思考空間無限大

 人間だけが持つ、創造力と想像力の素晴らしさを生かす道を模索したいです。イノベーションと、近未来の世界を模索したいです。

ウルトラファインバブル

2015-10-09 06:54:35 | 日記
 20年ほど前からナノレベルから0.1ミリほどの微細な泡を液体に注入すると、信じられないような効果が生まれるとNHKのクローズアップ現代で放送され、興味深く視聴しました。

1ナノというのは、10億分の1mの大きさ(10のマイナス10乗)を表しますが、通常の大きさの泡だと、液体中では浮力によって浮き上がってしまい液体中に残れないのですが、極小の泡だと水圧の影響で、泡が液体中に長く留まることができるのだそうです。

細かな泡は、金属の表面に微細な凹凸を施すことによって生まれたそうですが、地方の中小企業から生まれたそうです。いわば、日本の中小企業の『モノづくり』の産物だそうです。

このように金属に微細加工をしたものを複数枚重ねて、そこに液体を通せば、ファインバブルが生じるとのことです。私は、将来、どのような条件で求めるウルトラファインバブルが得られるかを、これから実験データーをもとにして、数学的に解明できるのではないかと思っています。主な学問的分野は、『流体力学』『ベクトル解析』『偏微分方程式』など、数学と物理そして化学全般にわたる解析が必要になるのではないかと思っています。

ウルトラファインバブルには、酸素、窒素、オゾンなど様々な種類の液体の中での発生が試されていて、酸素のウルトラファインバブルだと魚の養殖に応用でき、出荷までの期間が、従来の24か月から14か月に短縮されたそうです。また、極小窒素のファインバブルを水揚げした魚に使えば、雑菌の繁殖を抑え、食品の保存期間を5倍に延長させることができるとのことです。

また、漁業だけでなく、農業においても、しょうがの根が、バブル水で太くなるのだそうです。ウルトラファインバブルの研究は、九州大学の医療イノベーションセンターの大平猛特任教授のもと、オゾンのファインバブルを使用して、ウィルスや細菌を破壊する研究がなされているとのことでした。また、クローズアップ現代に出演された、寺坂宏一慶応義塾大学理工学部応用化学科教授は、番組の中で、日本中で、データーを共有して、オールジャパンで取り組むことを提唱しておられました。

ウルトラファインバブルは、2030年の時点で、12兆6000億円の経済効果があると試算されています。ウルトラファインバブルが、理論的に徹底的に解明され、
どのようにすれば、求める泡の大きさが設計できるかを追求して、日本のみならず世界のために大いに役立つ革新的技術として受け入れられる日が来ることを切に願っています。


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