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青天を衝くー渋沢栄一の生涯 新型コロナウイルスを歴史に学ぶ

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新型コロナウイルスを歴史に学ぶ (11話)   教育改革、高校再編成 ① 

2020年06月08日 | 新型コロナウイルスの歴史
 新型コロナウイルスを歴史に学ぶ (11話)  
教育改革、高校再編成 ①          
伊能忠敬研究会東北支部長
元日本大学工学部講師・化学 
松宮輝明
 新型コロナウイルスは、全国の学校で休学が続き、9月入学、始業の議論は、「拙速な導入はかえって問題を深刻化する」と検討課題となりました。
 全国で少子化が進み、小中学校、高等学校は、2019年には500余校が廃校となりました。
平成5年に福島県教育委員会は、学校教育審議会の答申を受け、生徒減少期における高等学校教育の在り方、高等学校教育改革の検討委員会を立ち上げました。
平成11年に「県立高等学校改革計画第1次案」、平成19年に「県立高等学校改革計画第2次案(2019年度~2023年)」を策定しました。
2019年3月、第2次案は、県議会の議決を経て新聞等で広報されました。
趣旨は、「生徒減少期の教育の質的向上を図ること。個性を尊重し柔軟で多様な高校教育の充実、地域に根ざした学校づくり、学校の適正規模の確保、学校、学科の適正配置の在り方、改革の実現を図るため、各学校は、自校の教育の実態や課題を適切に把握し、学校教育の改善に向け、全教職員が一丸となった取り組みが必要である」との県議会への説明でした。
                                                                                                              
令和元年7月8日(月)県教育委員会は「県立学校改革前期実施計画」の第1回懇談会を須賀川高校同窓会館で、令和2年2月6日(木)第2回懇談会を長沼高校で開催しました。
第1回懇談会で、県教育長より、県立学校改革前期実施計画(2019年度~2023年度)の説明があり、15名に委嘱状(令和2年3月31日まで)を須賀川市長、須賀川市教育長、須賀川高校長、同窓会長、PTA会長、生徒活動後援会長、体育文化後援会代表、長沼高校長、同窓会長、PTA会長、須賀川第1中学校長、長沼中学校長、地元有識者3名に任命されました。そして、2023年4月、須賀川高校と長沼高校を統合する旨の説明がありました。
また、分校は廃止し、教育効果を上げるために、県内の県立普通高校を4ランクに区分すること。
1ランク、進学指導拠点校に4高校(福島、安積、会津、磐城高校)
2ランク、進学指導重点校に16校(安積黎明、須賀川桐陽高校など)
3ランク、キヤリア指導推進校21校(須賀川高校6クラス、石川高校など)
4ランク、地域協働推進校6校(湖南、只見高校など)
第2回の懇談会で県教育委員会より「教育目標、校訓、教育課程の検討と作成、2021年度中に、校章、校歌、校名を決定し、体験入学、生徒交流会、中学校、保護者説明会を開催する」との説明がありました。
2021年度開設する統合後の校名が決定した高校は、「福島県立喜多方高等学校」、「福島県立小名浜海星高等学校」で、2020年2月7日県教育委員会より発表されました。
2023年1月~3月入学選抜試験を実施し、4月新生須賀川長沼高校統合高校が発足します。

須賀川岩瀬地区の小中学校の在学生徒数(令和元年3月現在)は、小学校6年生は616名、中学校3年生は、725名です。
須賀川岩瀬地区の小学校6年生が3年後、須賀川市内の4高校(須賀川、須賀川桐陽、岩瀬農業、清陵情報)に全員が均等に入学すると各高等学校1学年の入学生徒数は154名(3.9学級)となります。
今後の生徒の移動動向は、須賀川地区から郡山市内(県立高校4校、実業高校2校、私立高校3校)の普通高校に入学する生徒数は増え、須賀川市内の普通科の志望数は154名を大きく下回ることが推測されます。
今後、人口減少により、須賀川岩瀬地区の小中学校の統廃校も急速に進みます。
  玉川村は、令和2年4月、旧泉中学校・旧須釜中学校を統合し新たな中学校を開校、校名を「玉川村立玉川中学校」としました。
玉川村学校等統合準備委員会(学識経験者、保護者、地域、議会、学校の代表者)が校名候補を検討しました。
10年後、須賀川市内の普通高校の1学年の学級数は2.5学級となり、再統合され、普通高校は1校となることが予想されます。新たな時代に入り、地域の教育力を高めるためのビジョンと工夫が必要です。
(つづく)


写真 創立113周年の歴史を誇る須賀川高校

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