VolleIsm~バレイズム~

Volley+Ismの造語。日本国内、世界のバレーの魅力を発信します!(現在、書籍化計画の記事は非公開にしています)

ケニアバレーの主軸 ~ 菅原貞敬監督

2008-10-26 | 日記/コラム

追記をしたので最新の記事にしておきます。

年齢の話で思い出したが、ケニアのナコミチャ・ダサバが38歳。
ケニアの元日本人監督、菅原貞敬は、ナコミチャについて、
「彼女には40歳まで現役を続けろといってあります」と話していた。
「菅原監督はケニアバレーの全てを築いた監督だ」とナコミチャが話すように、どの選手からも相当慕われていたようだ。

ケニアチームは、1点を決めたときの喜びを、体全体を使って表現をする。
そして、全員が常に楽しそうにバレーをしているし、見ているほうも楽しくなる。
日本やアメリカ、中国などの世界トップクラスのチームには、練習場というものがあるが、ケニアチームはそれが満足に取れるような状態ではなく、外で練習をしたりということも珍しくはなかっただろう。
ケニアでは実業団が4チームある。それら全てに所属できれば1日450円、チームによって日当が300円ほど出る。月20日ほど練習をするため、選手たちの月収は約9000円。
結婚をし、子供を持つ選手もとても多いので、生活のためにバレーをするという選手もいるが、でもそれだ
けでは、家族を養っていくことはとても厳しい。
ケニアのサッカー選手は、日当が7000円もある。このような差も、バレーがマイナーであるからだ、と菅原監督は言う。

日本のことに話が移るが、サッカー等のほかのスポーツよりバレーの方が世界ランクは高く、ランク的に言えば日本のナンバーワンスポーツと言っても過言ではないだろう。日本のメディアは、サッカーの試合があったときは、勝っても負けても大々的にとりあげる。だがバレーボールのことなんて、勝っても負けても狭小、且ついい加減だ。
そのようになっていては子供たちが「やってみよう」と思ってみることもないだろう。子供たちの目はメジャーなスポーツ、サッカー、野球などを向くはずだ。
バレーボールをメジャーにするためにも、世界にバレーボールを広めていくことは重要だと思う。菅原監督は、自分が指揮をとったケニアのことだけでなく、「バレーボール」という競技そのもののことを深く考えていることがわかる。

ヨーロッパのチームにあるコンビバレーや粘り強さの面で欠けるものがあり、まだまだ世界との差は大きいケニアチーム。
そして残念ながらケニアは、今年1月に行われたオリンピックの大陸予選でアルジェリアに負けてしまい、2大会連続のオリンピック出場はならなかった。
菅原監督は去年(一昨年?)監督を交代したが、ケニアにバレーボールの楽しさを広め、選手たちを心から愛する人だ。
これからもケニアバレーの発展に期待し、ケニアの選手を応援していきたい。