空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

メモ(授業用小ネタ)

2014-08-07 23:33:24 | Weblog


 とりあえずWikipedia(以下全て日本語版)で調べ物:
大粛清」より:
最盛期であった1937年から1938年までに、134万4923人が即決裁判で有罪に処され、半数強の68万1692人が死刑判決を受け、63万4820人が強制収容所や刑務所へ送られた
ソ連政府はミハイル・ゴルバチョフの時代にNKVDの後身KGBがスターリンが支配した1930年から1953年の時代に786,098人が反革命罪で処刑されたことを公式に認めた
 さしあたり、一応仮にも死刑判決を出してから殺した数は約80万。

ホロドモール」より:
ウクライナ人たちは強制移住により、家畜や農地を奪われたために400万人から1,450万人が死亡した

 とりあえず数がでかそうなところを2件。
 超控え目に見ても2.5%,まあざっくりいって10%位がスターリンの「おかげ」。スターリンマジぱない。

大躍進政策」より:
結果は推計2,000万人から5,000万人の餓死者を出す大失敗に終わり、毛沢東は国家主席の座を追われた

 毛主席は10%以上をキープ。マオおじさんマジぱない。

ホロコースト」より:
ドイツによるホロコーストによって殺害されたユダヤ人は600万人以上、最多で1,100万人を超えるとされている
広い概念でとらえた場合の犠牲者数は、900万から1,100万人にのぼるとも考えられている

 まあ,「自国民を殺害した」(それが占領地であれ)という意味では5%位。

クメール・ルージュ」より:
ヘン・サムリン政権は330万人が死んだと主張した(これはのちに下方修正された)。CIAは5万から10万人がクメール・ルージュによって殺害されたと推測したが、これには飢餓による死者数を含まない。アメリカ国務省、アムネスティ・インターナショナル、イェール大学・カンボジア人大量虐殺プロジェクトの3者は、それぞれ120万人、140万人および170万人と推計している

 これだけでもとんでもない数のはずだが,それでも「二億人」の1%程度にすぎない。ひどい話だが,数え上げていくと,ポルポトはまだ”奴は四天王のうちの最弱”レベルだなあ。

 以上,政府が自国民を積極的に,あるいは暗黙の了解のうちに死なせた分を,ドイツ・ソ連・中華人民共和国・クメールルージュのカンボジアの4国で数えただけで2億人の25%超。

 …独ソ戦の犠牲者を入れた時点で40%を超えるね(独ソ戦,戦死者だけなら10%に満たないくらい―しかし捕虜収容所のアレ具合を思うだけでもなあ)。独ソ戦と大躍進政策(と,クメールルージュ)の特異性を,まずは指摘すべきところかなあ。

 で,第一次世界大戦でざっくり2000万の損失とみて,これで10%。
 太平洋戦争では彼我でざっくり300万(1.5%)。朝鮮戦争で彼我ざっくり100万くらい? 大物としてはベトナム戦争で彼我ざっと800万。

 ルワンダ虐殺で100万…。…民族浄化のアレさ具合を思うべき数字か。

 そんなこんなで,以上,すぐさま思い起こせるレベルのいくつかの例を挙げただけで,2億人という数字のざっくり60%くらいにはなる。
 我々はここから何を思ういことができるか?
 一般的に「国家は私たちの生命を守ってくれない」といって済ませることができるか。いや,大物を挙げて行っただけでこうなったわけで,実は地味に結構な人数をあちこちでやっちゃっている―という可能性はある,というかそういう理屈になる。
 或いは,他国からの攻撃によって人が死ぬということもある。やはりこれも,国民保護に失敗したことになるわけで,「国家は私たちの生命を守ってくれない」例に数えることができる。
 じゃあ,”そんな国なんか,なくなっちゃえばいいのに!”と短絡的に思ってみれば(いかにも小学生が無邪気に言いそうな意見だ),無政府状態で一体何が起こるかといえば,Boko Haramでも神の抵抗軍でもISISでも適当に挙げればよいだけのことで(…未成年者に対する授業では口にしづらいアレコレがありすぎて困るが)。

 …ということで,授業のタネのメモ。あれです,考えさせる教育とか,アクティヴ・ラーニングとか,そーいうののタネ。


毎日新聞 東京大ハンド部:未成年飲酒で同席の教授処分へ 2014年07月18日 20時17分(最終更新 07月19日 02時32分)



<script async src="//platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script>

 この総書記様の顔でこんなこと言われるとくるものがある。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« みていた記事メモ(2014-08-0... | トップ | ギニアがリベリア及びシエラ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事