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Think Yokoyama Weblog

50代のお部屋へようこそ…

BUCK-TICK その6

2010-04-20 17:29:45 | ヨコ録
Single『囁き』/BUCK-TICK(1998年3月11日発売)
Single『月世界』/BUCK-TICK(1998年5月13日発売)

参加楽曲
 『囁き』:1 囁き
       (全4曲中1曲参加)
 『月世界』:1 月世界
       2 My Baby Japanese
       (全3曲中2曲参加)

横メモ
 98年に発売されたBUCK-TICKのシングル『囁き』。
これは前年に発表されたアルバム『SEXY STREAM LINER』の楽曲の中からリミックスされています。
 僕が録音に参加した「囁き」ですが、今回のリミックスには携わっておりません。

 この曲の録音時の記憶ですが、自分の音(ドラムループ)で悩んでいた時、ある瞬間に突然出来ました。
その時悩んでいた音は、今回のHさんリミックスではイントロで裸になっています。

 「リミックス」は創る方の曲解釈で色々な個性が出て、聴く側としても新たな発見が出来て面白いです。
今回他3曲に参加されている海外の有名アーティスト達のリミックスも大変良かったです。
 自分の創った音が、リミキサーさんに刺激を与えて、使われたら嬉しいものです。
使われていて良かったです。(^^v)


 そして5月に発売されたシングル『月世界』。
この2曲は、『SEXY STREAM LINER』の制作時に録音されていました。

 「月世界」
 8ビートの生ドラムに絡むリズムパターンを音色から気を付けて創りました。
 キックのアタックにシンセを加えたり、パーカッションであろう部分をシンセで創ったりしました。
 イントロのメロディーはシンセだったと思います。
 逆に間奏のスペーシーな音は今井さんの音です。

 個人的にこの楽曲には「幻想的で優しい」印象を持っていて、とても好きです。

 「My Baby Japanese」
 この曲はヒデさんと2人でサンプラーをいじりながらコツコツ創り上げた記憶があります。

 リズムは打ち込みでいく(非人間的なコンセプト)と最初に決まっていました。
まず、アニイさんに単体でキックから順番に叩いてもらいサンプリングして、ドラムパターンを創って録音しました。
 そしてユータさんのベースですが、全部弾いてもらわずフレーズだけを弾いてもらい、サンプリングして構成していきました。
 そしてヒデさんのギターも、サンプリングして録音している箇所があります。
(カッティングの余韻が長かったり短くなっている所(細かい^^;)は、サンプラーでやってます。)

 シンセも音色的に色々創り込んでます。
ブレイク部分も、サンプラー内である音をループさせて、ピッチベンドで回転数を変えたような効果を創ってます。

 あと櫻井さんのボーカル(英語部分)もサンプリングしています。
細かくブツ切れにしたり、ピッチを上げ下げしたりして、かなり櫻井さんの声を素材にして演奏しました。

 BUCK-TICKのライブでは演奏されたことは無い(?)楽曲ですが、好きなトラックです。

 このシングルに入っている布袋さんのリミックス。
サンプリング音源がビシバシに使われていて、「90'sクラブサウンド」的でかなりカッコいいトラックで好きです。
個人的には、サビに入っているシンセのコードと音色に「良き80's臭」を感じ、思わず「おお!」ってにやけました。
流石です。

 特に『月世界』はアルバム未収録ですが、かなり内容の濃い作品だと思います。


 29才になり、どんよりとした1年が始まりました。・・・つづく
コメント (4)
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GUNIW TOOLS その5

2010-03-17 20:42:41 | ヨコ録
『DADA』/GUNIW TOOLS(1997年12月17日発売)

参加楽曲
 全3曲参加

横メモ
 ジェイク君が脱退して2人になった<GUNIW TOOLS>の最初のレコーディングでした。
 前回のレコーディングが印象に残っていたので、合宿でしたが少し寂しい気持ちがありました。
 そうは言ってもいざ始まれば、相変わらず楽しく辛い時間でした。

 今回はアサキちゃんがかなりサウンド面で頑張っていました。
 デモのトラックもかなりクオリティーが高くて、レコーディングでそのまま使う音が多かったです。
という事は、自分の音を入れる事によって更に高みに行かなければ意味が無いので、かなり悩みました。

