とある看護師の迷宮組曲

とある救命看護師。迷宮を彷徨い、雑記を綴ります。
管理者:T-okayama、TakoShun

船乗りとお勉強の話

2007年03月06日 14時04分36秒 | 記憶の彼方
古くからの友人に船乗りがいる。
というと加山雄三を想像するかもしれないが、彼は港の清掃員だ。
でも、船乗りには変わりない。

彼との出会いは小学校3年生だった。
そして付き合いは今も脈々と続いている。
彼はワタシの友人の中でもひときわ勉強嫌いで有名だ。
成績はあえて言わないが、自他共に認める学業不良っぷりだった。
が、それは大人になった今ではあまり関係ない。
一方で地主の息子のため津々浦々にコネがあり、
そういった経緯も含めて今の職場にいる感じだ。

だが、彼は単なるおぼっちゃまではない。
勉強以外には極めて鋭い洞察力と類稀な行動力を見せる。
人生、勉強だけが全てではないと教えてくれたのは彼だ。
自分の好きなこと、やるべきことができる彼を
ワタシは時々うらやましく思うくらいだ。

さらに特筆すべきは人に優しいことだ。
今ではどこぞの不良のおっさん風な風貌をしているが、
目上の者に対する敬意とか、人生の後輩への優しさ、
友達を大切にする心は、どの人からも特に年配の人から慕われる所以だろう。


看護師は職業上勉強は欠かせない。
生涯学習する職業だ。
常に新しい見地で医療を見ていく必要がある。
そういう意味では今の自分はまだまだ半人前のさらに半分のその半分くらいだ。

もちろん、勉強が全てではないが、患者を守るためにはまず勉強だ。
それが自分を守るためにもつながるという皮肉。
患者のために尽くすことが、すなわち看護師としての自分を高める。
ここで主語を間違えると大変だ。
勉強する動機。
それが何なのか。
ふと本を開くとき、思うことがある。

だが一方でそんなことを思うのは逃避でないかとも思う。
ごちゃごちゃ言ってないで勉強しろ、自分。
頑張れ、自分。


「24時間眠い男」
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