空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

ハンガリー:戸籍上の「性転換」を禁じる

2020-05-20 11:02:49 | Newsメモ
 そんな法律を可決した。

BBC Hungary outlaws changing birth gender on documents 19 May 2020

 生まれついての性―というか、出生時点で登録された性を変更することを違法とする。もちろんLGBT団体は反対・懸念するし、野党のとある議員はevilと評する様子。

Hungary's parliament has approved a law that bans transsexuals from changing the gender they were assigned at birth on official documents.

The law, proposed by the governing right-wing Fidesz party, passed by 133 votes to 57.

Rights groups fear it will worsen discrimination against LGBTQ citizens; an opposition MP said it was "evil".


 政権側としては、いや別にアイデンティティを主張する分については禁止してないでしょうが?という立場。自由に表明すればよろしい、と。

The administration insists it will not prevent anyone expressing their identity.

The decision "to register children's biological sex in their birth certificates does not affect men's and women's right to freely experience and exercise their identities as they wish," the government's communications office said.


 ―とはいえ、わざわざ禁じることで抑圧が高まらないかそれは、という問題もある。

 また、LGBT団体の人たちもLGBT絶対反対する派も微妙に気付いてないかもしれないが、半陰陽あるいはインターセクシャルというのもあってだな、ということも(どっちの語がより通じるかは微妙なラインかと思う。若い世代には後者のほうが通じるかなあ)。

 男女の性別の意識自体は後天的に構築されるものだと仮定した場合、出生時に「ついてない」から女性として登録されたひとが、実は体内に男性器相当物があって成長するにしたがって筋骨隆々、しかし幼少時からの教育で完全に精神は乙女、なんてのはそこそこあり得るわけであってだな。
 あるいは途中で男性としての意識ができてしまう―つまり、出生時の書類登録に関わらず、「真の身体的特徴」によって男性性が構築されてしまった場合、彼女は書類に登録されているが故女性であり続けなければならないか、それとも「生まれつきこそが真実」論者の主張に従って、そもそも男性であるべきなのか。

 …まーそのー。
 LGBTのひとたちは微妙にインターセクシャルを考慮に入れないっぽいところもあるようで。LGBTより確実に少数派でもあろうし、うんまあ、その。こういう少数派についても考えることができるといいよー、とかちょっと、その、LGBT対応という軸にとらわれた人々には気にしてほしい感。

【LGBT問題】
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