VolleIsm~バレイズム~

Volley+Ismの造語。日本国内、世界のバレーの魅力を発信します!(現在、書籍化計画の記事は非公開にしています)

入れ替え戦2日目 JT vs 上尾

2014-05-01 | 日記/コラム

1日目の結果
JT 2(25-13 19-25 25-17 24-26 10-15)3 上尾
パイオニア 0(23-25 23-25 20-25)3 デンソー

前回に続いて、入れ替え戦2日目、JT-上尾のゲームレポートを書かせていただきます。
前の記事は、既にバレーボールワールドさんに掲載していただいているので、このゲームレポートはその記事に追加という形で掲載していただくことになります。

2日目の結果
JT 1(22-25 25-27 25-15 17-25)3 上尾

まずはレセプションについて、大差が付いているスコアだけを見ると、上尾のほうが成功率が高いのでは?と想像してしまいますが、意外にもJTのほうが上でした。上尾は、誰をどのように狙うのかがしっかり考えられており、普段は70%ほどある石井美樹選手のレセプション成功率も50%台まで下がりました。石井美樹選手は、レセプションでリズムを乱されたのか、スパイク決定率も18%まで落ち込みます。

そして、ここで大きく差が出てしまったと感じたのが、アタッカーが打ち切れているかどうか、ということ。アタッカーが自らの最高打点でボールをヒットすることができていたのが上尾です。アタッカーはしっかりと助走をとり、セッターはファーストテンポのセットを供給。メトカフにトスが集まることはわかっていても、高さを存分に活かしたスパイクを、JTは止めることができません。また、強打できるトスだからこそフェイントも効果的に決まります。
サイドだけでなく、上尾はミドルもしっかりと打点を活かしてスパイクを打っていました。高めのトスを上げるので、一見オープン攻撃にも見えますが、これは立派なファーストテンポのクイック(11と呼ぶこともあります)。

対照的に、JTは総じてトスが低く(橋
本選手)、アタッカーが打ち切れない。かろうじて強打できたボールもワンタッチを取られ、打ち切れずフェイントで入れたボールも上げられるという展開に。JTは第2セット終盤から山口かなめ選手を入れたことで幾分トスが安定し、第3セットは取り返しました。山口選手のセットのほうが、アタッカーが気持ちよく打っているような印象がありました。

上尾のホームのような雰囲気に、コートも盛り上がります。フロアディフェンスが神がかっていた上尾。絶対に落とさないという執念を感じました。そして終わってみれば、想定外の大差で上尾が2勝。あまりの驚きとショックで、しばらく言葉を失いました。

この試合で、速さだけを求めることより、アタッカーが最高打点で打つことがいかに大切かわかりました。その点で、JTはセッターを橋本選手にこだわり続ける理由でもあったのでしょうか。トスの質を見ても、明らかに山口選手のほうが安定していますし、もっとリーグの早い段階で山口選手に代えることができていれば、JTの結果も違ったのではないかと思ってしまいます。
さらに、高卒ルーキーの田中選手に最後まで負担をかけ続け、結果的にあのような経験をさせてしまうのも酷だと思いました。JTは監督、コーチの指導方法、起用方法など、もう一度見返してみる必要があるでしょう。
JTという名前はプレミアになくてはなりません。すぐにプレミアに戻ってきてほしい。頑張れJT! 

上尾はようやくプレミア昇格。本当におめでとう!来年はさらにレベルの高いところで試合をすることになるので、さらなる戦力アップが必要かと思います。サイドに偏ったバレーであることは否めないので、もう少しミドルが攻撃参加をすることで、より強いチームになるでしょう。

入れ替え戦の2日目を観戦して、やはりあの場所の雰囲気は異常だと感じました。選手の表情や動きのどこか
いつもと違いますし、見ているほうも落ち着いていられません。上手く言葉にできないですが、選手たちが必死で戦っているのがいつも以上にわかる場所でした。
 

さて、突然ですが、次の記事から書籍化計画第3弾をスタートします!全て書き終えたら、それを1冊の本としてまとめようと思っています。ありがたいことに、製本の料金がかかってしまうにもかかわらず、「完成したら欲しい!」と言ってくださった方もいらっしゃるので、もしもご希望がありましたらどこかでお知らせください(笑)