で,補足のようにまたまた特集してた。
特に目新しいことはなく,同じVTRを使って,同じセンセイよんできて。
で,その中で,視聴者からの意見とか質問のコーナーがあり,
グループホームで働く方から,2つの事例に対して
「現実はそんな甘いもんじゃないです」というFAXが。
それに対して,センセイ,
「現場でご苦労なさっている方には本当にアタマが下がります」
みたいな,ピンぼけコメ。

そもそも,一般大衆向けに「認知症介護の新技」とか「目からうろこの認知症介護術」
などという特集を組むこと自体ムリがあるんじゃないのかなぁ・・・
本当にその介護の入口に立ってる人には朗報かもしれないけれど,
もうどっぷり・・・って人には,何を今更?という程度のものだし,
認知症介護とは縁のない一般の人には,一瞬なるほど~と思わせても,
実際に介護することになってもこれを知ってるから大丈夫!と思えるものでもない。

オットは,「結構ガッテンした」と言ってたけど,それは,
5年半の介護生活で,それなりに自分が体得してきたテク
(自分の母親にだけ使えるものも多いけど)が,
この番組で取り上げてたポイントと一致すること(例えば「笑顔が大事」)
を確認して納得していたに過ぎないと思う。
素直ないい視聴者デス,ワタシと違って(^^;)

まっ,番組見逃した方,よければご覧あれ。

ためしてガッテン
http://cgi4.nhk.or.jp/gatten/archive/program.cgi?p_id=P20100915
あさイチ
http://www.nhk.or.jp/asaichi/2010/09/22/01.html

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暑さのせい?

2010-08-10 11:54:36 | Wilmaの思い~介護

やり出したら際限のない家事と
ボランティアでやっている拡大教科書作り
の2つを除けば,
適度に暇なこの夏。
だけど,このハンパじゃない暑さに,
身も心も,
ダルダル~
ダレダレ~
おまけに,日曜日に義母宅の植木を刈っていて,
ハサミで手を怪我して,何をするのも億劫。

その挙げ句に~~
ちょっと失敗
って大したコトではないのだけれど・・・

昨日,義母の介護保険更新の認定調査の日程調整の電話があった。
いきなり「11日の午後1時半・・・」と言われて,
「えっ,明後日ですか?」と聞き返したら,
なぜか「あぁ,明日の○時でもいいですよ」と。
はぁ??明後日でもビックリしているのに,
なんで,明日なんてさらに急なことを言い出すのだろう・・・
その話し方が,丁寧で冷たくもないんだけど,
考えるスキを与えないというか,
なんとなくとりつくシマが・・・

明日か明後日かと言われたら,やっぱり「明後日」だわな~

ということで,「11日1時半」にお願いして,電話を切った。

と,その瞬間,
水曜日はボランティアの事務所に出向く日だと気づいた。

じゃぁやっぱり明日にしてもらおう,
とすぐに電話をかけたのだけれど,
すでに火曜日の枠は埋まっていた。

「認定期間は9月いっぱいなので,
そんなに急ぐ必要はありませんから,
来週以降にしましょうか」

オイオイ,最初の電話で,
明日か明後日なんて急かすように言ってきたのは,
なんだったんだよ~~
「来週だったら,いつでもいいですよ」と言ってくれたのだけれど,
水木金のお泊まりの期間に
内科の受診に連れて行ってもらうので,
その日時が決まらないと,
予定が入れられない。
ということで,月曜日か火曜日にすることにした。
月曜日なら,朝送り出しのために義母宅に行くので,
その続きがいいかなぁと思い,
月曜日の10時半に決めた。

