ボクシング・テレビ&ビデオ観戦記

VTR整理の為DVDへダビングついでにブログを設定し記録保存します。

No1920 宋國烈(韓)vs竹地盛治(中外) Ⅱ

2011年01月04日 15時25分17秒 | ボクシング
(OPBF東洋太平洋S・ウエルター級王座統一戦)
 4ヶ月前の第1戦で一旦は負傷判定勝ちを収めた竹地だったが、王者側の抗議で暫定王者としか認定されず、捲土重来決着をつけるべく、再度激突する事となった両者の再戦。

 初回サウスポーに竹地が上々のスタートを切り、フェイントをかけながら左をボディへ送り宋の動きを鈍らせ、更に左フックを顔面へ返すと王者がダウン、ビッグチャンスに勝負をかけた暫定王者だったが、宋は何とか持ち堪える。

 2R宋が長身から放つ右ストレートをカウンターでヒットさせ、徐々にペースを取り戻す。迎えた3R、竹地得意の左ストレートの距離が段々と届かなくなり、意を決して飛び込んで左フックを振るっていった竹地の額と、其れを避けようとした宋の頭がバッティングでザックリとカット、ドクターチェックの際に雄叫びをあげる暫定王者を尻目に時間が費やされた挙句、レフェリーは試合続行を許さず試合終了。

 偶然のバッティング、しかも3回終了なっていなかった為、両者にとって無念の負傷引き分けとなり、王者が3度目、暫定王者が初の防衛に成功した形になりました、何ともかんとも・・・。

No1919 興梠貴之(グリーンツダ)vs華山竜一(小倉高橋)

2011年01月04日 14時44分16秒 | ボクシング
(日本L・フライ級タイトルマッチ)
 王座決定戦の東島智仁(久留米櫛間)戦に続いて福岡県のジム所属選手との防衛戦を行う興梠の相手は、指名挑戦者の華山が相手。

 初回ジャブの刺し合いでスタートした一戦だったが、初防衛戦の緊張からか興梠にいつもの切れが見られない。2R左のショートをカウンターし技術の高さを窺わせる興梠だったが、華山もジャブで王者の顎を跳ね上げる。3R本来1階級上のクラスで戦ってきた華山は、シャープさに欠けるものの、右の重いパンチをボディ~顔面へと送り抵抗し、興梠の動きを殺そうと試みる。

 4Rパンチの繋ぎの良くなってきた興梠の攻防に、華山はついていくのがやっとの状態。中盤打ち気に逸った興梠は華山のパンチを避け切れないシーンはあったものの、質の違いを見せしめポイントを重ねていく。

 そして迎えた8R終了間際に、興梠の放った切れ味抜群の右ストレートがカウンター気味にヒットすると、転がりながら倒れた華山は10カウントが数え上げられても立ち上がる事が出来ずに試合終了。

 此処までKO勝利が1つしか無かった興梠でしたが、緊張を強いられる初防衛戦での見事なKO劇に、倒すコツを掴んだ気がしました。

 

No1918 トニー・ウィービー(豪)vs福島恭四郎(島)

2011年01月04日 13時43分07秒 | ボクシング
(OPBF東洋太平洋フェザー級タイトルマッチ)
 元日本王者で8位の福島が、1階級上げてOPBF王者ウィービーの牙城に挑んだ一戦。

 初回ナチュラルなウィービーのプレッシャーは確かに強いものの、本来のアウトボクシングを貫けない福島のフットワークは動かず、王者は得意のラフファイトも交えて気迫満々のスタートを切る。2R~3R予想外のスタートとなった福島は、ロープを背にファイトするシーンが多くなり、止むを得ず打ち合いに応じるが、ウィービーの右ストレートに押し込まれ、稀に左を返すものの追撃打を浴びて後手に回る負の連鎖に陥ってしまう。

 4Rとううとう福島はウィービーに左フックを打ち込まれダウンを喫す、此れはバランスを崩していた事もありスリップの裁定も、ダメージありありで状況は悪化に一途を辿る。5R飛ばしすぎた感のあるウィービーにガス欠の兆候が現れるが、福島のスタミナは其れ以上に怪しくなり、迎えた6Rロープ際で防戦一方の福島はウィービーの連打を堪え切れずダウン、此処は立ち上がったものの、再度ラッシュを浴び2度目のダウンはロープからはみ出んばかりのダメージでカウント途中にコーナーからタオルが投げ入れられ試合終了。

 阿蘇山の如く歓声に包まれる事を期待した熊本のリングが、シーンと静まりかえった程、世界の壁を感じさせられた一戦でした。

No1917 興梠貴之(グリーンツダ)vs東島智仁(久留米櫛間)