 1:『DADA』
  この曲は打ち込みメインですが、ほとんどアサキちゃんのデータ音源です。
  僕は小刻みなシンセとか、サビのシンセを入れたと思います。
  ドリルンベースを経たので、シンセを小刻みにしたかったんだと思います。
  曲の最後にバラバラに分解されたドラムが出てきます。(ドラムも結構小刻みにしていましたね^^)

 2:『痛まない雲』
  グニウらしい名曲の一つです。
  パーカッションは打ち込みだったような気がします。(少し記憶が曖昧です)
  この曲で一番力を入れたのは、間奏のオーケストラ部分でした。
  たった8小節ですが、「空白部分に何を入れるか」の正解は無限です。
 
 3:『FAT DECEMBER』
  ド頭のイントロの4小節を創るのに、一度チープな音色のドラムを作って、それを確かマイクから流して録音しました。
  「マイクって音出るんだ」って思った記憶があったので、この現場だったと思います。

 色々な事をそれぞれが出来るようになったり、しなければいけなくなったりしたので、自分の存在理由などが問われた気がしました。
この作品を聴くと、奮起する気持ちが思い出されます。


 「バンドには色々な理由があって別れる事があるんだ」という事は、この頃自分も体験していました。・・・つづく
コメント (3)
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BUCK-TICK その5

2010-02-23 19:23:43 | ヨコ録
Single『ヒロイン』/BUCK-TICK(1997年11月12日発売)
Album『SEXY STREAM LINER』/BUCK-TICK(1997年12月10日発売)

参加楽曲
 Single:全2曲参加
 Album:全楽曲参加

横メモ
 <BUCK-TICK>がレコード会社を移籍しスタッフさんが変わる中、直接事務所から今回のお誘いを受けました。(感謝です)
長年ご一緒だったTさんがいらっしゃらない環境の中、97年の夏に山中湖合宿レコーディングからスタートしました。

 初日に事務所集合でチャーターバスに乗ってスタジオに行ったのですが(ちょっと遠足気分^^)、道中今井さんは当時購入したオープンカーで颯爽と中央道を突き抜けていったのが印象的でした。(ブルーの髑髏アロハシャツと、ピンと伸びた両腕^^)
 スタジオにつく頃に虹が出ていて、その下をくぐった時「今回は何か自分にとっても大きな作品になる」予感がしました。

 今作の今井さんのデモテープは、生ドラムに絡む打ち込みのリズム(ドラムンベース的、もしくはドリルンベース的)が多く入っていたので、作業量は大変でした。
 仮り音の打ち込みパターンを最初に創り、それを聴きながらアニイさんとユウタさんの録音をする。
テイクが決定したら(今回からリズムPにベーシストの<奈良敏博>さんがジャッジしています。この時はあまりお話出来ませんでしたが、今後の自分にとって大きな出会いでした^^)、それに併せて僕の本番の音に差し替える、という感じでリズムを完成させていきました。
 ギターもある程度録音したら残りは都内でダビングする予定だったので、この合宿時の僕はリズムの打ち込みに集中してました。

 この合宿時ですが・・・
毎日毎日終わったら楽しい酒宴です(^^)。
ビールから始まり、バーボンにって感じだったので、途中から「今日は酒抜きたい」と思った事もありましたが・・・無理でした(^^;)。
 事務所のマネージャーが都内に戻る日があった時、アサキちゃんを(有無も言わさず^^)合宿場に招待して1週間滞在していった事もありました。

 そんなある1日、「今日はオフにしよう」という事になりヒデさんは釣りに行くなど皆さんリフレッシュされる中・・・
今井さんの手に持った缶ビールたちを見て、「オフは無いなぁ」と思いました。
「アサキちゃん、なんか歌ってよ♪」という今井さんの一言でスタジオに入り、ワイワイやっていました。
そしたらアニイさんが入ってきて「録音しよう!」って事になりました(^^)。
ここにアニイプロデュースの幻のバンド<ヴァヤリース>が誕生し、60分カセットたっぷりのマスターが出来上がりました。
(多分僕が保管していると思います。ここでオペラ歌手が誕生しました。探して聴いてみたい^^)

 思い入れの強いアルバムなので(書き出したら長くなっちゃうので^^;)、抜粋した僕目線楽曲解説を・・・
1:『タナトス』
 1分近いイントロや間奏は、打ち込みの自由時間です。ゾクゾク感を意識しました。
 この中で、ハイハットのチキチキした音があるのですが、シンセっぽいの音に変化します。
 これは今の機材だと創りにくい技なので、個人的には地味なのに派手な音です。
 あとは、今井さんギターパートを自分のモーグシンセのフィルターに通して録音し直しました。
 後半に出来上がった曲です。