やれやれ~
と思ったのもつかの間
来週の月曜日はちょっと変則的なのであった。
オットが休みを取ったので,日曜日はお泊まりしてもらって,
月曜日の夜帰ってくることにしていたのだ。
どちらにしろ,1泊でどこかへとは考えていないけれど,
貴重な我々のプチ夏休み。
日曜日日帰りでどこかへ遊びに行って,
月曜日は夕方まで家でゴロゴロ~
なんて風に考えていたのだった。
それなのに,その月曜日に
調査を入れてしまった~~
しかも,一度今週の水曜日をキャンセルしての約束。
さらにもう1回電話をするのは・・・
夜,オットが帰ってきて,そのことを話すと,
「あぁ,もう今年は夏休みは無しやな~。いいよ,いいよ~」とは言うモノの,
「もう変えてもらわれへんの?」と顔に書いてある。
「じゃぁ,明日にでも電話してみるわ」と言ったのだけど,
これを書いている今もまだ,電話しようか迷ってる。

私のミスといえばそうなんだけど,
なんとなく,あの電話の人の,話し方というか,話しの持って行き方
苦手
あの人が実際の調査にも来るのだろうか・・・ちょっとヤだな。今度は初めて,家でではなく,ホームで調査を受けるので,
ケアマネさんかホームのスタッフが立ち会ってくれるのではあるけれど・・・

ハァ~,暑さのせいで,
なんだかアタマもヨレヨレだわん

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5年経ってのリスタート

2010-05-25 23:11:45 | Wilmaの思い~介護

本日25日をもって,義母宅近くに借りていたURの部屋の契約解除。
実際の引っ越しは先週20日に行い,
週末に掃除や最後の残った荷物の搬出をし,
昨日鍵を返還してきた。

ちょうど3年半借りていた。
義母宅から5分ほどのところにある,1Kの部屋。

当時は,毎日毎日昼食時に家から義母宅へ通っていて,
午後2時頃義母宅を出て,途中買い物をして家に戻ると3時過ぎ。
それから一息ついたら,すぐに夕食の準備をして,
今度はオットの職場の最寄り駅まで,持っていく。
家に戻ると8時。それから自分の食事をして,
片付けをして,ちょっとテレビを見たりしていると,
オットが帰ってくる。
毎日が細切れ細切れで,ほとんど何も出来ないし,
義母は義母で,私が帰った2時過ぎから,
オットが行く8時頃まで一人で過ごすことになる。

だからといって,同居は考えなかった。
義母宅で晩ご飯を作ることは,絶対にいやだった。

そこで,義母宅近くに台所を持つことを考えたのだった。
昼食後,家に帰る代わりに,このアパートに戻って,
夕食をここで作ることにすれば,
午後私の時間も確保できるし,
義母宅を覗いてあげることもできる。
できた夕食をここに置いて帰り,
オットがここへ寄って持っていく。
そんな生活パターンを想定して,借りることにしたのだった。
家賃は,義母のお金で・・・と最初は思ったけれど,
半分以上は私自身のためのことなので,やっぱり自分で払うことにした。
まぁ,自分と言っても,オットのお金だけど・・・

昨年2月より,義母が小規模多機能ホームを利用するようになり,
そろそろお役ご免に~と思っていたのだけれど,
それなりに増えた荷物を引き上げることとかを考えると,
結構面倒で,ほとんど使わないまま,秋になり,冬が来て~~
まる3年経った。
そろそろ,本当に引き上げないと,カラ家賃がもったいない。
と真剣に考え出した途端,私の母の骨折入院。
そんなわけで,予定より半年伸びてしまったが,
冷蔵庫の引き取り先も見つかり,
家の台所にも,きちんとしたキッチンボードを入れて,
このアパートで使っていた大型レンジの置き場所も確保。
なんとか,引き上げることとなったのだ。

5年前にここへ越してきて,
その引っ越し荷物を解くか解かないかという時から,
義母の介護が始まり,そのままズルズル来た感じ。
なので,5年後の今がこの家のスタートのつもりで
今度こそ,きちんとしたいと思っているのだけど・・・


それって必要ですか?

