拈華微笑 ネンゲ・ミショウ

我が琴線に触れる 森羅万象を
写・文で日記す。

 『人"間"工学』 〜 丹田

2021年02月20日 | 人"間"工学

  私が考える『人"間"工学』において『丹田』は芯軸そのもの。

  調身・調息・調心の芯軸が『丹田』であり、仏道を歩んで、通るべき第一の『門』が『丹田』であると、近年ことに思う…。

  

  日本文化もいろいろな方面から捉えられるが、仏道で伝えられた『丹田』が『道の文化』として、日本で華を咲かせた理由の一つに

  着物を着て、『帯をしめる習慣』・・・のあったことが、とても重要なポイントではなかったかと思うのだ。

  自分の体験としても、禅寺で一週間の集中修行『接心』を終えて、銭湯に行くと、自分の下腹部がふっくらと、膨らんでいた。

  下腹部(丹田)が充実していると、間違いなく精神が安定していて、ちょっとやそっとのことではビクつかない事を実感し、

  『肝が据わる』とか昔から言われている訳に納得したりした。

  『丹田が充実』するためには『肩の力が抜けている』事が重要で、それは道場で雲水から警策で肩を打たれた時、はっきり自覚したことを覚えている。

  それと、老師の弟子となって参禅する際に、必要条件として着物と袴の着衣を申し付けられたが、35歳になって初めて袴を身に着け、下帯にしても

  袴の紐にしても無意識であれ、くびれた胴回りでなく、自然と『丹田』に巻いていた。

       

             東大寺南大門に構える仁王様、1203年、運慶による像 (写真はPinterestより:赤帯着色は筆者)

             注目すべきは、帯の位置…『丹田』にあり、全ての仏像は工学的に『丹田』が中心になっている。

  浅学な私の意見であるが

  明治維新で日本人が失ったものの一つに、『帯をする習慣』の喪失があったと思う。

  東洋文化の基礎となる『丹田の充実』に重要な役割を果たしていた『帯』の使用の喪失は、大きかったであろう。

  ただ、雲水や様々な『道』にたずさわる文化では、未だに袴や着物の着衣を要するものがあり、そこでは『帯』が使用されている点は素晴らしい。


  秘密の庭

2021年02月20日 | ヨーロッパの風

  2月下旬が目安だった飲食店閉鎖期間が、昨日スイス政府によって3月上旬まで延長され、3月1日からは商店(飲食以外の)は開業されることになった。

  どこの誰よりも…というか、カフェなしでは生きていけないタイプの人間である相方ニコルにとって、2ヶ月以上のカフェやレストランの閉鎖はかなり辛い事である。

  昨日は朝から久々の快晴にめぐまれ、予報では10度まで気温が上がるとのことで、ニコルの好きな中世の教会のある村へ散歩に行くことにした。

  私には珍しく、気が進まない方角…がこの村で、ニコルが提案する都度に『えーっ・・・』と思うが、月一回ぐらいだし、電車で短時間で田舎の良さ… 木々や小川

  馬や牛が放牧してあり、農家が無人の売店を開いてチーズ、ジャム、ハチミツ、野菜…などを販売していて、別に反対する理由が特にないのであるが…。

  で、今日は村の奥ににあるパン屋さんがオープンしているのを電話して確かめていた相方、そこでコーヒーとパンを買って、外のどこかで食べよう…というささやかな計画。

  ロマンモチエという村に着き、『三途の川』…という私の付けたニックネームの小川に沿ってする散歩は、毎回『楽園』を私に思わせ、三途の川…という陰気とは正反対に

  楽しげで活発な小川の流れは私達の眼と耳をじつに清静としてくれる。

  30分ほどで、村につき、スイスで最古のロマネスク様式建築であり、最古の修道院…である教会すぐ横のパン屋兼カフェへ直行。(花より団子!)

  コーヒーと評判のスコーン(小丸のパン)2個を買いに行った相方は、売り子の女性から『他の人には内緒ですよ…』と、丸テーブルと椅子のある

  隠れテラスでお茶をすることを許してくれた。 それが ⬇︎ ここ。

            

                  新春の陽光を浴びてカフェ…する図   仁子と一撮 まさに『秘密の庭』であった…