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Tesyuke‘s diary

行く川の流は絶えずして・・・
日々忘れ去っていくことどもを書き留めて思い出といたしましょう。

タフト美術館(Taft Museum of Art)

2011-04-08 00:07:31 | シンシナティ
シンシナティ出身で燦然と輝く人は・・やっぱり、タフト大統領・・
(随分昔の、地味めな大統領なのに)なぜか名前だけは知っていた。が、まさかシンシナティの出身とは、こればっかりは地元に来ないと分からない。とにかくタフトと言う名前がやたらアチコチで目にはいる。  **ワシントンのポトマック河畔に日本から桜を寄贈したときの大統領だった。**

なかでも・・・タフト美術館は・・・“小型美術館の中でアメリカ屈指の美術館として知られています。”と、聞いていたので、ぜひ行きたいと思っていた。オハイオ川に近く、1820年にシンシナティの裕福な商人が建てた時は、他を圧して存在していたと思われる邸宅。その後持ち主が変わり、1900年ごろにタフト大統領の兄チャールズの家となった。

このチャールズ・タフト氏と妻は数々の美術品のコレクターで、この家に収集品を飾っていた。が、死後、1932年に美術品・邸宅ともに市に寄贈され、その後美術館となった。1973年に国指定の歴史的建造物になっている。
正面から見ると、横に広がった大きな平屋(半地下に見える。裏に回ると二階建て)。
真ん中のportico(ポーチの大きいものを言う)は、タフト大統領(まだなってないが)が共和党からの大統領候補指名に対し受託演説をした場所として有名らしい。

邸宅正面(写真)は眺めるだけ。建物の左からたらたらと坂を下りていくと入り口。
これが美術館の?と思わずきょろきょろ。表の歴史的建造物の左後に新たに敷設した新館に入るようになっているのだ。新館二階は特別展用のスペース。
今日は《The American Impressionists in the Garden》展が見られた。日曜日は入場が無料だが、特別展は有料。1階にはカフェがあり、それがとってもにぎわっていた。

新館と廊下でつながっている邸宅内がタフト氏収集品の展示場所となっていて、在りし日の家具・調度とともに中国磁器・印象派や宗教画など欧米の巨匠の作品・ヨーロッパの装飾美術など、幅広いコレクションが楽しめる。なかなか見やすくてすっきりした展示ですっかり気に入った。
ところどころの展示物には犬の絵に(ARTY)と書いたペーパーが子供の背丈に合わせた位置に張ってあって子供を退屈させないような話がかかれている。たとえば中国の動物の形をした水さしならば、カタチがどう面白いか・・どのように使うか・・水をどこから入れるか分かりますか?のような質問も・・

邸宅の玄関が美術館の入り口にならなかったのは・・・。その玄関ホールと思しき場所の漆喰の壁一面に描かれた大きな風景画! 最初のアフリカ系アメリカ人画家・DUNCANSONの作品。南北戦争前に一般住宅に描かれ現存している壁画のなかでは最大だとか。

タフト夫妻のもっとも冒険的な買い物と記されているのが、ターナーの作品。ターナーはあの夏目漱石の坊ちゃんに出てくるイギリスの風景画家。晩年にいたってだんだん抽象画的になりフランスの印象派を30年先取りしているといわれている人。この絵《Europa and the Bull》は晩年に描かれており、まさしく抽象的・印象派風の光と、普通の風景画とは趣をことにする。

ダイニングルームは当時のままにテーブルが置かれている。屋敷の中心部の一番大きな部屋には暖炉が二つあり、ミュージック・ルームと呼ばれている。ここで、チャールズ・タフト氏は結婚式をあげた。と言うのも、夫人の父がこの家の三代目の所有者なので。(遺贈によりタフト夫妻の家となった)このミュージックルームには大きな絵が掛けられているが、
な・なんと・・レンブラント!《Portrait of a Man Rising from His Chair》レンブラント展などで沢山の作品を一度に見るより、1枚しかないレンブラントを見る方が楽しいかもしれない。こんな感じでレンブラントの絵が裕福な商人の家を飾っていたのかもしれない・・と。

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