2011年01月04日 10時20分42秒 | ボクシング
(日本L・フライ級王座決定戦)
 先輩本田秀伸が返上した王座を、同僚で世界11位の興梠と、久留米の強打者で1位の東島との一戦。

 初回前がかりのフォームで右を放つ東島の出足は良かったが、ラウンド終了直前に興梠が放ったダブルジャブからの右でダウンを奪う。2R此れを機に流れは一気に興梠へと傾き、軽快な動きから行き成りの右クロスが東島の顔面を捉え、磐石なスタイルを醸し出すと、3Rにはルーズなフォームからでもパンチをヒットさせ、東島とはボクシングの幅に違いを見せしめる。

 4R左を多用しポイントを重ねる興梠は、6R角度を変えた左右に加えスピード満点の右で再三再四、東島をグラつかせる。

 7Rセコンドの指示で勝負に出た東島だったが、ダメージからか其の出足は鈍く、逆に興梠のパンチで鼻血を噴出させるが、其れでも終盤に距離を詰めて一矢報いる。9Rには興梠の右ストレート~左フックの切り替えしでダウンを奪い、リング中央での打ち合いに持ち込む。10R興梠はリング中央での打ち合いから左フックで東島を後退させ、左右連打をフォローするとレフェリーストップ。
 
 同じ様なキャリアの二人でしたが、此処まで戦ってきた質の違いが、この日の様な圧倒的な結果に繋がってしまいましたね。
 
福岡では珍しい筑後からの刺客東島には、大いに注目していたのですが・・・。

No1916 タイガー・アリ(比)vs藤田和典(倉敷守安)

2011年01月03日 17時48分32秒 | ボクシング
(OPBF東洋太平洋S・フェザー級タイトルマッチ)
 龍木健司との決定戦に勝利し、6年ぶりに王座へ復帰したアリが迎える相手は、極真師範の経歴も持ち、デビュー以来10連勝と無敗を誇る7位藤田だ。

 試合は初回より両腕で身体をガッチリとガードし下からプレスをかけ、自身の距離に持ち込むと一気に左右のブローを上下へ連打する藤田のスタイル、そんな挑戦者の動きをアリは1・2~右のロングアッパーやボディで迎え撃つ展開で回を重ねる。

 共にクリーンヒットが少ないものの、藤田は距離が詰まるまでブロックに徹するスタイルの為、アリの手数を伴ったコンビネーションが攻勢点を積み重ね、藤田が単発で右ストレートや連打や右ボディフックを浴びせる事はあっても、其れ以外は王者の1・2~右フックが試合をコントロールする中、判定へと勝負は委ねられる事となる。

 結局判定は2-1と、OPBF戦にありがちな展開となったものの、王者を支持し、アリが初防衛に成功しました。

No1915 リック吉村(石川)vs大嶋宏成(輪島スポーツ)

2011年01月03日 17時30分37秒 | ボクシング
(日本ライト級タイトルマッチ)
 日本王座の連続防衛記録21に挑むリックが迎える相手は、元ヤー公からプロ入りし全日本新人王の経歴も得て、デヴュー以来此処まで11連勝を誇る指名挑戦者の大嶋という注目の一戦。

 初回アウトボクサーのリックに対し、攻撃的な大嶋は意に反して1・2を主体に遭うピーディな攻防をお互い展開するが、こうなると主導権争いは王者のシャープなジャブが制す。2Rも良く伸びるジャブと此れに続く右が大嶋を翻弄し、挑戦者が強引に詰めても巧みなクリンチで其の勢いを寸断する。3R大嶋の右ストレートを浴びたリックだったが、後続打は貰わない。 

 リックは5R左アッパー、6Rは右ストレートを強烈にヒットさせ大嶋を完全にコントロール。

 7R以降後半に入っても、リックは大嶋のビッグブローを難なくかわしながら、逆にジャブをビシビシ突いていくと、王者を捕らえられない挑戦者は苛立ちを隠す事が出来ず、若さを露呈。10Rそれでも最後迄しぶとくリックを追った大嶋だったが、王者のアウトボクシングを崩す事が出来ずに試合終了。

 結局大嶋へ1ポイントも渡さぬ完璧な勝利で、リックが見事新記録を樹立しました。

No1914 タイガー・アリ(比)vs龍木健司(ハラダ)

2011年01月03日 10時02分38秒 | ボクシング
(OPBF東洋太平洋S・フェザー級王座決定戦)
 長嶋健吾の返上した王座を、元王者で世界7位のアリと、アマで活躍した浪速のホープで1位の龍木が争う一戦。

