大相撲

大相撲についての想い

十一日目

2007-01-18 02:19:24 | Weblog
いやあ豊ノ島が勝って良かった。水曜日時点で二敗力士がゼロ人じゃあ週末の観客動員にも差し障る。春日王の小手投げを流石に読んでいた豊ノ島、体を寄せて行って外掛けを撃つと春日王は河津掛けだがこれを切り返して豊ノ島の柔道っぽい勝ち。勘が冴えている感じなのでこのまま残り全部勝つよう狙っていってほしい。十二日目は高見盛か。

前後するが、十両での海鵬と栃煌山の取組が面白かった。優勝争いトップに並ばんとする栃煌山に対して、最初の取組も同体取り直し後の取組も、一貫して懐に入り込んで両差し気味の体勢で攻め込んでいってつらくなった栃煌山に苦し紛れの投げを打たせておいてそこを攻めるという海鵬のシナリオが見事だった。上にいこうとする若手の登竜門として、おいちょっとまてという感じで立ちはだかるベテランの大いなる存在意義を見た思いだ。幕内下位って今そういう力士いないんだよな。だからちょっと強くなるとがーっと有望力士は駆け上がり気味。把瑠都とか豊真将とか。旭鷲山なんかいたらもう少し歯止めになっていただろうに。

寸評
豊真将-琴奨菊:琴奨菊は意図が薄いまま立合ってしまったようで、あまり強烈でないおっつけで攻めていったので通じなかった。取組後の礼が不十分だということで琴奨菊は再度礼をさせられていた

稀勢の里-出島:出島金星あげながらの負越し。これくらいの相手には稀勢の里は取りこぼさなくなってきた。雅山が負越し、関脇昇進のチャンス到来

雅山-時天空:時天空は上を狙うなら、正攻法でいくか、注文相撲でいくならそう腹をくくって思い切っていってほしかった。中途半端な変化が自らの首を絞めた

琴光喜-安馬:琴光喜が安馬の下手を切るやいなや出し投げで勝つという見事な取り口。今場所もいつもの八勝七敗ペースくらいまでは戻してきた感じ

露鵬-魁皇:今場所の露鵬はおかしい。全く迫力なく魁皇の右おっつけで終了。魁皇が良かったのかどうかわからない取り口

栃東-旭天鵬:栃東七敗。何敗しても出場し続けるつもりなのかどうか。休場すれば、その分横綱には豊真将が当たるのではないかなどとも思ったり。いつもは星が悪くても栃東-朝青龍の対決は常に楽しみなのだが、今場所の膝の状態だと流石に栃東が勝てそうな感じもしない。今日の取組でも栃東は半身になってしまって、これを旭天鵬に引き付けられてあまり勝負にならなかった

千代大海-琴欧洲:千代大海が負けてしまった。明日横綱挑戦だが面白みが半減。琴欧洲はまたつまらない立合い変化で初日に続いて今度は優勝争いを面白くなくする演出をしてくれた。確かに、左上手を引けば負ける相手ではないだろうし、上手とってからの投げの豪快さは琴欧洲の魅力なのだが、そこに至るまでのソリューションが今の彼には「変化」しかないようだ

朝青龍-白鵬:テレビの解説では朝青龍の完勝のように言っていたが、本当に完勝する場合の朝青龍なら半分の所要時間で料理してしまっていたはず。なかなか寄りが通じずに何度目かで寄り切れた。白鵬が調子を戻せば、やはり近い将来、力関係は逆転しそうだ

今日一番面白かったのは、安壮富士と豊桜の突き合い、いなし合いかな。