少し前の話になるが、2019年5月、サンフランシスコは警察やその他の行政機関が顔認証システムを利用するのを禁止した。
近年、世界で捜査などの目的での顔認証システムの利用が進んでいる。
有名なのは中国の顔認証システムであるが、先日の香港のデモでは人々が顔認証カメラで特定されることを恐れて顔をかくしている様子が世界中に報道された。
アメリカでも被疑者の捜索に顔認証カメラを利用する動きがおこっているが、AIによる人物特定は完ぺきにはほど遠く、誤認逮捕や冤罪をひきおこすとの批判がでている。
人々の日常をその気になればいくらでも監視できてしまうのは怖い。
こうしたなか、ITで世界の最先端企業が集中するサンフランシスコは警察などが顔認証システムを利用するのを禁止することを決定した。
ニューヨークタイムズによれば、同様の規制がオークランド(カリフォルニア州)やサマービル(マサチューセッツ州ボストン郊外)などでも考えられている。
オリンピックを契機に、日本でも顔認証システムの導入が進みそうだが、日本ではあまり批判をきかない。プライバシーをどのように保護していくのか、気になるところである。