JTDの小窓

川崎市幸区下平間の鍼灸・手技療法『潤天堂』院長のあれこれなつぶやき

妊娠の報告について

2018-11-15 | 不妊治療
当院では不妊(子宝)治療にも力を入れて行っておりますが、たまに卒業されていく方から

「先生のところは妊娠した人にコメントをもらってホームページに載せたりしないんですか?」

と聞かれることがあります。

たしかに妊娠実績報告や、妊娠・出産された方にコメントや写真をいただいて掲載している院も多いと思います。

治療を受けた方のコメントは「これから受診を考えている方」にとっては大変重要な情報になり、院にとっても宣伝になるので掲載することは共にメリットになると思います。

しかし、どうしても今はまだ載せる気になれません。

不妊治療のページにも少し書きましたが、私たち夫婦はART(高度生殖医療)の力を借りて子を授かりました。

タイミング法やAIH(人工授精)の回数を重ねていても子どもができなかったとき、町でみかけるお子さん連れの家族を見ると

「どうしてうちには赤ちゃんがきてくれないんだろう」と思ったことも何度もありました。

おそらく私よりも奥さんのほうがそう感じてつらい気持ちをもったと思います。

なかなか授かることができていない方の心情を考えると、両手を挙げて喜んでいる記事は書けなくなってしまいました。


妊娠・出産できた方の嬉しい報告を見て


「そうか!この人はできたんだ。私も頑張ろう!」


と前向きに捉えられる方もいらっしゃれば


「この人はできたのにうちはまだ…もうダメなんじゃないだろうか…」


と自信を失ってしまわれる方もいらっしゃいます。


前向きに捉えることができる人が多数だとしても、

私はどうしても少数派かもしれない


「落ち込んでしまうように捉えてしまう方」


を優先して考えてしまいます。


無事出産された方から写真つきでご報告をいただけたり、

出産病院のこと、出産時の様子はこうだったなど

たくさんのことを教えていただいたときは嬉しくて、

許可を得て記事にして載せようかなと思うときもありますが、

嬉しい結果を出すために、今、一生懸命頑張っておられる方が、気持ちに波風を立てることなく

治療に集中していただきたい…という想いから、公での記載は今はまだ控えていこうと思っています。


もちろん個人的にご質問を受ければ現在の状況や傾向などはお話ししています。


この先、患者さんたちや、不妊治療をおこなっている仲間たちからの意見を伺って、

お知らせした方がみなさんのモチベーションにつながるということがわかれば

そのようにしていくかもしれません。






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