VolleIsm~バレイズム~

Volley+Ismの造語。日本国内、世界のバレーの魅力を発信します!(現在、書籍化計画の記事は非公開にしています)

火の鳥の軌跡

2012-08-22 | Japan

あの中国戦直後、涙が止まりませんでした。
2004年のアテネ、2008年の北京でいずれも越えることの出来なかった、準々決勝という大きな壁。やっと、やっとそれを乗り越えることができたのです。第5セットは涙を流しながら応援していました。逆転され9-11とリードを奪われたときは、負けも覚悟しました。でも、火の鳥は決して諦めることなく戦った・・・そして、準決勝進出を決めたのです。中国を下し、選手たちがコートに倒れ込む瞬間を今でも鮮明に覚えています。

「どんな順位であろうと、選手たちが悔いのない試合をしてくれたらそれでいい」、確かにそうは思いましたが、あくまでも火の鳥NIPPONの目標は、「ロンドンオリンピックでのメダル獲得」。特に、竹下選手、佐野選手が最後のオリンピックでメダルを獲得する瞬間が見たい。長期間チームを支えてくれた二人をずっと見てきたから、二人には絶対にメダルを持ち帰って欲しい、という気持ちが強くなりました。

準決勝でブラジルに敗れ、金メダルの夢は絶たれました。それでも3位決定戦で、韓国を相手に臆することなく攻め続ける火の鳥。銅メダルへの希望が、少しずつ膨らんでいくのがわかりました。

そして、その瞬間―。ぽっかり空いてしまった空白の28年間を埋める、銅メダル。やっと全日本女子バレーに光が戻ってきました。韓国を下したとき、2004年からこれまでの全日本女子の道のりがフラッシュバックしたのも覚えています。批判の的となることも多かった竹下選手、佐野選手。そんな二人が涙している姿を見て、ようやく二人の努力が報われたような気がして自分も涙せずにはいられませんでした(そしてその瞬間は、テレビでばっちり全国放送されました(笑))。

もちろん、竹下選手と佐野選手だけではなく、全ての選手の努力が報われた瞬間でした。エースとしての重圧に苦しんだ木村選手。オリンピック初出場ながら、度胸あるプレーでチームを引っ張った江畑選手。この二人が、中国戦では打って打って打ちまくりました。間違いなくこの二人が柱となっていました。銅メダルポイントを決めた迫田選手。バックアタックの決定力は世界でもトップクラス。コートに立てる喜びを表現する姿を見て、彼女がいるだけでコートのムードが良くなるのがわかりました。キャプテンの荒木選手がいなくても、銅メダルは無かったと思っています。中国戦の第5セット、10-11でリードを許していた場面で、荒木選手が王一梅をブロックして同点に追い付いたシーンがありました。あれがなかったら中国戦での勝利は難しかったでしょう。そして韓国戦の最終局面、大事な場面でスパイクを決めまくった新鍋選手。サーブカットでどれだけ木村選手の負担を減らしてくれたことでしょう。あの勝負強さは、これからもずっと日本チームを支えていくに違いありません。そして、センター線の不調を助けた大友選手、井上選手、さらには中国戦の最後のポイントを取った中道選手。彼女は本当に世界一の控えセッターになったのではないでしょうか。山口選手は細かいプレーで幾度となく日本のピンチを救ってきました。井上選手とのキラユメコンビの絶妙な絡みは、抜群の決定力を誇りました。また、怪我で苦しんできた狩野選手。出番はあまり多くありませんでしたが、つなぎのプレーはピカイチでした。今後は全日本の中心となる選手になるはずです。そして石田選手。13人目の選手として帯同していたので試合に出ることはありませんでしたが、彼女の支えが試合に出る12人の選手に力を与えてくれたのは間違いありません。
そして、2009年からチームを作り始めた眞鍋監督。まさに知将と呼べる監督でした。中国戦でとる采配の一つ一つが的中。眞鍋監督以外では為し得なかったと思います。
さらに、サポーターである皆さんの想いも、ロンドンにいる選手に届いたことでしょう。先に挙げた誰が欠けてもこの銅メダルという結果は生まれなかったように思います。

2009年、火の鳥NIPPONは、「世界を知る」というテーマを掲げて、ロンドン五輪でのメダル獲得を目標に始動しました。8月に観に行った大阪ラウンドは3戦全勝。「世界を知る」ことができたこの1年間が、全ての始まりでした。

「世界を知る」ことができた2009年(画像はWGP2009大阪ラウンド)

2010年、WGPの決勝ラウンドでブラジル、イタリアを破ったことは、間違いなく世界バレーでの銅メダル獲得に繋がりました。まず、大きな国際大会でベスト4に入ることも難しかった日本チームにとって、この年の世界バレーで銅メダル獲得、もっと言えばベスト4に入ったということ自体が大きな経験となったでしょう。このときに銅メダルを獲得できたことで、選手の中に「自分たちも十分メダルを狙える力を持っているんだ」という自信と、「これからが本当の勝負だ」という、ある意味での危機感が芽生えたと言えます。この銅メダルがロンドン五輪での銅メダル獲得に繋がったのではないでしょうか。

