~ それでも世界は希望の糸を紡ぐ ~

早川太海、人と自然から様々な教えを頂きながら
つまずきつつ・・迷いつつ・・
作曲の道を歩いております。

テラ・インコグニート 祈りを捧げる人々編

2015-03-10 15:08:51 | 音楽
早春の気、と申しましょうか。

冷たい風の中にも沈丁花が香り、
モノトーンが占めていた視界には色彩が加わり、
草木は姿勢よく伸び上がろうとしています。

宇宙空間にあって
地球の軌道が、ほんの少し太陽に寄るだけの事が、
地上の我々の心と身体に大きな変化と影響をもたらします。

「ここ」と「あそこ」
「向こう」と「こちら」

何のつながりも無さそうな場所と場所
何の接点も無さそうな人と人

それらが意外なくらい密接に関わり合っている事を、
この季節は説いているようにも感じます。

来週になりますと「春のお彼岸」
お墓参りに行かれる方も多いと思います。

仏教では、
「この世」を此岸
「あの世」を彼岸と、
「何か」をはさんだ両岸に例えますが、
この「何か」には諸説ありますようで、

「大きな山である」
「いや、生死海(しょうじかい)という海である」
「いやいや、三途(さんず)の川である」等々

では、もし二つの世界の間に「川」が流れているとするのなら

川上には必ず水源地があるわけで、
そこでは当然「向こう」と「こちら」がリンクしているはず。
川を下れば、やがては海に出るのでしょう。
そこでは「あちら」と「こちら」という両岸が、
海中に溶けて一つになるはず。

いずれにせよ、
生きている我々が明け暮れする世界と
お亡くなりになった方々が巡っておられる世界とは、
どこかで深くつながっている・・・と、
そう想います。

本日、3月10日は東京が大空襲に遭い
10万人を越える方々がお亡くなりになり、
100万人を越える方々が罹災されました。

そこから復興の槌音を響かせて70年。
かつての焼け野原には、いまスカイツリーがそびえ立っています。

土地や場所というものが抱えてきたであろう無数の命。
その一つ一つに想いを馳せてみますと、あのスカイツリーが
復興を遂げた首都の電波塔・・というだけではなく、
何か巨大な慰霊塔のようにも観えてきます。


そして明日は、3月11日
謹んで祈りを捧げます。

テラ・インコグニート 祈りを捧げる人々編



心に沁みる歌声は、家城涼子さん

家城さんは先日、
「桃、柿育英会」を通じて
復興支援に尽力しておられる「栗の会」主催
「東日本大震災・復興支援チャリティーコンサート」
に出演なさいました。

オペラのアリアを中心とした7曲を歌われ、
その祈りに満ちた美しい歌声に導かれて、
会場の皆様も被災地復興への願いを新たにしておられました。

頑張る人を見習って、
私も、しっかり精進しなければなりません。



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