2010-04-27 14:17:44 | Wilmaの思い~介護

世は検定ばやり。先日,新聞第一面の一番下の書籍の広告に,
「認知症ライフパートナー検定」の問題集とかテキストの宣伝が。
一瞬,はぁ?っと思いました。

で,その後,HP見たり,たまたま本屋さんに行ったので,
件の本をちらっと見てきた。
主催しているのが,認知書コミュニケーション協議会というところなので,認
知症のケアの中でもコミュニケーションを重視し,
そのツールとして各種アクティビティを用いるというものらしい。
検定の問題そのものは,
認知症について幅広く,結構専門的だったようではありますが。

大手本屋の介護福祉のコーナーには,色々な資格試験のためのテキストとか
問題集が売られていて,他にも何とか検定みたいなのがあった。
確かに,はやりのご当地検定みたいなお遊びものではない,のだけど,
だからって,「検定試験」が必要なんだろうか?

ヘルパーさんとか介護業界で働く人たちには,
色々な方面で学んで欲しいと思うし,
そのための1つの方法としては意義あるのかもしれないけれど,
なんだかなぁ~
と思ってしまった私

これ書いてて思いだしたのが
「認知症サポーター」。
時々町内の掲示板に養成講座のチラシが貼ってあるのをみるけど,
サポーターってどこにいるんじゃい?って感じ~。
170万人に達したとか
HPには書いてあったけど。

そういえば,実家にこれのテキストがあったような・・・
母も町内の老人会か何かの集まりで話しを聞いたのかもしれない。
そんな人までカウントしてたら170万人になるよな~。

今,ネットで認知症サポーターのこと見てたら,
ある市の取り組みで,
認知症サポーターの方がやっているお店にステッカーを配布ってのがあったけど,
こういうのは必要かもとは思った。
認知症の方がいつも同じ物を買いに来るから,
とご家族から連絡を受けたりしたら,
それなりの対応をしてくれるとか
銀行とか郵便局にもその辺の理解のある人を配置するというとか,ね。
だけど,個人個人に(啓発・啓蒙は必要だけど)オレンジリングを配って
はい,170万人突破って言われてもなぁ・・・  

実際,認知症介護している人たちのブログなど見ても,
その言葉すらほとんど
見たことないよ~


次々販売みたいだけど・・・

2010-02-19 02:00:10 | Wilmaの思い~介護

義母が,小規模多機能ホームを利用するようになって,ちょうど1年。
同時に,このブログを始めた。

春頃までは,送り出しに苦労し,

夏には,外で転倒して,救急車騒ぎがあったり・・・

秋頃までは,不穏になることが多く,
スタッフも対応に苦慮されていたようだけれど,

週の半分は通い(デイ)。
半分はお泊まり(ショート)
というホーム利用の生活パターンがすっかり定着

私たちも随分楽になったし,
何よりも
義母が
元気で
機嫌良く
過ごしていることが
うれしい

先日,デイから帰ってきたときの会話
義母「あぁ,やっと9日間の大旅行から帰ってきた!」と。
オット「楽しかったか?」
義母「楽しかったよ」
私「ごちそうは出た?」
義母「うん,全部おいしかったよ」

1日が9日間と感じられても,
楽しかったのなら,
それでよし。

義母の認知症の度合いは
進んでいる
とは思う。

けれど,

それと,
彼女の日々の様子
(QOLと言い換えていいかもしれない)
とは別もの。

とりあえず,最近は落ち着いている。


そして・・・
1年経った今,
義母のことを
お任せできるところがある
ということが
どれだけ
ありがたいことか
身にしみて感じている。

もし,母のことが,
1年早く,昨年の今頃起きていたら
どうなっていただろう

思えば・・・
2年前は,
義母に手がかかる上
義伯母のことがあった。

そして,
昨年は,義母の状態が
最悪
もうどうしようもなかった

そして,
この冬・・・

1つクリアしたら
また次
また次
エンドレスに続く上がりのないゲームのよう

だけど,
その時,その時で,
軸足を移動できるだけでも
まだ恵まれているのだと
身にしみて思う今日この頃

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認定調査に思う

2010-02-16 16:59:25 | Wilmaの思い~介護

2月に入ってやっと母の介護保険認定調査。
1月5日に,区分変更の申請をしたのに,市外の病院に入院中ということで,遅れていたのだ。
最初は,市から調査に来るつもりだったみたいだけれど,
あまりに遠方なので,病院のある市に委託されたりして,手間取ったのようだ。

