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音楽は人を救う?

2004-10-19 21:45:36 | 音楽一般
今日も一人で飲んだくれ。もうベロベロ。
ちょっぴりセンチメンタルな追想に浸っているので、今日は思い切り感情的な投稿を(笑)。

音楽を聴く事で人は救われるんだろうか・・・・・ウヒャヒャヒャヒャ、こんなカッコつけた事を酔っ払った頭で考えています。
生まれてから30年少々生きてきて、まぁこれまでの短い人生の中にも「辛い時期」ってのが何回かあったわけね。
これからも生きてけば色々とあるんだろうけど、これまでに「ああ、もうホントダメかも」って思ったのは2回。
ひとつは「病気」、もうひとつは「人間不信」。
くだらん事だから具体的に何があったのかは書かないけど、この時期は本当に辛かった。
でさ、その時期に僕は音楽聴いてたかなぁって、ちょっと思い返してたのさ。
聴いてなかったね。聴く余裕がなかった。
歌ってもいなかったよ。
人間ね、ホントにしんどい時って音楽聴けなくなるのかな、って。

凄くお世話になっている人が、比較的最近ガンで入院したのさ。
大掛かりな手術で臓器をボコッと切り取ったあとに「悪性度が高いものだったので、抗癌剤の投与をしましょう」とかって言われて、さらにひと月ほど・・・・・。
その人は10何年か前にも別の部位のガンで入院手術してるのね。
今?、転移再発に備える為に、定期的に病院通いしながら、普通に暮らしていますよ。
そりゃ不安だろうし怖いだろうけど、生きている限り生活は続くし、淡々と過ごしていくほかないからね。
で、この前その人と話していた時に「入院中はウォークマンを持ち込んでたんだけど、音楽だと耳についてどうにも嫌だったので、落語を聴いてた」なんて言ってたのね。「人の話し声が淡々と流れてると少しだけ落ち着くような気がした。でも歌じゃダメだったね」だそうな。
本当に切羽詰った状況の時って、時間や生活のサイクルが音楽を聴くことを許そうとも、やっぱ雑音にしかならないって。
ああ、俺も辛い時そうだったなぁって、ちょっと涙腺に来た。
まぁこの人の体験と比べたら、僕の「辛い時」なんて引き合いに出すこと自体ナンセンスかもしれないですが(笑)。
音楽ってやっぱり生活の余興というか、余暇の部分に過ぎないんだろうか・・・・・。

僕は、今はね、今は・・・・・うん、まぁ結構辛い時期だよ。
決して絶好調な時期でないし、生きてれば色々とね・・・・・まぁこんなもん結局は浮き沈みだから、「こんな日もあるさ」なんて思いながら、やっぱり淡々と過ごしていくわけだけども・・・・・。
それでもね、それでも「音楽にどれだけ救われている事だろう」って、感じる事もある。
ここ数年を振り返ってみても、音楽って大きいなって思う事多いよ。
なんか掌返すような話の展開ですが(笑)。

音楽ってそもそも生活に密着した「感情の発露の一形態」として生まれてきたもんでしょう。
原始的な社会では、その感情ってのは畏れだったり嘆きだったり、喜びだったり楽しさだったり、もうちょっと社会が複雑になってくると、信仰だったり思想だったりするよね。
各国の民俗音楽を見てもそうだろうし、クラシックの起源だって教会音楽だ。ジャズのおおもとになったブルースやスピリチュアルは、黒人社会の嘆き節や信仰だったりする。
現代でもゴスペルなんかにはその「生活に密着した感情の発露」を聴いてて感じる事もある。
むかーし昔、音楽って、楽しい時も嬉しい時も、苦しい時も悲しい時も「まずはこれ」の世界だったのさね。理屈抜きの喚きやうめき、歓喜の雄叫びや声を上げて大笑いするような、屈託のない爆発的な感情の発露。
社会が発展するに連れて人間同士の関わり方も複雑になる。激情だけでは説明のできない繊細な感情を生み出していって・・・・・それにともなって音楽も洗練されていって、複雑な感情表現を模索していった結果、以前書いたような技術や様式が生み出されてく。
人間が長い長い歴史の中で音楽をやってきて、表現が複雑になればなるほど「爆発的な感情の発露」からは遠ざかっていったのかも知れないな、なんてね。

だから僕は辛い時期に音楽聴けなかったし、僕の知り合いの人も入院中聴けなかった。
まだまだなんとかなる、っていう「中途半端に辛い時」には聴く事もできるし楽しむ事もできる。それで救われる事もあるでしょう。
でもね、時々「現代の音楽は人間のストレートな感情からなんて遠いところにあるんだろう。屈折してるよな」って思う事があるんだ。これは人間そのものが複雑になったって事なのかな?。
ここら辺は民俗学とか勉強すると色々と見えてくるのかもしれないですね。

ウハハハハ、なんて感情的でとりとめのない投稿だ。
まぁこんなくだらん事考えるのは独りで飲んでる時だけなんですが(自嘲気味)。
このブログモそろそろ限界なんだろうか・・・・・まぁいいや。
書いた内容が内容なので、今日はStan Getz(スタン・ゲッツ、ts)の大好きなアルバム「People Time」を聴いて寝ます。