空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

ブラジル:感染者世界第三位に躍り出る

2020-05-20 11:36:20 | Newsメモ
 確認感染者25万人ですってよ。アメリカ・ロシアに次ぐ大国ですよ。もすこし名誉な第三位のほうがいい気がするけど。

BBC Coronavirus: Brazil records third-highest Covid-19 infection level 19 May 2020

Brazil has become the country with the third-highest number of confirmed coronavirus infections in the world, after registering a total of more than 250,000 cases.

Only the US and Russia have recorded more infections.

Experts say insufficient testing might mean that the real figure in Brazil could be 15 times higher.


 実数は15倍かもよー、という恐怖の警告も。話半分にしても結構なものだ。単純計算で375万人? 死亡率は2%くらいと想定すると、7万人くらいかな。人口2億人ちょいの国の0.0035%程度。どうかなあ、軽視できるものなのかなあ。

 …陸軍は19万人ほどとも聞くわけですが、いや、やっぱりこれは結構な問題だと思いますな。
 つまりうちの国は1億2千万で年間自殺者2万人。これが3万5千ほどあった時には大騒ぎだったわけで…人口比で考えると、この位でしょう。やっぱり、地味にいやな数字だとおもうなあ…。

Mr Bolsonaro continues to oppose lockdown measures, arguing that they will wreck the economy.

 うん、ロックダウンは経済に大ダメージを与えるのは確実なのだけど、死人は生き返らないのよね。

 人間は、生きていれば回復するわけだけど。マクロな視点でみれば、その「病気にかかる→治療をうける→回復する」で使用される資源・時間は、そもそも病気にかからなければ消費されなかったわけだし。

 若い人は死なない、という前提で動いているようだけど、感染有病者の0.1%くらいでは死ぬかな。なので、感染者を1000人~1万人程度で抑えた場合、若い人の死者は(例えば)交通事故によるロストの誤差程度に収まるだろうけど―あるいは失職による自殺者数よりはマシだろ、と主張できるだろうけど。「さしあたり」25万人となると―そろそろロシアンルーレットの気分になってくるんじゃないかなあ。

 もちろん、ロックダウンはロックダウンで、一部業種を決定的に猛火にぶん投げることにはなるんだけど。

Despite the rapidly rising infection rate, Mr Bolsonaro argued that most people, including himself, had nothing to fear from the virus.

"With my history as an athlete, if I were infected with the virus I would have no reason to worry. I would feel nothing, or it would be at most just a little flu," he said.


 ああうん、「私自分の健康に自信があるんです」マンはそれでもいいんだけど。
 西側諸国的には、ボルソナロはできれば引きずり落としたい指導者の一人だろう。そうであればこそニュースでは批判的な取扱いになりがちだと、そういう見解には納得できる。
 だがこの感染確認実数、対人口比率は厳しい。

But Mr Bolsonaro's focus on minimising economic disruption has been welcomed by many. Supporters who have organised anti-lockdown rallies, some of which the president attended.

 この文章を挙げないのは不公平かもしれない。
 経済を死なさないのは、実際、いま現に食えている人たちを維持するためにも重要なのだ。だが静かに這い寄る死が彼らに手を付けない限りにおいて、だ。USAのように、食肉工場の同僚たちが次々欠けていったり―した場合に、さて、熱帯雨林を焼く者たちははたして熱心に森を焼き続けることができるだろうか?

BBC Coronavirus: Hospitals in Brazil's São Paulo 'near collapse' 18 May 2020

The mayor of Brazil's largest city, São Paulo, has said its health system could collapse as demand grows for emergency beds to deal with coronavirus cases.

Bruno Covas said the city's public hospitals had reached 90% capacity and could run out of space in two weeks.

He accused those who flouted lockdown rules of playing "Russian roulette" with people's lives.


 とまあ、病院のキャパがそろそろ限界ですよ? ともあり。
 まあその。
「ろくろく人が死なないはずの病気で、俺の父ちゃんが死んじまったよぅ、なんで病院なのに病人の治療をしねえんだよ、なんで患者があふれてんだよ、バカかよ、どこのバカのしでかしだよ」という声が出ないことを祈りましょうと、そういう状況に達しつつあるということか。

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