2:『SEXY STREAM LINER』
 このインスト曲は一番最後に今井さんとアシスタントエンジニアA君(これがきっかけで某氏ソロの録音時に紹介させてもらいました)で創りました。
 まず3つのドラムキット的なのを創って(同じドラムパターンでも音色が違う)、玩具のマイクに通して録音などもしました。
 今井さんのギターが入った時はこの音色のドラム、という風にコラージュ的な切り替えをバシバシしました。
 (今は画面上で出来るから楽ですが、この時はまだ「トリガー(ゲート)信号」を使って創りました。)

 録音途中、スタジオに誰かが爆竹を投げ込んだ日がありました(いけませんよ!)。
 その音を二人で聴いた瞬間に「リズムにしよう♪」と閃き、スタッフさんに買ってきてもらってトイレでならし、スネアの一部として活用しました。

 シンセのSEQが次曲のギターのリフだと知ったのは、完成してからでした。(^^;)

3:『ヒロイン』
 ドラムに絡む打ち込みを意識した曲です。
 打ち込みだけだとドラムンベースになりやすいでしょうが、バンド主体のビートですからやっぱり大変です。
 間奏のチキチキチャカチャカいってる部分は、櫻井さんの「おまえとひとつだ」という声を素材に、ドリルンベース風にしました。(前曲にも入ってます)
 イントロのシンセは、元々デモでは2オクターブ低いものでしたが、高周波に変えました(^^)。

4:『無知の涙』
 この曲も打ち込みが多いですが、結構メイン(イントロやサビ)で入っているパーカッシブな音は最後まで悩みました。
 
6:『螺旋虫』
 シングルでは打ち込みメインのヴァージョンですが、アルバムではバンドアレンジです。
 シンセパッドの音色に満足してます。
 キラキラ飛んでる音色はモーグを使って手動で録音しました。

9:『迦陵頻伽』
 ユウタさんフレットレスベースが気持ち良い曲です。
 そして摩訶不思議な雰囲気を醸し出しているシンセですが、全て今井さんのギターシンセです。
 僕はパーカッシブな音とSEQを担当しました。

10:『MY FUCKIN' VALENTINE』
 生ベースとシンセベースの共存がいつも僕のテーマですが、この曲もその一つでした。
 今回からギターとベースのスタッフとしてMさんが入り、より音が強力になりました。
 「自分音色がどうしても高い周波数にしないと聞こえてこない、でもシンベは低くないと」というジレンマに陥りました。
 (出来には満足しています^^)

12:『キミガシン..ダラ』
 この曲のBメロは確かデモでは違っていたと記憶しています。
 曲順を決める時に、「この曲が最後がいいなぁ」と言わせてもらったのですが通ったので嬉しかったです。


サンプラーをかなり多用して、自分の少ない機材をフル活用して創りました。
今回もやはり実験が出来、たくさん学んで、楽しくも辛くて良い経験をさせてもらいました。

打ち込みを多様してますが(聴き直してみて思いましたが)、やっぱりバクチクというバンドサウンドだと思いました。
5人の作り出す表現は、唯一無二なんでしょうね。

僕にとってまた、思い入れのある大切な作品になりました。


新たに飛び出す勇気は大事だと思うのでした。・・・つづく
コメント (6)
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濱田マリ その2

2010-02-13 21:47:45 | ヨコ録
『編む女』/濱田マリ(1997年10月15日発売)

参加楽曲
 7 It's My Love(r)
  (全8曲中1曲参加)

横メモ
 約1年ぶりに藤井麻輝さんから連絡があり、約2年ぶりの<濱田マリ>さんのアルバム曲1曲をお手伝いしました。

 例によって今回も原曲をコピーしてMIDIデータ化して渡すというものでした。
確かピアノと歌のデモテープだったと思います。
 耳コピは得意になっていたので早々にお渡しできました。
その後の藤井さんの手にかかった出来上がりが楽しみでした。

 出来上がりを聴かせてもらって、原曲の(やさしい)イメージを残しつつも、テンポもビート感も変えて藤井さんならではのノイジーな音の注入具合が素敵で素晴らしいと思いました。

