空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

Selekaはひと押し

2013-01-06 21:04:25 | Newsメモ
 Bozize大統領による,連立政権形成の申し出を一蹴,Seleka勢力は首都方面へひと押しした:

BBC Central African Republic crisis: Bozize offer rejected 31 December 2012

 Bozizeの言うところでは,自分はガボンにて行われる和平交渉に「無条件で,時をおかず」参加する用意があるが,AU議長Thomas Boni Yayiと日曜(12/30)会談したあとで言うところでは連立政権を形成し,自分は2016年の任期切れまで職にとどまるというのである。


 ―そりゃあ統治の理屈,法の支配というところからして尤もなことだが(暴力等々でごねればなんでも要求が通る―という前例を作るのは宜しくない,その通そうとする人物・勢力以外にとっては),首都寸前まで反乱勢力に進出された側の言う台詞でもないかなー的な感はないでもない,うん。土曜(12/29),首都から190kmのSibutには,反乱側は戦闘なしで入城しているとか。

 ともあれ―


 反乱勢力側広報Eric Massiがガボンで電話越しに言うには,「我々はBozizeの約束を信じない」。何しろ,彼の言うところでは,治安組織は反乱側のシンパとみなされた民族集団のメンバーを攻撃しているのだ!(勿論,政権側は否認する)

 彼は続ける,アフリカ連合平和維持軍はBanguiで暮らす北部人を保護するために展開すべきである,「もし彼らがそうしないなら,我々は彼らを自ら防衛するであろう」。政府は市民に,鉈やカラシニコフを引き渡せと要求し,ここ数週間で400名以上が消えているのだ!

 ―ところで政府軍は首都から北に75kmのDamaraまで引き上げているそうな。

 アフリカ連合としては,Seleka勢力が権力を奪取した場合,制裁が加えられることになる! 土曜(12/29),中央アフリカ混成軍(Fomac)の一部としてさらなる兵力が中央アフリカ共和国にとどいた。フランスの100名はフランス国民を防衛するのみとするが,

 国連によれば,その国際スタッフはすべてカメルーンに撤退。米国は大使館をひきあげた。Banguiでの食料価格は急速に上昇している―


BBC Central African Republic rebels halt advance on Bangui 3 January 2013

 そうして反乱側は進撃を止めた。諸国が介入軍をさらに送るとの話を聞いてである。ガボンは120名を火曜日(1/1)に送り,カメルーンも同じ数(中隊規模というわけか)を送るという。Bozize大統領は防衛相―彼の息子だが―と軍司令官(Guillaume Lapo将軍)を罷免した―

 ―理由は公表されないながら,事実上,反乱側の進撃を防げなかったとのことで。


BBC Central African Republic rebels halt advance on Bangui 2 January 2013

 そしてDamaraで,Fomacは不退転の決意を表明したのであった(司令官はJean-Felix Akaga将軍)。
 Damara市民は逃亡し,周辺の灌木地帯に隠れている。病院さえも機能を停止した。「ここには何もない―苦痛だけだ」。

 ともあれ,水曜(1/2)時点でSelekaは停止を命令されている。和平は否認されてはいないが,しかし,何れにせよBozizeを排除したものであるべきだと彼らは考えている。

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