安定感も身につき、エースとしての自覚も芽生えたサオリン。2010年の世界バレーではMVPクラスの活躍も見せました。


チーム力も着実に上がり、メダル獲得への自信に繋がりました。


眞鍋さんの勝利インタビューでは、必ず選手を褒めることから始まります。そういった人間性も、選手にしっかり伝わり、チーム全体に浸透していったように思えます。

2011年、W杯にベストメンバーで臨むことができず、苦戦を強いられました。それにも関わらずブラジル、アメリカをストレートで下したことも、確実に選手たちの自信に繋がったはずです。

そして2012年。5月に行われたOQTではチーム全体が不調。前年までの戦いぶりが嘘のようでした。まさに運命の試合を会場で観戦しました。キューバ戦の第1セット、17-23とリードされたところから8連続ポイントを奪い、逆転でセットを取りました。ロンドンオリンピックへの道は、あのキューバ戦から再び開けたのです。キューバ戦の驚異的な逆転劇がなければ、オリンピックに出場するのも不可能でした。

このOQTで、韓国にまさかの敗戦を喫したのも鮮明に覚えています。ほんとうに苦しい大会でした。でも、それを乗り越えてロンドン五輪出場を決めた日本チームは、きっと何かやってくれる。そんな期待をかすかに覚えました。

28年ぶりに銅メダルを獲得した選手たちと、壮行会で間近でふれ合うことができたことに誇りを覚えます。

こうして4年間を振り返ると、何一つ無駄なことなんてなかったのだと改めて感じます。2009年に世界を知り、2010年に銅メダル獲得によって自信を掴み、2011年から2012年には苦しい時期を乗り越え、そのぶんだけ強くなった。どのピースが欠けても、28年ぶりの銅メダル獲得という快挙を成し遂げることはできなかったのではないか、と感じるのです。

2016年は、オリンピックの表彰台のもっと上にいる全日本女子が見たい、これからもずっと全日本女子を応援していこう、と思った大会でした。
選手の皆さん、監督、チーム関係者の皆さん、そして遅い時間に試合を観戦したサポーターの皆さん、ほんとうにおめでとうございます!そして、お疲れ様でした。Vo-Voで一緒に観戦してくださった皆様、楽しい時間をほんとうにありがとうございました。今後も女子バレーを中心としたバレー界を、一緒に盛り上げていきましょう!これからもよろしくお願いします。

P.S.ひるおび!や、Mr.サンデーを見てTwitterなどで「良かったよ」とか「素晴らしい涙だったよ」と言ったコメントをたくさん頂いて、まるで有名人になったような気分でした(笑)その件もありがとうございました♪


火の鳥祝勝会のお知らせ

2012-08-17 | 日記/コラム

火の鳥NIPPON銅メダル獲得おめでとう!!
ということで、バレーボール・バーのVo-Voにて、貸し切りで祝勝会をします☆

●8月25日(土) 18:00~ 
●Cafe&Bar Vo-Voお店の詳細はこちら
●18:00~22:00まで、飲み放題(食事付き)で一人3000円
飲み放題:ビール、焼酎、指定カクテル、ソフトドリンク、その他持ち込み自由
フード(サラダ、麺飯もの、揚げ・焼きもの、乾きもの)が付きます。
※22:00以降のオーダーは別料金となります。

朝まで食べて語って、ロンドン五輪の想い出に浸りましょう(^O^)もちろん終電までの参加でも結構です。
現在約5人が参加予定です。参加希望の方は、いつも通りblogやTwitterで一言ください☆たくさんの参加をお待ちしています!


ひるおび!

2012-08-10 | 日記/コラム

今日のひるおび!
バレーボール・バーのVo-Voが出ます\(^o^)/

自分たちが応援している姿もおそらく♪
ぜひチェックしてみてください\(^o^)/

そして日本は明日の3位決定戦で韓国と対戦します!
それもVo-Voで観戦予定なので、興味あればぜひご一緒しましょう☆


London準決勝へ!

2012-08-09 | Olympic-women

火の鳥NIPPON 4強決定!!!

やってくれました!準決勝進出!
準決勝の相手はブラジル!この試合はサポーター仲間とVo-Voで観戦予定です☆
皆さんもぜひバレーボール・バーのVo-Voに足を運んで、一緒に応援しましょう(^O^)
試合の放送時刻は、今日の深夜3:30~です。
ぜひ参加したい!という方はblogのコメント欄やTwitterで一言ください♪♪

バレーボール・バー Vo-Voについて、詳細はこちらをご覧ください。