義母以外の調査に初めて立ち会った。
認知症がなく,また病院での調査ということで,義母の調査とえらく違う。

病院入院中で,しかも整形外科的に問題アリなので,
そちらの方面で「出来ない」「全介助」に印がどんどん付いていく。
入浴も,まだ機械浴なので,「全介助」。
着替えもその時にしてもらっているので「全介助」という具合。

それはそれでいいらしい。実際の判定時には,そういうことも勘案して,総合的に審査されるから,今の状態マンマが即,介護度に反映されるというわけでもないらしいから。

調査員の見立てでは,まぁ要介護1か2でしょうねぇ・・・と。
私もそう思う。

ただ,介護ベッドが無条件で借りられる要介護2がとりあえず出て欲しいとは思うのだけど・・・

ただ,初回は半年で更新なので,仮に要介護2がでても,
このまま治れば,また下がることは必至だとは思うけど。

******************************

調査項目の中に「服薬」に関する項目がある。

義母の前回の調査のときのこと。

そのころ,義母は,服薬拒否があり,無理矢理口に押し込んだり,お菓子に埋め込んだりして飲ませていた。それを私は,「全介助」だと思っていたのだが,調査員は「ゴックンが出来たら,一部介助になる」と言って譲らなかった。

今でもそのことが腑に落ちず,今回の調査時,その項目が出てきたときに訊ねてみた。

すると,服薬で全介助というのは,胃瘻とか点滴とかで直接薬を身体に入れるのはもちろんだけれど,

「嚥下に問題はなくても,
認知症等で,
薬を飲む意味をしなかったり,
薬であることを自覚して飲めないとか拒否があるとかで,
何かに混ぜて飲ませるような場合も全介助になる」と言われた。
その辺は,調査員の方によってとらえ方が違うこともあるかもしれないけれど,
少なくとも,特記事項に記しておくと。

義母の調査に来た人は,有無を言わせず「一部介助」に○をつけていたし,特記もしていなかったように思う。

あのときと,少し,調査項目も変わっていたようだけれど,今年の9月義母の2年ぶりの更新。どう出るだろうか。

*************************************

また,いつも思うこと・・・
調査には,同居家族の有無は関係なく,
また,性別,年齢も関係ないのは,おかしいと思う。
今回も思った。
例えば,着替えひとつとっても,
一人暮らしの人なら,無理をしてでも,時間がかかってでもせざるを得ないから,
結果「出来る」になってしまう。

また,例えば,
80代後半の独居男性と70代前半の独居の女性とでは,
食べることを中心とした「生活」能力は,
たとえ身体に問題がなくても,認知症がなくても,
一般的な場合,違いは明らかだ。

認定調査の時点でも,せめて,
年齢によるハンディみたいなものが
介護度に加味されてもいいんじゃないかなぁ・・・なんて思う。

認定調査では,
環境とか家族の状態は関係なく,あくまで本人の状態といいながら,
実際のサービス利用(特にヘルパー)の時点で,
環境や同居家族の有無が重視される,
そこが,最大の矛盾点!