 自分は少ない音数で印象的な音やフレーズをなかなか創れません。(今でも^^;)
 こういう曲の女性ボーカルで、こうゆうアレンジ(もしくはリミックス)が出来るようになりたいなぁと思った作品です。


 個人的音楽活動も始めていたわけですが、理想と現実が噛み合なくて「無理なのか?」と思うのでした。・・・つづく
コメント (1)
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新 男樹1・2

2010-01-13 20:57:51 | ヨコ録
Video 『新 男樹』(1997年8月21日発売)
Video 『新 男樹2』(1997年12月21日発売)

参加楽曲
 ・劇中主題歌「ACTIVITIES FOR YOU」/岩名ミサ :作曲 編曲 演奏
 ・劇中音楽:作曲 編曲 演奏

横メモ
 自分のユニットを作ろうと思ってボーカルを探していた時、<岩名ミサ>さんを紹介してくれた方で『出動!ミニスカポリス』の制作に携わっていたTさん(今まで『ヨコ録』に出て来たTさんとは別の方です)がいらっしゃいました。

 そのTさんが製作総指揮として「今度<本宮ひろ志>さん原作の漫画『新 男樹』の実写版(Vシネマ用)を創るから、主題歌を岩名の歌でやらないか?」と言われて受けさせてもらいました。

 まずはTさんとの打ち合わせ。
Tさんの『本宮ひろ志観』をずっと聞きました(Tさんは熱血です^^)。
そして主題歌のイメージは「ジョージ・ウィンストンの「あこがれ/愛」だ!」と。

 家に戻り、ウィンストンのアルバムを急いで聴き込み、自分の好きなテイストを入れたピアノ曲を創りました。
後日感想を聞くと、「お前は天才だ!」とおっしゃってくれました。(パクリ曲にはなっていません^^)

 喜んでくれたTさんは、撮影中の監督Kさんを浅草の呑み屋で紹介してくれました。
その時に監督さんから「音楽も付けてよ~」と言われ、酔った僕はスケジュールも気にせず「よろしくお願いします♪」と返事をしました。

 映画音楽の作り方を全く知らなかったので、Tさんの紹介でKKさんがサウンドディレクターになり、作業が始まりました。
 脚本を読み、監督含め「どのシーン」にどんな音楽(または音)を入れるかを決めました。
(自分の機材しかないので、生のオーケストラ曲とかはありません^^;)

 今回は2本分の作品を同時に創るのですが、音楽制作出来る時間は2週間。
そこで「曲と音」も含めて40曲近くを創りました。
 映像の編集済みをもらっていたので、曲は映像の最初から順を追って創っていきました。
(時間との闘いだったので、最初の1週間はKKさんのイメージ(ディレクション)で即興で作曲と編曲をしながら録音を繰り返していきました。)

 2本目を創る頃は余裕が出来て、自分も楽しみながらアイデアを膨らませて創作していきました。
(2のほうが音楽に余裕がある感じがします^^)
 主題歌の生ピアノ録りでは相変わらず七転八倒でしたが、劇中曲用で別バージョンも録り、無事歌も入って完成しました。

 最後に映像と音楽や効果音(これには参加してません。音効さんがいらっしゃいます)を合わせるMA作業を見てみたかったので、勉強させてもらいました。
(「映像と音がピッタリ合いすぎると気持ちが悪いもんだ。少しずらした方が良い場合もある」と録音のFさんがおっしゃってました。なるほど)

 完成後、Tさんも監督さんも大変喜んでくれました。
「続編もよろしく!」と力強く肩を叩かれました。
 (「大変だから楽しんだよ~」と2人ともおっしゃってました。)

 映画1本創るのに、沢山の人がプライドを持って携わっているんだなぁと改めて思いました。
出演者の方々の演技はもちろん、沢山のスタッフさん、そしてTさんに監督さんなどなど・・・
皆さんが主役なんですね。

 初めて映像に付けた音楽作品なので、難しさと面白さを一気に味わいました。


 音楽の世界は幅広いから、色々なジャンルに挑戦しなければ勿体ないと思うのでした。・・・つづく  
コメント (2)
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GUNIW TOOLS その4

2010-01-07 19:00:16 | ヨコ録
Mini Album『SPARKY』/GUNIW TOOLS(1997年8月21日発売)

参加楽曲
 全6曲参加

横メモ
 今回のレコーディングは前回とは違い日本人だけの合宿でした。
 この頃既にメンバー間とは気心知れた間柄だったので、あーだこうだと話ながら録音が進んで行きました。
 (思い入れが強いレコーディングだったので曲解説にします^^)

