くない鑑

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疾走の参ヶ月│追嵐の九月/第六段

2013年12月26日 | 旅日記
いきものがかりライブ翌日。
早足で駆け抜けた台風一過、山側から海側へ。
海の幸を堪能した松島を出て、次に向かったのは多賀城です。

今から1,200年余も前。
大和朝廷が律令制度を基軸として、次第に勢力を伸長。
今の日本の原形たる国家が形成されていく過程で、陸奥国府と鎮守府(将軍)の政庁として、大和朝廷北端の地の経営と蝦夷討伐を担っていた城府。

その活躍は築城から150年余。
貞観11年(869)に発生した、先の震災に類する巨大地震の被害を受けたり、律令制度の弛緩、蝦夷討伐の北進に伴う拠点(城柵)の移動などが、背景にあるようです。
城府が廃れた後、2度に渡る奥羽兵乱(前九年、後三年の役)や、鎌倉幕府滅亡後の動乱期に陸奥太守義良親王(後醍醐院七宮、後村上院)を奉じた北畠顕家(陸奥守兼鎮守府将軍)が、奥羽鎮定を目的として“陸奥将軍府”を置いたが、何れも一時的。
前者は、攻め手に合力した藤原清衡が漁夫の利を得て平泉に拠点をき築き(奥州藤原氏)、後者は敵対する北朝勢の攻勢に押されて退去。
以後、現在に史蹟として省みられるまで、城が重要な役割を担った室町以降で活躍を見聞する事なく、歴史の中に埋没してしまいます。。。

斉藤実(第30代内閣総理、海軍大将まで昇進、226事件で横死)揮毫の石碑が、正殿北側に建ってます。

史蹟は、最寄りJR東北本線国府多賀城駅から歩いて5分程。

発掘と調査研究が進められているせいか、随分と整備されていて、往事の規模を伺い知ることが出来ます。

中世以降の城とは違い、街が城壁の内側に造られて一体化している中国の城を模した中央の京を手本として築城されたので、城内がとても広いです。

なだらかな丘陵地に築かれていて、遠くも見渡せるので、城らしいと言えば城らしいんです。
けど、攻められることを想定していない城という印象です。

それは、政庁としての機能も有していた、大和朝廷の力を示す事も考慮していたから、かもしれません。。。


政庁(正殿、脇殿)を囲むようにしてある築地塀の南側に設けられた南門。
坂下の外郭南門を介して南北大路へと繋がっていました。
今は海は望めませんが、往時はきっと、海岸線は多賀城に近いところだったと推測されます。

(築地塀の)南門址を通り、白砂利の先に在るのが、(手前から)石敷広場(上)と政庁正殿(下)です。

政庁正殿には、表を奥の2棟が南北に続いています。

脇殿も近くにありますが、址だけ見ると、それほど大きい建物とは感じません。
けど、築地塀際まで移動して見ると、敷地的には結構広く感じます。

また、築地塀の外には堀らしき高低差がありました。

多賀城外(旧東門)には、陸奥国内の各社諸神を一社に集めた陸奥総社宮が鎮座しています。

これは、国内の諸社への参拝をしなければならない国司の任務を省くために創建されたそうで、表には、陸奥国内の諸社名が列記されている看板がありました。

ただ、総社宮自体(本殿)はこじんまりとしていて、とても質素。

一見すると地域の(少し大きめな)鎮守様の様ですが、いざ、中に入ると何とも言えぬ雰囲気。
住宅街の外れに在って静かではありますが、多少の喧騒をも呑み込んでしまいそうな静けさがありました。

凛とした気持ちになってここを後にして、この近くに在る荒脛巾神社に参ろうとしたのですが・・・見つからず。
スマホの地図アプリを手に行ってみたんですが、やっぱり見つからず。
この後のことを考えて仙台へ向かうべく、無念にも諦めて国府多賀城駅へ向かいました。
ただ、、、
途中、「あらはばき神社」と書かれた石柱を見付けてはいたんですが、そこへと誘う道の先がどうにも民家の玄関口に見えて引けたのですが、実はその先に在ったようで、、、。
今度機会があれば、勇気を出して行きたいと思います(^^ゞ

思いもよらず大規模な城割だった多賀城を1時間半掛けて周って、国府多賀城駅に到着。

時間が有れば、多賀城とは反対側に在る「東北歴史博物館」も見てみたかったんですが、、、
15:56発の東北本線[普通|仙台]行きに乗って仙台に戻りました。

仙台には16:12に到着。
復路の新幹線の出発は19時少し前だったので、それまでの時間、仙台圏の電車をちょっと堪能。
仙台以北や以西の電車は1時間に2~3本程度でしたが、以南、岩沼や仙台空港方面との電車はひっきりなし。
仙台の1駅南で市営地下鉄の接続している長町には、編成が短いとはいえ、事実上3路線(東北本線、常磐線、仙台空港線)が通っているので間隔も短く安心。
白石行き電車も24時跨ぎで運行していました。
流石は東北唯一の政令指定都市・杜の都仙台です!

再び仙台駅に戻り、帰路の準備。
まずは、日本酒を求めて駅地下街へ。
実は前日、ここで日本酒の即売会が行われていたので気になっていて、もう一度行ってみたら・・・!やってました!!
そこで、販売員さんに「ここでしか買えないお酒があればください」と言って買ったのが、「蔵王」です。
残念ながら、肝心の画像を撮り損ねたのと、既に飲み干してしまったので、情報はうる覚えですが(^^ゞ
この前に、同じフロアー内で笹かまぼこも買っていて、「新幹線の中で呑むつもり」と言ったら、試飲用のカップを、落とした時用にと2つくれました。
何とも心優し気遣いでしょう。。。
それに感謝して、新幹線改札口内へ。
ここに在るコンビニで、どうしても食べたかったはらこめし弁当を買って、予約していた[やまびこ156号東京]行きに乗車。
早速、笹かまとはらこめしを肴にいただきました!
いやはや、実に美味しかったです(笑)

新幹線は仙台始発。4分後の[はやて、こまち]に福島で追い抜かされる所為か、はたまた火曜日の夜だからか、車内は随分と空いていました。
お蔭で、ゆっくりと楽しめましたが(笑)
福島で[はやて、こまち]の通過(追越)待ちの間、新庄始発の山形新幹線[つばさ156号]と連結。

待つ[やまびこ](上)と突き迫り来る[つばさ](下)

両編成、合体(ドッキング)の瞬間!は、良い子と仲良く、興奮しながら見守ります(^^\)

10分近く停車の後に東京へ向けて再度出発。
仙台出発から2時間ほど掛けて東京に到着。
ここから更に自宅まで、路線を乗り継いで行きました。

台風に追い駆けられた時は、ライブどうなるのかが心配でしたが、終わって見れば、実にいい、感動的な2日間でした!

なお、「追嵐の九月」はまだまだ続きますが、それは新年明けてからといたします。

▼▼▼第五段|疾走の参ヶ月◇追嵐の九月|第七段▲▲▲


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