JTDの小窓

川崎市幸区下平間の鍼灸・手技療法『潤天堂』院長のあれこれなつぶやき

トリガーポイント講習会後記

2014-12-16 | 講演会・セミナー・勉強会
12月7日(日)の神奈川県鍼灸師会学術講習会は「トリガーポイントと鍼治療」のテーマで明治国際医療大学の伊藤和憲先生をお迎えして3時間、トリガーポイント(以下、TP)治療の講義と実技をしていただきました。
「痛み」とは何かもう一度理解することから始まり、「TPとは何か(その特徴や関連痛パターン・症状の再現の違い)」、「TP治療の適応・不適応の見極め」「TPの探し方」や「TPへの鍼の打ち方・ポイント」など、こと細かにご説明いただきました。講義の内容すべてがポイントで、なかなか「ポイントはここでした」と絞ることができないのですが、私が個人的に感じたポイント中のポイントを挙げてみます(以下資料より)。

筋肉の特性として、筋肉には「姿勢筋」と「相動筋」があり、姿勢筋は主に姿勢の維持・安定化のために働く筋肉で、拘縮などがみられやすい(別名:抗重力筋)。またストレスなどにより短縮しやすい=筋紡錘の分布と関係し、臨床的にはこの姿勢筋(抗重力筋)にTPが出現しやすく、治療は筋肉を緩めるように行う(鍼・ストレッチなど)。相動筋は主に運動のために働く筋肉で、筋力低下や萎縮がみられやすく治療は筋力の強化となる。姿勢筋に対して鍼をするときは刺激を強くしないようにし、相動筋に対しては多少強くても大丈夫ということは改めて勉強になりました。

実技に入っては「触診の仕方」、「硬結の深さと刺入深度のイメージの持ち方」、「筋膜の意識」など具体的な方法をご指導くださり、実際の刺鍼では先生のその繊細な刺鍼法に感心し、すぐに取り入れるべき技術だなぁという認識を持ちました。伊藤先生はまた、慢性疼痛患者さんに対するセルフケアの指導にも力を入れておられ、医療の中で鍼灸師が求められているのは痛みの専門家であり、「鍼灸師は慢性痛患者のよき理解者としてペインマネージャーになる必要がある」ということを提言されていました。

「未病治」や「健康管理」としての鍼灸の役割もたいへん大きなものがあり、今後こちらの分野での鍼灸の活躍を伸ばしていくことも大事ですが、やはり多いのは痛みに対する鍼灸への期待。その期待に少しでも多く答えられるようにするためにこのトリガーポイント治療は非常に役立ちます。今後もまたトリガーポイントについての講習を企画していく予定ですので、今回受けられなった方も、今回受けた方も復習の意味で是非またご参加ください。

なお、今回ご講演くださった伊藤和憲先生は、来年の日本鍼灸師会全国大会in神奈川の「実技供覧」部門で「トリガーポイント鍼治療」を担当してくださいます。お楽しみに。

会場:横浜開港記念会館



伊藤和憲先生





.

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

講演のお知らせ「トリガーポイント鍼治療」

2014-12-06 | 講演会・セミナー・勉強会
来る12月7日(日)は神奈川県鍼灸師会の学術講習会があります。
今回のテーマは「トリガーポイントと鍼灸治療」です。

講師の先生はトリガーポイント治療の第一人者、明治国際医療大学の伊藤和憲先生です。
前半理論、後半実技をみっちりやってくださいます。必見です。


神奈川県鍼灸師会学術講習会案内 「トリガーポイントと鍼灸治療」

会員以外の一般の方も聴講できます(一般4000円)。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

お知らせ(講演・勉強会)2

2014-11-18 | 講演会・セミナー・勉強会
来る12月7日(日)は私の所属する神奈川県鍼灸師会の学術講習会があります。
今回のテーマは「トリガーポイントと鍼治療」です。
講師の先生は明治国際医療大学准教授の伊藤和憲(いとうかずのり)先生です。大阪からお越しいただいて180分(90分を2コマ)、講義と実技でご指導いただきます。
興味のある方、トリガーを勉強したい方是非ご参加ください。

会員外でも参加できます。
神奈川県鍼灸師会会員と日鍼会(他都道府県)会員は2000円、学生の方は1000円、その他一般の方は4000円です。

神奈川県鍼灸師会のホームページ(講習会)で詳細をご確認ください。







  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

伊藤和磨先生 第2回Maro's姿勢塾

2014-10-19 | 講演会・セミナー・勉強会
10月5日(日)15時から中目黒の会場で伊藤和磨先生の姿勢塾第2回目が開催され、今回も参加させていただきました。
今回は、前のおさらいと、主に座り方と歪みの診方を中心にじっくりお話いただきました。前回の内容もお話いただけるので初めての参加の方もわかりやすいですし、2回目の塾生も復習になるのでより深く理解できるようになりました。

以前私のブログの中で椅子の座り方について書いたことがあります。
「座面と背もたれの角のところにお尻をぐぐっと差し込むように深くすわる」ように説明しましたが、訂正します。浅く座ったほうがよいです。座面の大きい椅子だと、深く座ると太ももの裏(ハムストリングス)を圧迫してしまうのでよくないことがわかりました。また、猫背防止として坐骨(座ったときに椅子の座面に当たるお尻の骨)のところにタオルをたたんで置き、その上に座るようにすると背中が丸くなりにくくなります(※近いうちに写真を入れて座り方をブログにアップします)。※バックジョイポスチャーの記事も書いたことがありますが、お尻に敷くのはタオルで十分です。

そしてなんと伊藤先生がタブレットを使って3D人体で説明をしてくださっていました。
さすが…。あのソフト(アプリ)は私のとは違っていました…内臓も入っていたからVisibleBodyでしょうか。

姿勢塾に参加すると、あたらしい身体の診方のポイントを学べたり、すぐに患者さんにアドバイスできる内容を教えてくださるので早く還元することができて大変助かります。
次回は来年とおっしゃっていました。待ち遠しい。


伊藤和磨先生のブログ「第2回目のMaro's姿勢塾」






  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

秋の現代針灸科学研究会のお知らせ

2014-09-25 | 講演会・セミナー・勉強会
似田先生主催の「現代針灸科学研究会」が11月16日(日)に決まりました。

詳細はこちら

年に2回しかない貴重な勉強会です。奮ってご参加ください(鍼灸師もしくは学生が対象で、似田先生にお申し込みの連絡が必要です。ご連絡いただければ私から似田先生にお伝えします)。

時間があれば私からいくつかお話もします。






.



  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

伊藤和磨先生のご講演

2014-09-14 | 講演会・セミナー・勉強会
9月7日(日)、私の所属する神奈川県鍼灸師会で伊藤和磨先生にご講演をしていただきました。
「姿勢・歪みのみかたと改善法」というテーマで90分を2コマ、じっくりお話していただきました。最後にギックリ腰1週間目のスタッフを相手に「問診から施術への流れ」も見せていただき、たいへん内容の濃い勉強をさせていただきました。
ただ、私が司会の段取りを上手にやっていれば質疑応答のお時間をもっと提供できたのになぁ…と反省をしております。みなさんすみません。
聴講された方と会話したスタッフからのお話では評判がよかったと伺ったので、また是非ご講演をお願いしたいと思っています。






伊藤先生の数あるご著書の中で私がとくにお勧めの本です。イラストがとてもわかりやすく描かれています。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする