メルドリック・テーラーはアメリカの元ジュニアウェルター、
ウェルター級チャンピオンだ。
ロサンゼルスオリンピックで金メダルを取っているが、アマチュア時代
はフェザー級だったから増量してプロに転向したことになる。
1988年にジェームス・マクガートの持つIBFジュニアウェルター
タイトルに挑戦し、最終回にTKO勝ちして初タイトルを獲る。
しかしテーラと言えば何といっても1990年のフリオ・チャベスとの
王座統一戦だろう。
苦戦らしい苦戦もなく連勝を重ねていた当時無敵のチャベスを、果敢な
ファイトであと一歩のところまで苦しめる。
最終回のレフェリーの判断は物議を醸したが、この試合は90年代を代表する
名勝負になった。
ショッキングな負けを喫した後、テーラーは階級を上げタイトルに挑む。
WBAウェルター級王者アーロン・デービスを下し2階級制覇。
さらに3階級制覇を目論みWBCミドル級王者のテリー・ノリスに挑戦する。
しかしノリスには明らかにパワーで圧倒され完敗した。
防衛より複数階級制覇が評価されるアメリカにあっても、テーラーの増量の仕方は
急激で無理があったように思う。
その後ウェルター級に戻るがクリサント・エスパーニャに負けて王座を追われる。
さらに因縁のチャベスと再戦するが8回TKO負けでリベンジは果たせなかった。
スタイルは抜群のハンドスピードを生かしポイントを重ねていくタイプ。
パンチはなく連打で効かすタイプだ。
きっとレナードがアイドルだったのではないだろうか?
シェーン・モズリーに似ているが、モズリーはテーラーと違いパンチがある。
アメリカはこういう驚異的なハンドスピードのある黒人選手がたまに出てくる。
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