ボクシング・テレビ&ビデオ観戦記

VTR整理の為DVDへダビングついでにブログを設定し記録保存します。

No1930 富本慶久(国分寺サイトー)vs龍木健司(ハラダ) Ⅱ

2011年01月29日 00時25分25秒 | ボクシング
(’04 第1回ビータイト A級ボクサートーナメント フェザー級1回戦)
 ともにアマエリートの実績を引っ提げプロ入りしたものの、王座の壁に阻まれた者同士の、サバイバルな一戦が、1回戦で行われた。

 国体の決勝で激突した以来のサウスポー同士の対戦は、初回スピードに勝る富本に対し、ここ数戦負けの込んでいる龍木に精彩が無い。2R富本のプレスに龍木は早くも鼻血を流し始める。

 3Rも同様の流れできて迎えた最終4R、龍木は強引に詰めて必死に右フックでボディを叩くものの、富本は左右のショートで対抗し、ポイントを渡す事無く試合終了のゴングを迎える。

 判定は三者共、40-37の一方的な内容で富久を支持し、アマ時代の借りをお釣をたっぷりとつけて返しました。

 出来る事なら、’94アマ国体決勝で行われた二人の第一戦を見てみたいモノですが、誰かVTR持ってない?

No1929 山中力(帝拳)vs大場浩平(スペースK)

2011年01月10日 15時01分42秒 | ボクシング
(’04全日本フライ級新人王決定戦) 
 名門帝拳ジムのホープ山中と、西の技能賞で5戦全勝を誇る大場との、玄人好みな一戦。

 初回サウスポーの山中は、大場の動きを止めるべく左のボディやストレートを積極的に放っていくが、大場は柳に風の如くサイドステップや新人らしからぬ右のロングアッパーを3次元的に駆使し、ディフェンスは川島郭志ばりの”あっち向いてホイ”で山中の威力を逃していく。

 しかし中盤山中は闘志満々で大場を追いかけ、左のボディやフックをクリーンヒットさせるが、大場の動きは衰えず。

 5R天に届かんばかりの右アッパーで山中グラつかせた大場は、6R逆転を狙って手数を増してくる山中をいなし続ける中、試合終了。

 ノーガードやロープを背負うステップの印象故か、判定は以外にも2-0だったが、内容的には完勝で、大場が西軍戦に続き、全日本でも文句なしの技能賞を獲得しました。

 (追伸)
 今治市は鈍川温泉へと行ってきました、
 年末年始に帯状疱疹を患った私には、神経痛を和らげる良い機会となりました、特に女性にとっては、県内でも有数の”すべすべ、つるつる”になる美人の湯です。

No1928 リチャード・レイナ(ベネズエラ)vs”明石のマタドール”佐竹政一(明石)

2011年01月10日 08時57分42秒 | ボクシング
(S・ライト級10回戦)
 OPBF王者になってからも坂本博之(角海老宝石)やリック吉村(石川)らを得意のスピードで翻弄し世界も見えてきた佐竹が、本場中米はベネズエラのナショナル王者で12戦全勝11KOと危険な香りがプンプンするレイナとの試練の一戦。

 初回いつも通りスピーディに動きながらジャブ~1・2を軽く放っていく佐竹だったが、破格の強打者レイナがペースを上げてくると途端にディフェンス大わらわ、力任せの左フックや右アッパーで迫り、左にスウィッチしてから左ストレートを放つ等、上々のスタートを切られてしまう。

 しかし、冷静な対処能力に秀でている佐竹は2R、左カウンターをヒットさせ、其れでも出てこられても素早く身体を入れ替え、賺さず右フックをボディ~顔面へ切り返しペースを奪い、終盤右アッパーからロープへ詰め、レイナが反撃に打って出てきた所に狙い澄ました右フックを一閃!ベネズエラ王者の眼を漂わせながら前のめりに沈んだまま失神。

 戦慄のKO勝利を飾った佐竹が、世界へ近づいた一戦で、一度はそのテイストを経験させてあげたかった選手でしたね。

No1927 洲鎌栄一(尼崎)vs大之伸くま(福間スポーツ)

2011年01月10日 07時37分48秒 | ボクシング
(日本フェザー級タイトルマッチ)
 世界も見据えてきた安泰王者洲鎌が、デビュー以来20連勝を誇る1位くまを迎えて行う指名試合、西部日本ファンの私としてもくまを応援していましたが、その愚直なボクシングだけでは難しいかなと思われていた程、安定した実力をキープしていた王者有利の予想が占める中、試合が始まる。

 初回サウスポーのファイターくまが1・2や逆1・2で出てくると、洲鎌は左に対する定石の右ストレートで迎え撃つ展開。2R其の右がナイスなタイミングでくまの顔面を襲い、挑戦者は被弾を重ねる。3R同様の展開も、此れまでの対戦者と比べて異様な程のタフさを誇るくまはビクともせず攻めてくる。

