ケガレの起源と銅鐸の意味 岩戸神話の読み方と被差別民の起源 餅なし正月の意味と起源

ケガレの起源は射日・招日神話由来の余った危険な太陽であり、それを象徴するのが銅鐸です。銅鐸はアマテラスに置換わりました。

ツグミ類の地鳴きはむずかしい

2005年08月28日 16時44分56秒 | ほっとすぺーす野鳥をめぐって
ツグミ類の地鳴きはむずかしい 2004年11月

 山の中で鳥を探すということは、まず声がたよりで、声で鳥がいるのを知り、でも姿がなかなか見えず、結局は声だけで終ってしまう場合も多い。冬の落葉樹林で見通しがきけばいくらか見る機会はふえるが、青葉繁れる夏鳥の季節となれば、さえずりばかりで姿はさっぱり、ということのほうが多い。幸い野鳥はそれぞれの種が独特の鳴き声で耳を楽しませてくれる。
 しかし、繁殖期が終るとたいていの鳥はさえずらなくなる。さえずらない鳥をそれでも声だけで識別するためには地鳴きがわからなければならない。地鳴きというのはさえずり以外の普段の声で、チッとか、キュッとかのひと声かその繰り返しで、たいていは短い。つぶやきみたいにしか聞こえないが、仲間同士の意思疎通などには重要なのだろう。人の耳にはどれも同じように聞こえて、探鳥の初心のころは、声で、特に地鳴きで鳥種を当てるのはむずかしい。筆者も地鳴きには苦労した。じつは今も苦労している。
 ふつうの鳥はかなりわかるようになったが、キツツキ類のアカゲラとアオゲラの地鳴きの区別がつかない。夏場はフィールドにしている草花丘陵にはアオゲラしかいないが、秋口になるとアカゲラが来る。春4月ごろまでいるから、この間は非常に悩まされる。毎年悩んでいるが、未だにわからない。本人たちはちゃんと区別できているのだろうか。
 ツグミ類の地鳴きも悩みの種。10月の下旬ころになると、アカハラ、シロハラ、ツグミがやってくる。その少し前から夏鳥のクロツグミが渡り途中に立ち寄ってゆく。一時的に4種のツグミ類が同居する。これらツグミ類はシー、ツュー、ポョョッ、プョプョプョッ、などという声を出しながら、林内をすばやく飛び回る。
 どの種も地鳴きは共通しているように聞こえるので、シーと鳴けばシロハラ、クーと鳴けばクロツグミというわけにはいかない。鳴かないといることに気づかないし、鳴いたときにはもう飛んでいるので、よく見えない。飛ぶと、カラ類と違って、ずっと先へ行ってしまうので、鳴いた本人を確かめられないのがもどかしい。
 居る場所は微妙に違って、クロツグミは樹冠、アカハラとシロハラはそれよりやや下、もっと寒くなるとシロハラはさらに降りる。地上にも降りるようになる。そのころにはアカハラは林内にはいなくなる。ツグミは渡ってきた当初は林内にいるが、そのうち開けたところへでてしまう。とはいっても、必ずそうというわけではないから、いた場所で種は決められない。
 悩んでいるうちに冬は深まり、いつしか春らしい陽気ともなると、冬鳥はどれも人知れず姿を消している。かくして悩みはつぎの年へ持ち越される。
 ツグミ類の地鳴きによる確認のむずかしさは、鳴いた後、容易にその個体を見て声と姿を一致させることができないことによるのだろう。この点は先のアカゲラ、アオゲラの場合も同じ。鳴いたら最後、どっかへ行っちゃうというわけだ。手帖には「ツグミSP」と記される。「SP」はspeciesで、「ツグミの一種」ということ。しかし、手帖に「~~SP」ばかりではくやしいではないか。そこで、つぎのテーマは、

「SPはくやしい」

 ふだん鳥を見ていて、どんな鳥がわかりにくいか、どういう時わかりにくいか、どのくらいわからないか、そんなことを振り返ってみよう。

コメントを投稿