空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

政府関係者を海賊に通じた疑いで逮捕:ソマリア,プントランド

2008-02-29 01:41:26 | ソマリア関連
 Garowe Online Somalia: Puntland govt arrests official with alleged links to pirates Feb 24, 2008 - 7:36:16 PM

 ボサソ,ソマリア 2月24日。ソマリア北東部プントランドの政府要員1名が海賊と通じていたという疑惑で拘束さる。問題の海賊は,先日拿捕されたロシア船に関わるもので,自称は「海洋の紳士」でありましたが,紳士のトモダチであることは逮捕を妨げなかった様子。

 というか逮捕の原因。

 問題の官僚は,プントランド大蔵省のOmar Shafderoさん。2月5日にプントランド大統領Mohamud "Adde" Muse将軍の命令で逮捕されたそうです。でも不可思議なことに既に解放されてるとか。

 その(自称の)名も高き<海洋救済軍団>なる紳士のトモダチだからかと思いきや,ボサソの情報源曰く"corruption at all levels of power"によるものだとか。とにかくあちこちダメっぽいのです。

 プントランド海賊関係の記事のちょっとした纏めは:ソマリア:プントランド沖の海賊さんたちってどんなことしてる?

 Muse大統領はこのShafderoさんを,未だ6名の乗組員と共に捕縛中のSvitzer Korsakovの件に深く関与していると非難する―のだそうです,大統領周辺からの情報では。
 この船については,まだアメリカの軍艦が監視任務に当たっているそうです。そうなると,通常業務に手抜かりが出かねないわけで…。大変ですよね。

 プントランド大統領のこうした,犯罪行為に手を染める(と見られる)政府役人に対する締め付けは,全国に支配権を確立する試みだそうですが,大統領自身に不名誉な―対ソマリランド,スール支配権に関する譲歩の疑いー話がまとわりついていますものねぇ…。

 ともあれなんです,政府側は”法6章”を提示,これによれば海賊にはイスラム法―死刑―を適用するぞ,というのだそうです。また沿岸警備会社al-Habeebに退去を命じたと―その要員が,Svitzer Korsakovの人質監禁場所近くに滞在した疑いが―だとかなんとか。

 この動きの関連ですかね,BBC Somali human traders face death By Mark Doyle  27 February 2008

(違法)移民業者に死刑の脅し。
 まぁ流石にそう言いたくなる気持ちは解る。悪質なのになると,料金は取ってアデン湾で乗客に暴行を加えて海に放り出し,サメの餌にして証拠隠滅―ああいや,部分遺体がイェメンに流れたりするみたいだし,恐らく証拠隠滅なんて上等な概念は,彼らの考慮に殆ど入らないと思う。

 あれだけぽんぽん反人道行為やられると,死刑もぽんぽん出てきておかしくないなという気にさえなる。ほんとう,かるく,かるく,吹き飛んでいっているな,人命が。

 人の魂の 軽さに泣ける 小船哉

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