 4Rくまの連打で洲鎌の顎が上がるシーンも現れてくる。5R~6R今度は洲鎌がくまの前進をかわしながら、1・2を好打する。

 7R洲鎌が強烈な1・2を打ち込むが、若いくまはケロリとして打ち返すと、王者の眼に驚愕さが映し出され、8R挑戦者の強気な攻撃に洲鎌が気圧されてくるシーンも。

 其れでもポイント的には洲鎌が終始リードし続け試合の趨勢が見えてきた9R、くまのボディブローで動きが止まり、あれよあれよという間に失速し始めた王者へ、挑戦者の左ストレートでトドメを刺された洲鎌が自身のコーナーにしゃがみ込みダウンを喫す、王者の意地で立ち上がってきた洲鎌だったが、ヨロけた姿を見たレフェリーは10カウントを数え上げ試合終了。
 
 自身のタフさと豊富な練習量で劣勢を覆したくまが、先輩越本隆志も保持していたベルトを福間へ奪還しました。

No1926 ”白面の貴公子”高橋巧(ロッキー)vs大西健市(グリーンツダ)

2011年01月09日 21時53分33秒 | ボクシング
(’02全日本フライ級新人王決定戦)
 7戦全勝全KOと今大会注目度満点の高橋と、全日本実業団選手権優勝の実績を持ってプロ入りしたサウスポーの技巧派でこれまた6戦全勝の大西との一戦。

 初回大西が軽快なボクシングでスタートも、右へサークリングしようとした瞬間、高橋が狙い澄ました左フックを叩きつけると、大西の顔面が大きく歪みダウン寸前になるが、此処は何とかボディワークに乗り切る。2R早くも勝負に出た高橋が出てきた所に
、大西のシャープなジャブがカウンターでヒットし高橋がダウン、此れはバランスを崩していた事もありスリップの裁定も、此れで流れが大きく変わる。

 3R高橋が愚直にプレスをかけてくる所を、ジャブで常に距離を保ち、其れでも出てくると左右のアッパーで大西のボクシングが益々冴えてくる。4R大西のシャープなパンチで鼻血を噴き出した高橋は、まともに顔面へ貰う為、更にダメージを蓄積させる。

 5Rしかし東の俊英高橋もタフネスに自信があるのか執拗且つ迫力満点のボディで反撃。6Rボディのガードを固める大西は、必死にストレートをヒットさせ、一進一退の攻防を繰り広げる中、勝負は判定に。

 オフィシャルは三者三様の引き分けながら、初回のピンチを乗り切り、ポイントを返していった大西が優勢点を捥ぎ取り、予想を覆す全日本新人王の栄誉に輝き、敢闘賞も獲得しました。

No1925 東出智敬(畑中)vs工藤密(本田フィットネス)

2011年01月09日 18時43分57秒 | ボクシング
(フェザー級10回戦)
 高校王者の実績を引っ提げデビューし10連勝を誇る工藤が、元全日本新人王の経歴を誇る東出を、地元熊本へ招いて行う試練の一戦。

 初回サウスポー対決の一戦は、工藤が行き成りの左ストレートをヒットし大きく腰を落とした東出へ、賺さずラッシュし追撃の左でダウンを奪う。

 何とか持ち堪えた東出だったが、2Rもダメージは残っており、工藤は左ストレート~右フックの逆コンビを繰り出し窮地へと追い込み、迎えた3R工藤が今度は右~左の正統1・2を打ち抜くと、東出は派手にダウン、余りにも強烈なダウンシーンにレフェリーはすぐさま試合をストップを要請。

 注目の一戦を見事なKO勝ちを収めた工藤が、地元のファンの前で連勝をまた一つ伸ばしました。

NO1924 松本博志(小倉高橋)vs大中元気(新日本徳山)

2011年01月09日 17時57分43秒 | ボクシング
(M・マム級10回戦)
 関門海峡を挟んだ、最軽量級ながらも荒々しい戦いが期待出来るファイターvsボクサーの一戦は、世界5位の松本と1階級上の日本5位大中との注目ファイト、小倉井筒屋デパートのパステルホールを熱くしてくれ!

 初回15cmの身長差を埋めるべく、松本がプレスをかけながら肉迫し、伸び上がる様に左右フックを叩きつけると、大中はカウンターでアッパーを合わせアウトボックス。こうして序盤は松本の攻勢が目立った展開が続く。

 しかし追っても追ってもクリーンヒットの奪えない松本は、中盤徐々に大中のパンチを浴びるシーンが見られてきて、6R大中の左ショートがカウンターとなってヒットし、松本に明確なダメージを与える。

 後半に入ると両者スタミナロスが現れてくるが、大中の正確なパンチに対し、松本も粘りを見せ、最終回迄両者の特徴を十二分に発揮した攻防を繰り広げる中、試合終了のゴングが打ち鳴らされる。

 微妙な判定勝負となったものの、オフィシャルは大中の正確さを評価し、2-1ながら相手の地元で世界ランカーを破る、殊勲の星を挙げ、山口から一躍世界を狙える位置へ飛躍しました。
 「おいでませ、世界へ」といったところでしょうか。