 1:『SPARKY』
  この導入曲(SE)ですが、「歩いてドアを開けるとその部屋では摩訶不思議な『Guniw World』が繰り広げられている」という様なイメージを作ろうとなり、レコーディングの後半に創りました。

  ジェイク君の「ウェルカム」という台詞の後に出てくる『おかしな歌?絶叫??』の声は、僕です。
  ある日遅れてスタジオに入ると、アサキちゃんに「横ちゃんってオペラ歌手だよね?」と聞かれ、「もちろん!」と答えたらすぐにボーカルブースに入れられ、録音した幾つかのテイクの一つです。(寝起きにオペラって・・・^^;)
  自分の声に目覚め始めました・・・

 2:『NO MAN』
  この曲は1番最初に録音を始めました。
  生ブラスのアレンジが入る事になったので、僕はちょっとした効果音での参加でした。

  この曲の最初はバンドだけのアレンジを聴いているわけで、その後プロの方のアレンジでブラスが入った時は「こうなるものかぁ」と感動しました。

 3:『BUZZ HEAD』
  この曲はアサキちゃんと僕の中で問題作です。(^^;)
  打ち込み曲という事で最初はアサキちゃんと2人でコツコツ創り始めました。
  ベーシックのリズムを創り、生ベースの音を加工してシーケンスを創って合わせた時に「カッコ良くなるね!」とアサキちゃんと楽しく創って行きました。(^^人^^)
  硬質でクールでアバンギャルドで・・・

  ギターも入り最終段階に近づいた翌日、ジェイクが初めて聴き一言。
  「かっこ良すぎるね・・・」
  そこから今度はジェイク君のディレクションのもと、『解体作業』が始まりました・・・^^;
  (ここまでのバージョンがアサキちゃんは好きだったと言ったとか?言わなかったとか><)

  寝起きのアサキちゃんをボーカルブースに入れて、「力強い声をちょうだい!」とジェイクの指示。
  若干躊躇したアサキちゃんでしたが、そこはプロ。
  「チョーップ!」「キーック!!」「トォー!!!」・・・
  その声をサンプリングしてリズムに絡め、力強いものに変わりました。

  止まる事を知らないジェイクD(^^)は、「チープなギターが欲しい」という事になり、急遽アサキちゃんが左手(利き手の逆)でチープなフレーズを弾くも、そこはプロ。
  「上手い」という理由で・・・
  「横ちゃんギタリストだよね?」「もちろん♪」
  リズムに合わせず絶妙に音程も外し、1テイクOKとなりました。
  (更にエンジニアのHさんもギタリストデビューしました。)

  最終味付けとして、「オペラ歌手」の歌声も入れました。
  そっと見守るフルフルとアサキちゃん・・・
  カッコ良さにユーモアがある強力な楽曲となりました・・・(ー人ー;)

  因みに曲の最後に入っている50秒位のSEは、即興録音したテイクを再構築してブリッジ扱いにしました。(ここでも力強い声が入っていますね^^;)

 4:『SOUP』
  この曲ではほんのりノイズを入れました。
  ジェイク君が「前曲のノリで声とか入れる?」と言ってましたがアサキちゃんはハッキリとした口調で断ってました。(^^)

  因みにこの曲の最後に入っているSEは、前曲で録っていた声などを使って即興で創りました。(なんか唸ってますね^^)

 5:『EASY SMALL WORLD』
  この曲は打ち込みなのでリズムから創りました。
  あとは上モノのノイジーシンセを入れましたが、メインはアコギサンプリングです。
  ジェイクの弾いたフレーズをサンプリングし、鍵盤に10個くらい並べて、そのまま弾いたり連打して弾いたり、違うものどうし交互に弾いたりしながら(こうするとオリジナルフレーズとは違うものが出来るのです)、曲と合う場所を探しながら録音していきました。

 6:『不断の窓』
  この曲は生のバイオリンやアコーディオンが入るので、エンディング部分を創りました。
  ピアノの弦に鉛筆を置いて弾きました。


 実験しながら仲間と創る楽しさ、葛藤、苦しみを沢山体験出来ました。
 録音が終わると、毎日呑んでましたねぇ。
 グニウが出演していた某TV番組にゲスト出演させてもらったのもこの頃かな?
 色々と蘇ってくる大切な作品です。