これぞ!認知症

2009-12-15 13:46:03 | Wilmaの思い~介護

日曜日の夜のこと。夕食後もやたらと元気な義母。晩ご飯がおいしかった~と満足そう。それはよいのだが,「作ってもらってばっかりで悪いから,片付けくらいするから」と台所にやってきた。洗い物でさえ,絶対にさせたくない私。実際の所,義母が来たときは,お皿が3枚すすぐだけになっていて,流しにはあと,スープを作った鍋が置いてあった。

「あとこれだけだから」と言うも,義母が譲らないので,「じゃぁこれだけお願いします」とバトンタッチして,私はデザートの果物を用意することに。横目で見ていると,義母は相変わらずのやり方(手でこすらないで,水をかけるだけ,しかも裏側は洗わない)で,お皿をすすいでいた。

なんとか,デザートの方へ気を向けようと,イチゴのパックを冷蔵庫から出してきた。

すると,義母,右のカラン(水)を一生懸命回している。そして,しっかり回して止めたつもりで,イチゴにつられて私の方に来た。私は,お湯を出して洗っていたので,左のカランを閉めないと水は止まらない。しかし,義母は,いつもの習慣(というか,給湯設備をつけたのが今年のことで,カランが2つになっても,必ず水の方しか出さない)で,右のカランを閉めさえすればよいと思っていて,水(お湯)がジャージャー出っぱなしということに気がついていないし,もちろん鍋はそのまま。

これこそ認知症!と改めて思った。

彼女の世界の中では,その行為は絶対に間違っていない。
無意識的,習慣的な行為ではあるが,
水道を止める行為は確かにしている。
もし,(まだ少しの記憶力が残っていて)聞かれれば,
「私は確かに止めました」と言うであろう。
確かに彼女はカランを閉めたのだからそう主張しても正しいのだ。
「水が出しっぱなしでしたよ」と言うのは,
彼女には濡れ衣というものだ。

しかし,自分の行為の結果には
意識が働いていないのだ。

服を着る行為も,そうなのだろう,と思う。
「着る」ということができても,
それが適切にできているかあるかどうかはわからない。
「着る」という行為をするその瞬間しか記憶がないのだ。
だから,セーターの袖に足を通していても平気なんだろうな。


なんでもないことがムズカシイ

2009-10-04 23:16:07 | Wilmaの思い~介護

義母は当初は今日のお昼前にショートから帰ってくる予定であったが,出張が急に決まったオットの帰りが夜になるということで,夕方まで預かってもらうことにした。私は特に予定はなかったけれど,昼からずっと夜まで義母と義母宅で過ごすということは耐えられないのだ。

私がいつも行く美容院は,義母のホームの近くなので,今日は,カットに行って,その帰りに義母を連れて帰ってくることにした。そして,夕食は,家で大体作って,義母宅では,インスタントの麻婆豆腐だけを作ることにして,2時頃出かけた。

まず,義母宅に寄って,作ってきたおかずや材料を冷蔵庫などにしまって,雨戸を開け,麦茶を作って,3時予約の美容院へ。カットだけなので1時間で終わるかなと思っていたら,なんだかんだと時間がかかって,義母を迎えに行ったのが4時半過ぎ。今日は,1日機嫌がよかったらしく,帰りも,他の利用者さんたち一人一人にあいさつしていた。スタッフの一人が荷物を持って,車に乗せるところまで手伝ってお見送りして下さり,家に帰った。

とりあえず,お茶を入れて一息入れ,私は明日の朝のパンと豆腐を買いに出かけた(それくらいの間ならまだ一人にしておけるのは助かる)。戻ってくると,お風呂の水の音。栓もせずに水を出していて,義母はTシャツを脱いでいた。どうもお風呂に入りたいらしい。まぁ夕ご飯までちょっと時間があるし,時間つぶしにそれもいいかと,お湯はりを始めた。入れるようになるまで,しばし,ゴルフ観戦。さて,「沸きましたよ」と促すと,「私はいつも先に入らせてもらうから,今日はあんたがさきに入りなさい」と言ってきかない。入る気は毛頭なかったけれど,入るフリだけでもしないと納まりそうになかったので,顔と足だけ洗い,義母と交替。ホームでは昨日入浴,今日は足浴したそうなので,好きにしたらいいわ~と好きにさせておいた。そっとのぞくと,石けんを使わずにお風呂タオルでちょちょっとこすってこすって,浴槽に入ったので,かえってええわ~。割とすぐに出てきたので,着替えさせて,お茶を飲ませ,私は夕食の用意を始めた。6時半。