No1923 鈴木ワタル(協栄)vsトム・ワルインゲ(ヨネクラ) Ⅰ

2011年01月09日 07時24分59秒 | ボクシング
(フライ級8回戦)
 A級ボクサートーナメントを制したホープ鈴木と、元日本王者ワルインゲ中山氏の息子でアマキャリアもあるトムとの、痩身アウトボクサー同士の8回戦ながら個人的には大いに注目した、名門ジム同士の全勝対決。

 初回先ず先制したのがワルインゲ、軽やかなステップから惚れ惚れする位しなやかな1・2でリズムを掴み、ストレートからフックという左のコンビネーションが鈴木の顎を捉えダウンを奪う。

 しかし全勝とはいえ此処まで2戦のキャリアしか無いワルインゲは、2R早くもガス欠から鈴木の逆襲を浴びて、3R右のカウンター~1・2をショートで喰らい逆にダウンを喫す。

 4Rすっかりスピードの衰えたワルインゲの左に合わせた鈴木の右でダウンを喫したワルインゲは何とか立ち上がったこのの、チャンスとみた鈴木が右の追撃を放つと再びダウン、その弱々しいケニア人の姿を見たレフェリーは試合をストップ。

 私の好きなアウトボクサー同士の若獅子対決を制した鈴木が、見事全勝レコードを伸ばしましたが、ランク上位並みの素質を誇ったワルインゲも、4回戦並みのスタミナでは、その素質を生かす事は出来ませんでしたね。

No1922 田中光輝(八王子中屋)vs岡田一夫(ロッキー)

2011年01月09日 00時52分50秒 | ボクシング
(フライ級8回戦)
 姜必求(韓)にKO負けしOPBF王座を失ったものの、世界13位に踏み止まり再起第1戦を行う田中の相手は、ノーランカーで初の8回戦を行う岡田が相手、「そないに楽な相手を再起戦で選ばんでも」と思われながら試合開始のゴングが鳴らされる。

 初回開始と同時に岡田が左右フックを振るって駄目もとで猛烈なアタックを仕掛けると、世界の田中はジャブを突きカウンターを合わせるものの、其の対処におおわらわ。2Rには乱戦に巻き込まれ田中の顔面が真っ赤。

 3R田中はフェイントから右ストレートで岡田の動きを止めに掛かるが、逆に右フックを2発・3発と決められ転がりながらダウンを喫す。4R~5R本来のボクシングをかなぐり捨てて打ち合いに応じ、ロングフックを振るうもののダメージが抜け切れずにバランスを崩してしまう。6Rやっと右アッパーのタイミングを掴むものの、岡田の頑張りで詰め切る事が出来ない。

 8R岡田の左フックを受けて動きの落ちた田中だったが、世界の意地で終盤ショート連打を放ち田中を追い詰めるが、その迄で精一杯。
 
 採点は2-0で僅差だったものの、世界ランカー相手にダウンを奪った岡田が殊勲の判定を奪い取り、無名のB級から一気に日本上位へと駆け上がった瞬間でした。

No1921 吉野弘幸(野口)vs金山俊治(ヨネクラ)

2011年01月08日 08時42分57秒 | ボクシング
(日本S・ウエルター級タイトルマッチ)
 吉野といえばウエルター級でのイメージが強いものの、このクラスも制し迎えた初防衛戦の相手は、クレイジーになる前の1位金山相手の指名試合。

 初回下から階級を上げてきた吉野に比べて、アマ時代からナチュラルな金山がスタートダッシュ、激しい打ち合いを仕掛け左フック~右ストレートで王者をグラつかせる、追い込まれた吉野は更に右ストレートの連打を浴び早くもダウンを喫す。2R劣勢の吉野は得意の左フックを振りまくるが、命中率が悪く逆に金山の1・2を狙い撃ちされる。

 早くもアトの無いと思われた吉野だったが、3R序盤よろけながらも生命線の左フックで応戦すると遂に逆転のダウンを奪う、此れで試合の流れが大きく変わってしまい、4Rから一進一退の打ち合いとなり、未だ金山も左右アッパーで攻勢に出るが、5R吉野が左フックを何度も叩きつける。

 6R終盤吉野が左フックからラッシュすると、7Rスタミナを大きくロスしてきた金山へフック~アッパー・フックの見事な左だけのコンビでダウンを奪う。8R其れでも金山は左フック~左右ストレートで最後の抵抗を見せるが、その願い叶わず。

 9R吉野が右ストレート~左フックの逆1・2で金山を危うくさせ、最後は殆どプッシュながらも三度ダウンを奪う。10R最後は吉野が自慢の左フックを炸裂させ金山が崩れ落ちた姿を見たレフェリーが試合をストップ。

 吉野が序盤のピンチを克服した激闘を制し、このクラスでの嬉しい初防衛に成功しました。

 王者になった後は、”クレイジー”な言動が目についた金山ですが、この日3度目の日本王者挑戦にも失敗しており、王座に就くまでは以外と苦労を重ねていますね。

 (追伸)
 この激闘も、今では”You Tube"等動画投稿サイトにアップされていますので、こらん戴く事をお薦め致します。