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ケイシロウとトークアバウト

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すべてはガンジスの流れのように(1)

2020-01-26 15:53:00 | 日記




今から45年前、
一人の若いインド人が、
日本に来て、
むちゃ美味いカレー屋さんを経営していた。
店名は『ヒンズーハリケーン』。
そして、
当時、
この店は、
繁盛した。

同じ頃、
山田と中村と田中と言う、
三人の中坊が、
金曜日の夜に、
山田の家で、
テレビでプロレスを見ていた。
この日のメインイベントの、
猪木対タイガー・ジェット・シンの闘いで、
猪木はシンにボコられて、
チャンピオンベルトを失った。
三人の中坊は激怒して、
家中の物をひっくり返して暴れたので、
山田の母親から、
脳天チョップを喰らった!

それでも怒りが治らない三人やったが、
田中が、
「もし、シンがいたら、ボコってやる!」と言う言葉に、
ヴァイオレンスに開眼した。
山田が驚いた表情で、
「いたよ。シン!近所でカレー屋してる」と言うと、
中村が、
「絶対そいつはシンだ!さっきのテレビは収録されてたんや!」と言い、
三人は、
奇声を発して、
外に飛び出した!

『ヒンズーハリケーン』で、
後片付けしていたインド人のもとに、
山田と中村と田中の三人が駆け込んできて、
「お前、シンやろ⁉️」と言った。
インド人は驚いて、
「違う。わたしはシンじゃない。ジャグジートだ」と言った。
が、
中村は、
「ジャグジートはシンの本名や!」と怒鳴り、
田中は、
「店の名前のヒンズーハリケーンは、海外のシンのリングネームや!」と怒鳴った!
ジャグジートは、驚いて、
「あなた方は、とっぴに間違えている!」と抗議したが、
山田は、
「やかましいシン!お前の腕を折ってやる❗️」と叫んで、
ジャグジートの右腕をアームブリーカーして、
骨折させた。
ジャグジートは、
「カレーが作れなくなった!」と泣き出すと、
三人は、
「ザマァ見やがれシン」と吐き捨てて、
高笑いして出て行った。

ジャグジートはガチギレして、
法に訴えたが、
判決は、
テレビの影響で一種の錯乱状態にあった未成年者と言うことで、情状酌量の措置としての、一か月の保護観察処分というものやった。
ジャグジートは、
あぜん😳となった。
自分は腕を折られて、
あの特殊な美味いカレールー作りの感覚を、
失ったというのに、
保護観察で終わりとは、
英国法廷顔負けの蛮決!!
山田の母親が、
ジャグジートに、
「子供たちからお詫びです」と言って、
白いレジ袋が渡された。
中には、
ボンカレーが三つ入っていた。

インドに帰国したジャグジートは、
来る日も来る日も、
ガンジス川に行き、
あの三人に対して、
復讐を誓った!
と、
そこに、
ヒンズーの高僧が来て、
「あなたが怒るのはよくない。すべては、このガンジスのごとく、荒々しくも静かに流れ、果てしなく続く。人生と言う川の戯れに、何の意味があろうか?」と言ったが、
ジャグジートは、
「師よ。わたしの人生は、カレーそのもの。焦げたり腐ったりすればおしまいなのです」
と言って、
歩き去って行った。

ケイジロウ、
すぐに続き書くからな。







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