最初,義母は台所に来て,私のやることを見ていたが,邪魔をするほどのこともなく,しばらくすると,部屋に戻って,ぬいぐるみとお話しを始めたので,スムーズに用意が出来た。食べ始めたのが,6時50分。ちょうどその時オットから,あと45分くらいで帰ると電話。

平日の夕食は,オットの帰りに合わせて8時頃。土,日などは,7時過ぎから7時半。年寄りの食事時間としては遅いが,仕方がない。ところが,今日は,オットが遅くなるかもしれないというので,先に食べることにしたということもあり,いつもよりかなり早い目の時間となった。義母は,あまりおなかがすいていなかったのか,テレビに気を取られて,食べるのに時間がかかり,7時半ごろやっと食べ終えたところに,オットが帰ってきた。

私が再び台所で,オットの分を配膳していると,義母が「あんたばっかり仕事してないで,早く食べなさい」。「私は今もう食べたから,いいの」と義母を座らせ,オットが食べ始めると,今度は「お箸がいるねぇ」とウロウロし出した。私のためになのか,自分も食べようとしているのかわからないが,見かねたオットが,「何かおかあちゃんに食べさせるモノ持ってき(て)」と言ったので,冷蔵庫からプリンを出してきたら,やっと静かになった。

オットが食べ終わってもまだ8時ちょっと過ぎ。オットは,早々と布団を敷き,義母をトイレ誘導。しかし,「さっき行ったとこや。そんなしょっちゅうオシッコ行ってたら,紙がもったいない」とか言いながら,すぐに出てきてしまった。薬もまだ飲んでないし,いくら何でも,今このまま布団に入れるのは早すぎるので,夕方食べようかと思っていたバウムクーヘンを紅茶とともに頂くことに。と,その前に薬。

やっと,いつもの就寝時刻9時前になり,再びトイレ誘導。今度はうまくいった。そして,出てきたら口をすすがせて,着替え,布団へ。


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夕食が早くても,やっぱりいつものリズムでないとだめだ。
それより,何より,時間をずらして食事を摂るというのが,
こんなに大変だと思わなかった。
もし,同居していて,
今日のように,
私と義母が先に食べ,
オットがちょっと遅れて帰ってきて一人で食事するとなると,
この家でのくらし方(居間が台所直結し,居間が義母の寝室でもある)では
不可能だとつくづく思った。
もちろん,それ以前に,
たとえ義母が健康でも(というかそうだったらなおさら),
この家でごはんを作るなんてとんでもない!
ごめん被りたいのではあるが・・・


連チャンのベンベンフキフキ

2009-09-02 21:36:42 | Wilmaの思い~介護

今日こそ,楽しいことを書こうと思っていたのに・・・・
毎度汚い話でスミマセン
って別に誤ることはないのだけれど・・・


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昨夜から泊まっていたオットが出かけて30分~1時間の間にお迎えが来たはず。9月からはオットは出勤時間を遅らせることが可能なので,お迎えの後出勤するつもりだったが,今日は出張で8時半頃出なければならなくなった。それで,「私が入れ替わりに行こうか」と言ったのだが,オットは「大丈夫(義母が家を出ることはもうないはず)」と言うので,息子がそう言うのなら責任とってね!ということで,私は朝は出かけなくてもよくなった。しかし,洗濯やそうじ(涼しかったら草取り)をしに昼頃行った。

行くまでも,なんとなく気乗りしなかったというか,悪い予兆を感じさせるような,ドジをした。
地下鉄を降りる一駅手前からうとうとして(ほんの1分ほど),下り損ねてしまった。
次の駅で降りて,反対側のホームに渡って,電車を待っているときに,携帯のゲームをしていた。
で,気づいたら,電車が行ってしまった。オオボケ。

最初の予定より随分遅く出かけたのに加えてこんなことがあって,着いたのが1時前。


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玄関を開けると,強烈な臭い!


