電柱の対面に居酒屋があり、店名は何と「かるたご」だ。ローマの元老院議員大カトーは繁栄を続けるカルタゴに対して偏執的と言ってもよいほど憎悪の念を燃やしていた。彼の煽動及び策略によってカルタゴはついに滅ぼされてしまう。
「お上」は「赤線経営者」からの税金を大いに当てにしていた時があったのにこの仕打ちは酷いじゃないか(=蜜月関係は短過ぎた)と暗に皮肉ったのか、なかなか意味深ではある。
東へ20mほど歩いて振り返ってみた。どの建物も「過去の歴史」を包み隠さず私に見せているような気がして肩が重くなった。敗戦後、一時代を築いた「赤線」の雰囲気を堪能するにはこの路地を歩くのがベストだ。