 大事な音楽仲間とユニットを組んで作品を出したいと思ったのでした。・・・つづく
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七森美江

2009-12-04 15:27:44 | ヨコ録
『Star Festival』/七森美江(1997年7月7日発売)

参加楽曲
 全4曲参加

横メモ
 96年頃から某事務所にお世話になっていたのですが、そこの事務所にはグラビア系の方が沢山いました。
 七森さんはそこに居まして、当時は『ミニスカポリス』の2代目でした。

 テレビ東京の『出動!ミニスカポリス』のゲームがセガサターンから発売され、その中におまけとして彼女が歌うCDが付いていました。
 その中で僕は作曲編曲をしました。

 まずゲームメーカーの方と事務所の人、そして本人交えて「どんな曲にするか」の打ち合わせから始まりました。(勝手に創れない訳です^^)
 彼女のイメージを崩さないという事で、爽やかで綺麗な曲を書きました。
 幸運にも1発でデモテープが通ったので、一人でアレンジに取り掛かりオケを完成させました。

 さらにリミックスver.も創る事になったので、そこは好き勝手に創らせてもらいました。(^^b)

 そしてスタジオに入り歌録り。
時間もかからず七森さんの声が入って、「あぁ、上手く行った」と思えました。
 急遽事務所の人が「別の女性でコーラスを入れよう」という事になり、岩名ミサさんが呼ばれました。

 彼女は元東京パフォーマンスドールで、当時はミュージカル『美少女戦士セーラームーン』のセーラーマーズでした。
 僕がその頃創っていたユニットの初代ボーカリストとして事務所の人から紹介されていました。

 初めて聴く曲ですから、僕がコーラスメロを決めてレクチャー。
いい感じに入り、楽曲としても満足がいく物に仕上がりました。

 TDはエンジニアさんにお任せして、完成しました。
(原曲とリミックス、それぞれのボーカル無しで計4曲です。)

 初めて自分が創る「歌もの」として、しかもちゃんとした「お仕事」として取り組んだわけですが、
関わる人が多いほど大変なんです。
だけど「皆が満足した物になって良かった」と思いました。

 今でもたまに聴きたくなる大切な作品です。


 「大きな世界」になんとなく片足を突っ込んでみて、大変さが少しわかったような、まだわからないような・・・つづく
コメント (1)
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Tribute to THE STARCLUB

2009-09-05 14:46:58 | ヨコ録
『Tribute to THE STARCLUB』/V.A.(1997年3月21日発売)

参加楽曲
 5:The Unknown Soldier/今井寿、樋口豊、HIKAGE
 (全6曲中1曲参加)

横メモ
 ある日、<BUCK-TICK>の今井さんから「<THE STARCLUB>のトリビュートに参加するので、手伝って下さい。」という連絡をいただきました。
 具体的なサウンドの打ち合わせをする事になり、初めて今井邸にお邪魔しました。(当時の家は確かエントランスに竹林がありライティングされていて、「流石今井さん!すごいマンションに住んでらっしゃるんだなぁ」と思いました^^)
 呑みながらでしたが(当たり前?)、かなり具体的な事を決めました。
その時の今井さんが好きだと言っていたテクノ系のアルバムをすぐ購入したりして、イメトレをしてレコーディングに臨みました。

 原曲をご存知の方はびっくりなさったと思いますが、アレンジから構成まで全くちがう「リミックス仕様」になっております。
まずスタジオに入ってやったのは、比較的原曲に近いアレンジ(リズム(打ち込み)、ベース(打ち込み)、ギターのみ)のオケを録音しました。(これはこれでレアですが、持ってません・・・)
 今回は原曲よりテンポを遅くしたので、スタークラブのボーカル<HIKAGE>さんに来て頂きボーカルダビング。
(HIKAGEさんのソロツアー時、サポートさせてもらったぶりにお会いしましたが、覚えていてもらって嬉しかったです。そしてとても優しい方です^^)
 HIKAGEさんもその後あんなに変わるとは思ってもいなかったと思われます。

 そこから今井さんと話していたアレンジの録音を始めました。
アンビエントな雰囲気から4つ打ちのビート、ノイジー、エフェクティブ、カオスな世界・・・

 ある程度オケが出来てからユータさん(樋口豊)にスタジオに入って頂きベースダビング。
この時たしか何も決めずにユータさんに弾いてもらい(「計算されていないフレーズが欲しかった」と今井さん)、サンプリングして偶然録れたフレーズを再構築して、更にエフェクティブにしてベースを録音しました。
(たしか作業中に煮詰まったんですが、夕食後に1発OKになりました。気分転換は大事^^)

