怒りの鉄拳

毎日更新日記

世界を賭ける恋(1959)

2006-06-08 12:26:03 | 邦画・
日活の製作再開五周年記念映画。武者小路実篤の「愛と死」を映画化した。海外旅行が珍しかった時代の華やかな海外ロケ、大スクリーンで見るヨーロッパの風景は胸を躍らせる。そして幸せの絶頂から一転してこの結末は強烈なインパクトとして主人公に突きつける。2005-11-03 14:26:51
(あらすじ)世界を賭ける恋
新進建築家・村岡雄二が彼の才能を認める批評家・野々村欽也の妹夏子に初めて会ったのは上野美術館で開かれた、現代美術展の会場だった。そして、野々村の誕生祝の席上--雄二の才能をねたむ者たちが、不器用さを承知で隠し芸を雄二に強制した。見かねて助け舟を出したのが夏子だった。彼女は村岡さんの代りにと言って、宙返りの珍芸を披露した。雄二の作品がローマのビエンナーレに当選した。ストックホルムの公使館にいる叔父のすすめから、三カ月の渡欧の話が持ち上った。雄二は、たとえ三カ月でも夏子と別れたくはなかったが、夏子は彼の渡欧をすすめた。それから、二人は毎日逢った。雄二の母や兄も野々村夫妻も、二人の未来を祝福してくれた。--雄二は、スカジナビア航空旅客機の機上の人となった。白樺林のアンカレージ空港も、グリーンランドの北極海も、夏子の面影を追う雄二には、余りにも淋しい、ただそれだけの景観だった。パリ、コペンハーゲン。ストックホルム空港では、従兄の稔が迎えに来ていた。叔父の家は静かな湖畔にあった。雄二は、夏子に宛てて毎日手紙を書いた。夏子からも毎日手紙が来た。--六月三十日、待望の日だ。雄二は日本へ向けて発った。アンカレージに寄港した時、一通の電報を受け取った。『ケサ九ジナツコシス」カナシミキワマリナシ」ノノムラ』雄二は自分の目を疑った。降り立った羽田空港に今日の日を誰よりも待っていた人の姿はなかった。主の居なくなった夏子の部屋に案内される雄二に「雄二さん、元気をお出しになって」夏子が耳許でそう囁いたように思われた。雄二は涙に濡れた顔を上げ力強く歩き出した。
(スタッフ・キャスト)
監督 滝沢英輔
製作総指揮 -
原作 武者小路実篤
脚本 棚田吾郎
音楽 佐藤勝
出演 石原裕次郎 、浅丘ルリ子 、二谷英明 、清水将夫 、葵真木子
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