三枚おろしの練習

私は若い頃にアジ（鯵）を使って三枚おろしの練習をした。価格も手頃で失敗しても惜し気がないからだ。最初は中骨に身が残り過ぎたり、サク取りしたものがグジュグジュになったりしたものだが、数をこなして基本をマスターした。

捌くからにはできるだけゴミは出したくない。頭や中骨を船場汁にしたり、真子や白子を煮付けたりと料理の幅が広がった。包丁を自ら握ることは考えることでもある。廃物を使って酒の肴を数品作れば結果的に安上がりになるのだ。原価計算は家庭でもやるべきだと私は思う。