 初回プレスをかけたのは龍木だったが、中盤迄はお互い相手の出方を伺いアクションの少ない展開だったが、アリが打ち下ろした綺麗な1・2がヒットすると、一気に流れはアリに傾く。

 2R開始早々、龍木はアリの左を浴び鼻血を流し始め、ベテランらしい変幻自在な動きでホープを惑わせ、ラウンドが終わる頃には龍木の顔面は鼻血で真っ赤になる。

3Rに入ると、独特のリズムと動きで完全にペースを掌握したアリが本領を発揮、軽快なフットワークから一転、強烈に放たれた左フック一発が見事に決まると、龍木は後頭部をまともにキャンバスに打ちつけ、その衝撃を見たレフェリーがノーカウントでストップを命じ試合終了。

 終わってみれば、65戦のキャリアを誇るアリが、上昇気流に乗っているとはいえ、8戦のキャリアで挑んだ龍木に、高いレッスン料を施した格好となりました。

No1913 坂口雄教(森岡)vsラシード角海老(角海老宝石)

2011年01月02日 21時25分58秒 | ボクシング
(S・ウエルター級6回戦)
 角海老宝石のフセイン角海老パキスタンルートを活用して日本でプロ入りを果たしたアマ出身のラシードが、元全日本新人王で6位の坂口を相手のデビュー戦。

 初回アマらしからぬ両手をだらりと下げたフォームから行き成りのフックやアッパーを繰り出すスタイルのラシードの動きは大きいものの、其の迫力に気圧されて坂口は2R迄手数が極端に少ない。

 3Rもラシードがワイドオープンな右フックを再三再四ヒットさせる。4R坂口はやっとジャブをヒットさせるも、後続打が続かず。

 5Rもラシードの変則スタイルが坦々と繰り広げられ、このまま進んでいくかに思われた6R、坂口が動きの落ちたラシードへ会心の右ストレートを打ちぬくとパキスタン人がダウン、立ち上がったもののダメージの残るラシードへ坂口は最後迄攻めるも詰め切れずに試合終了。

 最終回に決定的な逆転打を放った坂口がポイントを捥ぎ取り、2-0のスプリットながら判定勝ちを果たしました。

No1912 一色光洋(大阪帝拳)vs大中元気(徳山)

2011年01月02日 18時29分50秒 | ボクシング
(’99全日本L・フライ級新人王西軍代表決定戦)
 アマキャリアがあり名門大阪帝拳よりプロ入りし此処まで5戦全勝の本命一色と、長身サウスポー大中とのスタイリッシュな一戦。

 左同士の一戦は、初回後半に大中が左ストレートをカウンターで打ち下ろし一色をグラつかせるスタート。2R一色はジャブをかわし様、ボディへカウンターをまとめ様と試みるが、ディフェンスのしっかりとした大中を崩す事が出来ない。

 4R一色が無理矢理に仕掛けるが、其の打ち合いの中で大中がタイミングの良いパンチで逆にダウンを奪う、再開後もショートをまとめ、最後は左~右フックを繋ぎダウンを追加しフィニッシュ。

 パンチ力は乏しいものの、アドヴァンテージでもある自身の長身を生かした攻撃で、見事大本命を破った大中、全日本での活躍が大いに期待できます。

No1911 ”ピューマ”渡久地隆人(協栄)vs鹿島基成(沖)

2011年01月02日 18時11分09秒 | ボクシング
(フライ級10回戦)
 脳梗塞の疑いから1年振りのリングとなった渡久地の再起戦は、中堅ノーランカー鹿島が相手、あくまでも渡久地の出来如何にこの試合の趨勢がかかっている。

 初回先ずは鹿島がジャブを突いて仕掛けると、渡久地はダック&スウェーでかわし左ボディへ繋げる定石の攻防も、スピードに乏しく嘗ての野性味は感じられず、鈍重に接近した渡久地に鹿島の右がヒットすると、あっけ無くダウンを喫す、立ち上がった所へラッシュを浴びるも、此処はゴングに救われる。

 2Rになってもダメージの残る渡久地は、鹿島の右を浴びてグラつき、クリンチを解かれてはバランスを失いキャンバスを転がる等、その動きはまるでロートルそのもの、このラウンドも何とか持ち堪えるが、もういけない。
 
 3R早々、鹿島がコーナーに渡久地を詰めて連打をまとめると、レフェリーは躊躇う事無く試合をストップ。

 平成元年の新人王の頃から観ていた渡久地の、私の中でその時代が終わった瞬間でした。