我が家のノイバラの中で一番早く咲いたのはモリイバラでした。去年の、山での開花の様子はこちら。
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この規則的な花の付き方、側枝の色がおそろいで赤い様子!まだ苗なので大きく育てて近くで見たいものです。
確認できているモリイバラの特徴
①標高が高い場所にある ②同じ場所にある他のノイバラより早く咲く ③花や実は、側枝には1個、枝先には1~4個 ④花柄が長く腺毛が多い ⑤葉に照りがなく、裏側ははっきりと白っぽい ⑥明るい場所でなくても育つ
岡山県版レッドデータブックでは絶滅危惧Ⅱ類に分類されているノバラがモリイバラです。
去年は6月中旬に見に行って花のあとでしたので、今年は5月下旬に出かけました。去年の場所に近い山の林道で、やっと二株の開花株を見ることができました。岡山県北部標高約600メートル。
周囲にはノイバラもミヤコイバラもありましたがどちらもまだつぼみ。そんな中、モリイバラの株だけに花がついて目立っていました。高さが2メートル近くある大株でした。
株の根元に5.3㎝角のメジャーを置いてみました。
房咲ではないので、花の期間は短く、その短い期間なら他のノイバラがまだ咲いていないため 見つけるのが容易だと思いました。少ないながらも、四国や関東の山地にもあるモリイバラがこうして自生しているのが不思議ですね。
モリイバラと呼ばれているものが、日本各地で全く同じなのかを確認したり、分類ポイントを整理したいと思います。
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周辺のに咲いていた花
ノイバラはつぼみ
ミヤコイバラも、ノイバラと同じくらいのつぼみ。これが不思議でした。
タニウツギ
コゴメウツギ
コガクウツギ(植林の林床に)
山からの眺め
ヤマブキも咲き残っていました。
同じような写真ばかりですが、自生の姿です。
ポイントE
ポイントF
ポイントG(ポイントFと同様、ここは渓谷をはさんだ向こう側なのでかなり遠くになります)
この谷の手前側は、今まで何度も見に来ているポイントで、崖を登ってきた枝が目の前に見えます。今年はもうほとんど咲き終わっていました。
ヤマイバラを探し始めて5回目のシーズンでした。今までの野生のヤマイバラの記事は↓のようになります。
2008年 2009年前篇・2009年後編 2010年①・2010年②・2010年③
今までは、教えてもらったポイント3か所を中心に見ていましたが、今年はヤマイバラが見えるかもしれないと思いながら走っていた山道で、偶然見かけた姿でした。咲いている時期なら、見ようと思えば見える(?)ことがわかりました。
(双眼鏡で見ただけなので、標本は採れませんでした)
先日、岡山県中西部の山間で、ヤマイバラの開花姿を見ることができました。通りがかった道からの眺めを3回に分けてアップします。
ポイントA
ポイントB
①のアップ
②のアップ
山間部とはいえ、比較的なだらかな山が続く道です。ヤマイバラの花が咲いているこの時期しか見つけることはできないので、この日は車を止めては双眼鏡で確認して、三脚で撮影しました。200ミリの望遠でとらえて最大にトリミングしてこの程度の画像です。
この時期、山際にはマタタビの白い葉も伸びていて、かなりよく似ています。ヤマイバラの花は房咲なので少し様子が違いますが、双眼鏡が役に立ちます。(↓はマタタビ)
県南部ではもうノイバラは散ってしまっていますが、このあたりではまだまだ開花中。ちょうどヤマイバラと同じ程度の咲き進み方だと思いました。(↓はノイバラ)
去年のヤマイバラはこちら
去年四国で見た株の挿し木苗が今日開花しました。ノイバラもまだ咲いていない中、野生種では一番早い開花。
新芽の先に、丸っこいつぼみが一個ずつ。
山では枝先につぼみが2~4個ついていた株ですが、やはりこの咲き方はモリイバラですよね・・しかもこんなに早く開花するのですね。もう一つの岡山県産の株はまだつぼみなしです。
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去年6月5日、四国標高1300メートルの山で観察した記録
枝を裏から見ると、明らかに白っぽい。日当たりのよい場所では2個以上のつぼみをつけることもあることなどがわかります。「花は枝先に散状につく」「花柄は太く、まれに下に続く葉腋からも花が出る。有柄の腺多生」などの記述が、各地の植物誌に見え、それに合致しているようです。