本日はプラチナです
神楽日夏さん『彼に棲む獣』
人と交わり、変化する獣をテーマとするものばかり集めた図書館を手伝う受様は、
無愛想な利用者が気になって仕方がない。ある日、得体の知れない化け物に変
貌した知人が彼に襲いかかった事から、受様は彼の異能を目の当たりにして?!
身の内に理性の無い獣が巣くう血筋の攻様と
「獣」に好まれる血を有する受様の恋物語です{/heartss_pink/}
受様の曾祖父は生涯をかけて
ある伝説に関わる書物や絵画を収集し続けたため
今ではそのまま私設図書館となっています。
しかも曾祖父が集めた蔵書は
人と交わり、人を喰い、人に変わる力を持つ獣を
テーマにしたモノばかりでなので
この図書館は一般には公開されていません
秘密めいた空気が漂う図書館はですが
幼い頃から受様の遊び場の一つであり
美大生となった今でも図書館で過ごす事を日課にしていました。
そんなある日ここ最近では珍しくなった新規利用者として
凍てつくような雰囲気を纏う美貌の若者、
今回の攻様が現れます{/heartss_pink/}
攻様は人狼の物語を求めてらしく
しばらくは毎日通ってくるときいた受様は
憂鬱な気分になってしまいます。
そんな攻ですが
囚われの乙女を巡る戦いの絵に
異常な程の関心を示します
それは敵の怪物ばかりか助け手の英雄もまた
異系として描かれたモノで
美術を専攻する受様にも
画家の意図が理解できない残虐的な絵でした。
しかし絵について問う攻様の声には
切実な感情が滲んでいて…
この絵には何があるのか
そして攻様が本当に求めているモノとは
お話は受様の曾祖父の日記と
彼が描かせた一枚の絵を基軸に展開します。
攻様は生まれた時から
自らの血に潜む魔性をおさめるべく
世界中の怪奇伝説や伝承を追っていました。
片や受様の血筋は
どうやらその獣達が惹かれる要素を
宿しているらしく
攻様と出会う事でその血が目覚めた受様は
攻様と同じように獣に憑かれている男に
襲われたりしつつ
攻様が自身の獣と理性に折り合いをつけて
受様を生涯の相手として受入れるまで
ハラハラ&ドキドキな展開で面白かったです
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