臭いに誘われて(?)トイレに行くと,床に,ブツが・・・しかも,トイレのスリッパで思いっきり踏みつけてあって,タイル床にべっとり,スリッパの裏もべっとり。よ~く見ると,汚れた足で歩いた後が玄関から台所の方へ。昨日,トイレ前に置いたポータブルをどかして,完ぺきに掃除したところなのに~~。
はぁ~~~。今日は♪ベンベンフキフキ♪のお歌も出ませんでしたわ。

今日は,行ったらすぐに,買い置きのカップうどんでも食べようと思っていた。しかし,この臭いの中で食事する気分にもなれないし,かといって,先に掃除をする気分にもなれない。それで,洗濯機を回しておいて,外へ食べに行った。戻ってくると,洗濯が終わってる頃だから,洗濯物を干して乾かしている間に,掃除をすればいいや,と思っていたのに,帰ってみると,洗濯機が途中で止まっていた。ちょっと詰め込み過ぎたみたいだった。すすぎからやり直して,その間にトイレ掃除。

4,5時間経っており,しかも今日のは元々ちょっと硬い目だったみたいで,なかなか手強い。

昔風のタイル張りの床で,しかも絶滅危惧種の和式。だけど,水を流せるという利点がある。まず,大物ブツを,手袋はめた手でトイレットペーパーでつまんで,便器にポトン。それから,バケツの水をかけてしばらく放置。その間に,床の拭き掃除。食事に行っている間に窓を開けておいたので,臭いはかなりマシになっている。何度も何度も水を流しながら,ブラシでこすって洗う。

トイレ床が大体きれいになったところで,スリッパ。これもバケツにしばらく浸けておいてから,古歯ブラシで,底の凸凹の溝に入り込んだベンベンを掻き出すようにして洗い流す。大体終わった頃に,ちょうど洗濯も終わった。天気はまぁまぁだったけれど,1時間半くらいで,部屋に取り込めるくらいにはなったので,衣類はハンガーにつるし,タオルはタオル掛けにかけたりして,雨戸を閉めて,帰った。

草取りなんて,どうでもいいや~


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う~みゅ,
ソレは,
オットが出かけた後お迎えまでの間の出来事だったはず。
ということは,お迎えの方は,臭いで気づくはず。
それに,何より,義母自身が・・・
パンツはどうしていたのだろう?脱いでいたと思う。
そして,足も汚れていただろうし,もしかしたら服も汚れいていたかも。
そういう始末はどうしたんだろうか?
とりあえず連れて行ってくれて,
ホームについてからお風呂に入れて着替えさせてくれたのだろうか・・・
?マークが10個くらい頭の中を飛び交った。

連絡ノートに,
「今日は後で私が行く」と書いておいたから,
わざわざ連絡する必要はないということだったのだろうか?
今日から3泊お泊まりなので,
もしかしたら,土曜日まで誰も行かない可能性だってある。
ホンの数時間であれだけガビガビになっていたのに,
土曜日とはいわなくても,明日まででも放ってあったら,
ちょっとやそっとではとれない。


この間の,転倒事故を受けて,
家族がいないときのお迎え時のマニュアルを作った。
その中に,
布団を干した場合は連絡してくださいとお願いした(適当な時間に取り入れに行けるように)けど,
こういう場合も連絡してもらうように追加しなくちゃ。

今日は,何とかトイレ内で納まっていたけれど,もし,昨日のような状態だったら・・・
どういう対応だったのだろう?
想定内のことと言えばそうだけど,
いろんなケースに備えて, 
具体的な対処の方法を考えておかなければいけないと思った。