 あとは今井さんのギターシンセによる大事な味付けも終了してから、ボーカルのエフェクト作業もエンジニアのHさんと共に決定していきました。
 最終的にTDでさらにHさんによるリミックス効果も加えられ、かっこいい作品に仕上がりました。


 このレコーディングの詳細をはっきり覚えているので、自分にとって面白くて大切な「時」だったんだと思います。
リミックスという事を強く意識するきっかけになった作品でもあります。
 この作品は今にして思うと、<BUCK-TICK>の次回作のアイデアの1つが今井さんの中に芽生えていたのかもしれませんね・・


 「実験出来る現場」がある自分はすごく恵まれている。でもまだ気が付かない28才でした。・・・つづく
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Guniw Tools その3

2009-07-28 20:47:05 | ヨコ録
Single『ヨモギの心』/Guniw Tools(1997年1月22日発売)
Album『Other Goose』/Guniw Tools(1997年1月22日発売)

参加楽曲
 Single:全2曲参加
 Album:全楽曲参加

横メモ
 アルバムレコーディングという事で、Tさんより呼ばれて参加させていただきました。
今回はゲストにイギリスから元<The Mission>のベースAndyと、元<Gang of Four>元<The Tears>のドラマーSakamotoさん。
そしてエンジニアには以前<8分のバニラ>のファーストシングルでご一緒させてもらったGaryという日本に居ながら英語の現場でした。

 そのスタジオ内では、メンバーと共にリズム隊がセッションしながら録音するような雰囲気で、とてもミュージシャンしてました(^^)。
やはり音楽に国境は無いなぁと思いながら見てました・・・
(この時も自分のピアニストとしてのセッション能力の無さに悔しさを感じました。)

 僕の主な仕事は、効果音で絡んだり、つたないピアノを入れたりしましたが、その他にギャリーからドラムのMIDIデータを作って欲しいと言われました。
その時僕は、生ドラムの音をデジタル変換する機械を持っていなかったので急遽買いました(自己先行投資^^)。
今ではPCのモニターを見ながらピッタリ音を合わせて編集が出来るのですが、当時はそんな物を持っているわけではないので、かなり大変でした。
MIDIといっても微妙にスピードがよれるので、近いところを探す最後の詰めは手作業(耳での確認)です。
(その作業は別室で行っていたのですが・・・2台の楽器を同時に聴く必要があったにもかかわらず、そこにはミキサーとかスピーカーが無かったので、2つのヘッドフォンをクロスさせ両方聴きながら創ってました^^;
その姿をアサキちゃんの心に強く焼き付けたとか・・・)

 ギャリーのドラムの音の作り方は大変参考になりました。

 今回のサウンドはとても力強く、音作りにおける色んな実験も入っているし、楽曲もバラエティーに富んでるし、非常に為になるかっこいい作品です。
今でも色褪せないアルバムだと思います。


 勘違いは、自分しか出来ない事(逆をいうと苦手なものは目をつむる)とそれに付随する自信過剰でした。・・・つづく
コメント (7)
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Guniw Tools その2

2009-05-12 23:38:01 | ヨコ録
『FANCY PINK』/Guniw Tools(1996年10月23日発売)

参加楽曲
 全2曲参加

横メモ
 彼等の1stアルバム『NIWLUN』が発売され話題になっている頃、シングルのレコーディングという事で呼ばれました。
 メンバーの3人とも(この頃には?)東京に引っ越してきたので、プライベートでも呑んだり交流をしていました。
(特にアサキちゃんとは音楽の話でシンパシーを感じました^^)

 今回から生演奏のサウンドに変化し、リズム隊は彼等のライブをサポートしていた方々も参加しました。
 印象は前作に比べてロック色が増えましたが(1stから聴いていた当時のファンはこの時どう思ったのでしょうかね?変化最高^^)、いわゆる「グニュウ節」に磨きがかかってきたように思いました。

 この時の僕は、SE的な雰囲気ものの音を入れたと思います。
この後に続くアルバムへの布石のような作品です。


 この頃全然違うジャンルの方から「もういい年なんだから、いつまでも学ぶだけじゃダメだ」と言われました。勘違いの始まりでした。・・・つづく
コメント (9)
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