不妊鍼灸治療に本格的に力を入れ始めたころは、お見えになるほとんどの方が体外受精などの高度生殖医療に取り組まれている方でした。
最近は、「タイミング法」で取り組まれている方が増えています。ですので初診時に成功にむけて図なども使ってできるだけ細かいお話をするようになりました。
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病院、クリニックの診察を受けていない方はまず受診して一通りの検査を受けてください。気づいていなかった原因が見つかることもあり、その場合まずはそちらの治療が優先されます。また、不妊の原因の半数は男性側に原因があることもわかってきました。検査はご夫婦で受けられることをお勧めします。
「セルフシリンジ法」を使うというのも一つの手段です。
「シリンジ法」とは病院で行う人工授精(AIH)。簡単に言うと、超音波検査で卵胞の大きさや子宮内膜の厚さを測ったりホルモンの分泌量を調べて排卵日を特定し、当日、採取した精子を洗浄・濃縮し女性の子宮内に注入器を使って送り込みます。
「セルフシリンジ法」は自宅で行うAIHのようなもので、採取した精子を注射器(シリンジ)で膣内(※子宮ではない)に注入します。
「ED」、「セックスレス」など、性行為に及べないときはこの方法も適応といえます。
※通常の性行為の場合、射精に至るまでの男女共のさまざまな身体的反応が合わさることを考えれば全く同じとは言えませんが、「膣内に精子を送り込む」という点では
通常の性行為と同じといえます。
また、「連日の夫婦生活はむずかしいけど、これを併用しながらなら複数回チャレンジできそう」という方もいらっしゃいます。
「タイミング法」で行われている方は、「排卵のタイミング」を読み、「ズレ(排卵や卵子の受精可能期間のズレ)なども計算し、複数回タイミングをとること」が大事です。※排卵検査薬で陽性を確認したらできるだけ早くタイミングを。
細かいことがストレスになってはいけないのですが、いちばんのストレスは「妊娠しないこと」だと思えば(実体験)、後悔のないよう少しでも可能性の高まることをしておきたい、伝えておきたいと考えます。
なお、この「セルフシリンジ法」を行うさい気をつけなければならないのは、使用する機材の安全面・衛生面です。安価すぎるものは避け、必ず滅菌された使い捨てカップを使用してください。
使用方法や購入先については下記ご参照ください
※セルフシリンジについて
※シリンジキットの購入(amazon)